2025年5月22日(木)、中国のXiaomi(シャオミ)社は、同ブランドの最新タブレット『Xiaomi Pad 7 Ultra』を中国国内向けに発表した。
5月22日より既に販売が開始されており、公式サイト等にて注文できる。
Xiaomiが独自に開発した3nmプロセスの最新フラッグシップチップセット「Xring O1」を初めて搭載したタブレットだ。Xring O1は、10コアCPUと16コアGPU、そして6コアNPUを備えており、AnTuTuベンチマークで300万点を超えるウルトラハイエンド級のスコアを記録するとのこと。
Xiaomi史上最大となる14インチ画面を搭載。12,000mAhの超大容量バッテリーを内蔵するほか、計8基のスピーカー(低音×4+中高音×4)を採用するなど、全体的に優れたスペック構成の意欲的な最新タブレットとなっている。
今回、提携先より本製品(12GB+256GBモデル・通常版)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
項目 | Xiaomi Pad 7 Ultra |
カラー | グレー系、ブルー系 |
OS | Xiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース) |
ディスプレイ | 14インチ AMOLED (コーニングゴリラガラス5) |
解像度 | 2136 x 3200 |
リフレッシュレート | 最高120Hz |
ピーク輝度 | 1,600nits |
CPU (SoC) | Xring O1 10コア(最大3.9GHz、4クラスタ構成) |
GPU | ARM Immortalis-G925 GPU 16コア |
NPU | 44 TOPS 6コア |
RAM | 12GB / 16GB LPDDR5T |
ストレージ | 256GB / 512GB / 1024GB UFS 4.1 |
カメラ | フロント:32MP(f/2.2) リア:50MP(f/1.8) |
スピーカー | 計8基のステレオスピーカー内蔵 (低音×4、中高音×4) Dolby Atmos対応 |
バッテリー | 12,000mAh (120W有線急速充電サポート、7.5W有線逆充電サポート) |
認証機能 | 顔認証、指紋認証(サイド) |
搭載ポート | USB Type-C 3.2 Gen2 |
通信規格 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4、NFC |
SIMカード | 非対応 |
マイクロSDカード | 非対応 |
本体サイズ | 305.8 x 207.5 x 5.1 mm |
本体重量 | 609g / 619g |
『Xiaomi Pad 7 Ultra』にはグレー系、ブルー系の2つのカラーバリエーションが存在し、以下の5モデルが用意されている。
モデル | RAM / ストレージ | 価格 |
Xiaomi Pad 7 Ultra |
12GB / 256GB | 5,699元(約113,000円) |
12GB / 512GB | 5,999元(約119,000円) | |
16GB / 1024GB | 6,799元(約135,000円) | |
Xiaomi Pad 7 Ultra | 12GB / 512GB | 6,599元(約132,000円) |
16GB / 1024GB | 7,399元(約147,000円) |
※価格は1元 = 19.83円換算(2025.5.26時点)
通常版に加えて柔光版(ナノ柔光スクリーン版)が用意。表面に施された「AG(Anti-Glare)ナノテクスチャ加工」と「AR(Anti-Reflection)光学コーティング」により、反射率を最大70%軽減。蛍光灯や日光の映り込みが少なく、目に優しい表示を実現している。
また、表面がサラサラとした質感で、紙に書いているようなペン操作体験を提供し、スタイラスペンを使ったメモ・スケッチ用途に最適なモデルとなっている。
筐体サイズは305.8 x 207.5 x 5.1 mm、重量は約609g / 619gと、大柄でややズッシリ感がある。
ただ、厚みは5.1 mmと非常に薄くスタイリッシュ。カバンなどに入れて携行してもかさばることはないだろう。
OSはXiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース)を搭載。
Xiaomi史上最大となる14インチ有機EL(AMOLED)ディスプレイを搭載。2136 x 3200解像度と最高120Hzのリフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しめる。ピーク輝度は1,600nitsに対応している。
サウンド面に関しては、計8基のスピーカー(低音×4+中高音×4)を採用。Dolby Atmosによる立体音響により、映像視聴やゲームプレイ時により没入感のある体験が可能となっている。
Xiaomiが独自に開発した3nmプロセスの最新フラッグシップチップセット「Xring O1」を初めて搭載したタブレットであり、10コアCPUと16コアGPU、そして6コアNPUを搭載。AI処理からゲーミングまで、あらゆる用途で卓越したパフォーマンスを発揮する。
当サイトがこれまでにレビューしたタブレットの中で、最高スコアを記録したモデルは本製品の前機種「Xiaomi Pad 7」の約141万点であったことを踏まえると、従来のタブレットとは比べものにならないほど高いスコアが期待できる。
▼参考
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【2025年最新】スマホ&タブレットのAnTuTuベンチマークスコアまとめ(実測値)
更新履歴 2025/06/10:ベンチマーク表に「Xiaomi Civi 5 Pro」を追加しました。 2025/06/03:ベンチマーク表に「Xiaomi 15S Pro」を追加しました。 2025 ...
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RAMには最新DRAMである12GB /16GBのLPDDR5Tを採用。LPDDR5Xの最大速度8.5Gbpsと比べてデータ転送速度が約13%向上しているとのこと。
ストレージは256GB / 512GB / 1024GB UFS 4.1を用意。マイクロSDカードの挿入には対応していない。
指紋認証(サイド)に対応しており、利便性は抜群だ。
NFCに対応するほか、Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4などの高速通信規格の数々にも対応。ただし、カードスロットを備えておらず、nanoSIMカードの挿入には対応していない点に注意したい。
前面に32MPフロントカメラを搭載。背面には50MP(f/1.8)リアカメラを搭載。優れた写真撮影能力を備えており、オンライン授業やウェブ会議も問題なくこなせる。
そして12,000mAhの超大容量バッテリーを内蔵し、外出先でも長時間の連続使用が可能。120W有線急速充電をサポートするほか、7.5W有線逆充電にも対応。実用性は抜群だ。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物を全て取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- Xiaomi Pad 7 Ultra本体
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル
▼120W対応の電源アダプタが付属。
Xiaomi Pad 7 Ultraの外観
▼筐体外観(360度)
▼Xiaomi Pad 7 Ultraの外観。14インチディスプレイを搭載した、大柄かつスタイリッシュなデザイン。
▼前面中央には32MP(f/2.2)フロントカメラを搭載。
▼背面の様子。
▼背面には50MP(f/1.8)リアカメラを搭載。
▼別売りのキーボードを接続するための端子も用意されている。
背面は金属特有の鈍い光沢が見られ、手触りもサラサラして汚れも付着しづらく、高級感がある。
▼筐体重量は、実測で約611g。ズッシリ感があるものの、14インチタブレットの中では比較的軽量な部類。
▼Macbook Air(左)とXiaomi Pad 7 Ultra(右)を並べた様子。縦横のサイズ感は近い。
厚み5.1 mmの超薄型ボディ
本体サイズは305.8 x 207.5 x 5.1 mmであり、かなりの薄型。
▼iPhone 16 Pro(白)との厚みの比較。iPhone 16 Pro(厚さ8.25mm)と比べると、Xiaomi Pad 7 Ultraの薄さが際立つ。
▼iPhone 16 Pro(左)とXiaomi Pad 7 Ultra(右)を並べた様子。
14インチという大柄なボディに対して超薄型となっており、カバンに入れて携行する際にもかさばることはないだろう。
インターフェース構成
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼右側面には音量調節ボタンに加えて、タッチペン装着用のマグネットポートが用意。
▼左側面の様子
▼上部の様子。電源ボタンおよびスピーカー穴が用意。なお、電源ボタンは指紋認証に対応している。
▼電源ボタンによる指紋認証の様子
▼下部の様子。スピーカー穴に加えて、USB Type-C 3.2 Gen2ポートが用意。
以上の通り、薄型の筐体に最低限のポート類のみが搭載されたインターフェース構成となっている。
上下に計8基のスピーカー(低音×4+中高音×4)を内蔵。Dolby Atmosによる立体音響により、映像視聴やゲームプレイ時により没入感のある体験が可能となっている。
一方でカードスロットが用意されていないため、マイクロSDカードやSIMカードの挿入に対応していない点に注意したい。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
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結果として、約255万点のスコアを記録した。
性能区分 | 総合スコア | 性能の目安 | |
---|---|---|---|
スマホ | タブレット | ||
エントリー | 30万点~50万点 | 20万点~40万点 | 基本的な操作や軽量アプリの使用に適している |
ミッドレンジ | 50万点~80万点 | 40万点~70万点 | 普段使いの操作、一般的なアプリ、軽めのゲームに快適に対応 |
上位ミッドレンジ | 80万点~120万点 | 70万点~100万点 | 重めのアプリや3Dゲームもある程度快適に動作 |
ハイエンド | 120万点~150万点 | 100万点~120万点 | 高負荷な作業(動画編集、最新3Dゲーム)にも対応でき、スムーズなマルチタスクが可能 |
フラッグシップ | 150万点~170万点 | 120万点~140万点 | 最先端の性能を備え、最新ゲームやAI処理、マルチメディア作業に最適 |
ウルトラハイエンド | 170万点~ | 140万点~ | ゲーミング専用機並みの性能。最大限のパフォーマンスが必要なコンテンツや今後リリースされる最新アプリケーションに対応可能 |
Xiaomiが独自に開発した3nmプロセスの最新フラッグシップチップセット「Xring O1」を搭載していることもあり、「Xiaomi Pad 7」の約141万点よりもはるかに高いスコアが出た。
これまでTikGadgetでレビューしてきたタブレットの中でも最高のスコアだ。現時点でリリースされているタブレットの中でも最高クラスと言える。
ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも、最高画質設定で快適に遊ぶことのできる性能の高さだ。仕事や動画視聴、ゲーミング用のタブレットを探している幅広い方にオススメできるウルトラハイエンドモデルとなっている。
▼16コアGPU、そして6コアNPUを搭載。AI処理からゲーミングまで、あらゆる用途で卓越したパフォーマンスを発揮する。Xiaomi HyperAIの各機能も思う存分に活用できるだろう。
ただ、よほど重い作業を行う予定がないのであれば、ややオーバースペック気味であるとも言える。
▼これまでにレビューしたスマホ&タブレットのベンチマークスコア一覧はこちら
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【2025年最新】スマホ&タブレットのAnTuTuベンチマークスコアまとめ(実測値)
更新履歴 2025/06/10:ベンチマーク表に「Xiaomi Civi 5 Pro」を追加しました。 2025/06/03:ベンチマーク表に「Xiaomi 15S Pro」を追加しました。 2025 ...
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それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
14インチ大画面で迫力のあるコンテンツを楽しめる
Xiaomi Pad 7 Ultraの大きな14インチディスプレイは、ウェブサイト閲覧や動画視聴、ゲーミング、そしてペイント作業まで、あらゆる用途において優れたパフォーマンスを発揮してくれる。
3200×2136解像度、最高120Hzのリフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しむことが可能だ。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることができる。
高解像度の大型ディスプレイでは、ウェブサイト閲覧時も、細かい文字まで明瞭に表示され見やすい。高リフレッシュレートのおかげでページスクロールもなめらかで心地よい。
▼ディスプレイの発色も良好。ゲームや映画、アニメなどでもカラフルな映像を楽しめる。
ベゼル幅(非表示領域の幅)は約5mmと非常に薄い。画面占有率が高まり、映像への没入感を高めている。
映像コンテンツ視聴をメイン目的にタブレットの購入を検討している方でも、満足度の高い体験が可能だろう。
▼設定にて「Super resolution」「AI HDR enhancement」「MEMC」などの画質向上項目も用意されている。
ちなみに、デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して画面の明るさを計測したところ、最高636nitの明るさを得られた。
なお、実際の見え方ベースでの明るさの目安は以下の通り。
明るさ (nits) | 実際の見え方・使用シーン |
---|---|
0~150 nits | 真っ暗な部屋での使用に適切。明るい場所ではかなり暗く感じる。 |
150~300 nits | 暗めの室内なら十分。明るい部屋ではやや暗く感じることもある。 |
300~500 nits | 室内使用では快適。カフェやオフィスの明るさにも十分対応。 |
500~700 nits | 明るい部屋や日陰の屋外で問題なく見える。直射日光下は少し厳しい。 |
700~1000 nits | 日陰や曇りの日の屋外で快適。直射日光下では「まあ見える」レベル。 |
1000~1500 nits | 晴れた日の屋外で十分見える。直射日光下でも大きな不満はない。 |
1500~2000 nits | 強い日差しの下でも快適。HDR動画視聴時は非常に鮮やかに映る。 |
2000~3000 nits | 強烈な直射日光下でもはっきり見える。HDRピーク輝度としても十分優秀。 |
3000 nits以上 | 眩しさを感じるほど明るい。屋外でも反射を感じにくく、最高の視認性。 |
直射日光の当たる日中の屋外では、やや画面の見づらさを感じるかもしれない。しかし、屋内や強い日差しの当たらない屋外では、十分に見やすい輝度を実現できている。
なお、今回のレビューで使用しているのは通常版だが、Xiaomi Pad 7 Ultraには柔光版(ナノ柔光スクリーン版)も存在している。柔光版は表面に施された「AG(Anti-Glare)ナノテクスチャ加工」と「AR(Anti-Reflection)光学コーティング」により、反射率を最大70%軽減。蛍光灯や日光の映り込みが少なく、目に優しい表示を実現している。
また、表面がサラサラとした質感で、紙に書いているようなペン操作体験を提供し、スタイラスペンを使ったメモ・スケッチ用途には最適だ。用途に応じて好みのモデルを選ぶと良いだろう。
画面分割(スプリットスクリーン)に対応
Xiaomi Pad 7 Ultraは「画面分割(スプリットスクリーン)」に対応しており、異なるアプリの画面を同時に表示することができる。
画面分割中は、左右の画面比率を自由に調整可能。メインのアプリ画面を大きく表示しつつ、サブ画面で作業やゲーミングの助けとなる情報を表示するなど、活用方法は多岐にわたる。
▼画面分割中の操作
▼8.8インチタブレットの「Lenovo Legion Y700 2023」を右に並べた様子。14インチの大きな画面を2分割することにより、2台の小型タブレットを同時に操作している感覚で使用できる。
あらゆる作業を快適にこなせる
本機のパフォーマンスを確認すべく、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは非常に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することができた。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつ滑らかな動画再生が可能であった。
▼最高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することができる。
▼前述したように発色も実に良好。アニメから実写映画まで、満足度の高い映像体験が可能であった。
▼アニメ動画再生の様子
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴など、基本的なタブレット用途においては何の問題もなく快適に行うことができた。
ちなみに、当然のごとくWidevineはL1サポートとなっており、Amazon PrimeビデオやHuluなどのサイトにおいて高画質設定の映像を楽しめる。
また、今回使用した12GB RAMモデルは、最大12GBの仮想RAM拡張をサポートしている。
計8基のスピーカーによる圧倒的なサウンド体験
本機のスピーカーについて、音質を確認してみた。
▼音質確認の様子
計8基のステレオスピーカー内蔵 (低音×4、中高音×4) を内蔵しており、実際に洋楽ポップスやジャズを再生してみると、音圧が非常に強く、中高音域が非常にクリアに響き渡っていた。特に、ボーカルや楽器のディテールがしっかりと再現されており、音楽に没入しやすい。
低音に関しては、ウーファー搭載スピーカーと比べるとさすがに少し物足りなさは感じるものの、タブレットとしては十分な迫力を実現している。特に映画や動画視聴時には、迫力のある音を楽しめる。
個人的には、これまで試用してきたどのタブレットよりも音質が優れていると感じられた。イヤホンや外付けスピーカー無しでも、十分に満足度の高いサウンド体験が可能だろう。
なお、設定アプリにはサウンド効果の調整項目が用意されており、イコライザーのプリセット等を切り替えることが可能となっている。
▼「Dolby Atmos」と「Xiaomi Sound」の2種類からサウンドエフェクトの切り替えも可能。
優れたカメラ性能
本機に搭載されているカメラの性能について簡単に確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した写真。
32MP(f/2.2)フロントカメラに関して、画質は実に良好であり、全体的に明るく、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことが出来ていた。発色も自然で肉眼で見た場合に近い。激しく動いても気になるレベルの残像は発生しないため、見づらさを感じることもなかった。
自撮りだけでなく、ウェブ会議や授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質だ。
▼(参考)フロントカメラで録画した動画
▼リア(背面)カメラで撮影した画像。
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(3倍)
▼屋外撮影(6倍)
▼屋外撮影(10倍)
50MP(f/1.8)の高精細リアカメラを搭載していることもあり、空気感が感じられるほど、非常に鮮明な写真を撮影できた。さすがに10倍までズームすると画像がやや粗くなるものの、3~4倍ズーム程度であれば十分にクリアな遠景を撮影できた。
▼(参考)リアカメラで録画した動画
発色もフロントカメラ以上に良好であり、旅行や記念撮影用のカメラとしても十分に活用できる品質となっている。
ゲーミング性能の確認
本機を用いて各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認していく。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきは一切感じなかった。
▼フレームレートは常時60fps前後安定でプレイできていた。
▼マインクラフトプレイの様子
クリエイティブやサバイバル、またはマルチサーバーに参加した際などにも、パフォーマンスは非常に安定しており終始スムーズなゲーミングが可能であった。
多くのアドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズな動作でゲームを楽しめるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては、現時点で最高設定の『ウルトラHDR』を選択できた。
▼フレーム設定はウルトラを選択可能。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはまったく生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などを感じることはほとんどなかった。
▼滑らかな描画で鮮明なゲームプレイが可能。大きめの14インチ画面と鮮明な描画のおかげで、遠方も索敵しやすく、仮想コントローラー上のボタン同士のマージンも広いため、余裕をもってタップ操作できる。
▼現時点で最高設定の『ウルトラHDR』の場合、フレームレートは常時60fps前後安定でプレイできていた。
▼PUBGプレイの様子
この通り、『PUBG』に関しても十分に満足度の高いゲームプレイが可能であった。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では全く問題なくスムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "High(高)" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質設定を "Highest(最高)" まで上げるとデバイス負荷も高まるが、依然としてスムーズな動作が可能であった。
▼ゲーミングPC並みの高品質グラフィック&高リフレッシュレートで原神を遊べる。
▼激しく動いた場合でもカクつきや操作遅延を感じることはほとんどなかった。
▼ "最高" 画質設定でも、60fps前後安定のスムーズなパフォーマンスで原神をプレイすることができた。
▼原神プレイの様子
『原神』クラスの激重ゲームでもこれだけ快適に遊べるのであれば、ほとんどのゲームアプリがスムーズに動作するだろう。ゲーミングタブレットとしての運用に適している。
ゲーミング向け機能が充実
ゲームアプリプレイ時に、ディスプレイ端を中央に向けてスワイプすることで、ゲーミング用のツールウィンドウを表示できる。
▼パフォーマンスの切り替えから、画面録画、ボイスチェンジャーなど、ゲーミングに関する様々な便利機能を利用することが可能だ。
▼パフォーマンスに関する詳細な設定も可能。
本気でゲーミングを楽しみたい方にとっても、役立つ機能が豊富に搭載されたタブレットとなっている。
長持ちする12,000mAh大容量バッテリー
本製品には12,000mAhの大容量バッテリーが内蔵されており、長時間の連続利用が可能だ。
実際に満充電の状態から5時間ほど処理の重いゲームアプリを連続して遊んでみたところ、30%ほどしかバッテリーが減っておらず、1日以上持続可能な充電残量を残していた。
▼バッテリーセーバーモードに変更することで、より長時間の連続使用が可能となる。
普通にタブレットを利用する分には、1~2日ほど充電ケーブルに接続しなくても問題ないだろう。
また、本製品は120Wの高速有線充電にも対応しており、わずかな充電時間であっという間にバッテリーを回復できる点も嬉しい。実際に30分も充電すれば、1日中使えるだけのバッテリーを回復できた。
そして7.5W有線逆充電をサポートしているため、モバイルバッテリー代わりとして、他のデバイスに給電することも可能だ。
『Xiaomi Pad 7 Ultra』のまとめ
今回紹介した『Xiaomi Pad 7 Ultra』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- AnTuTu約255万点の圧倒的パフォーマンス
- 発色・視認性ともに優秀な、14インチ・高解像度AMOLEDディスプレイ
- 約5mm極狭ベゼルのおかげで、映像の没入感が高い
- 極薄(5.1mm)な筐体で、大画面ながら持ち運びやすい
- 8基のスピーカーによる、臨場感ある高品質なサウンド体験を楽しめる
- 高性能カメラ搭載
- ヘビーなゲーミングも快適にプレイ可能
- 12,000mAhの大容量バッテリー搭載
- 長時間の高負荷作業時でも発熱は抑えられていた
悪かった点
- SIMカード・microSDカードに非対応
- 本体サイズが大きいため、片手持ちには不向き
- 強い直射日光下では画面がやや見づらい
- 性能をフルに使わないユーザーにはオーバースペックな印象もある
以上のとおり、圧倒的なパフォーマンスと映像美、サウンド体験を兼ね備えたウルトラハイエンドなタブレットとなっている。
日常的な作業から高負荷のゲーム、AI処理まで、あらゆる用途を快適にこなす性能を備えている。一方で、性能をフルに使わないユーザーにはオーバースペックな印象もある。
高解像度・高リフレッシュレートに対応した14インチのAMOLEDディスプレイは、映像体験を重視するユーザーにも十分な満足度を提供するだろう。ベゼル幅わずか約5mmという狭額縁設計により、画面占有率が非常に高く、より映像に没入しやすいデザインとなっている。
また、計8基のスピーカーによる重厚なサウンド体験は圧巻だ。数あるタブレットの中でも最高クラスの音質・音圧を実現できていると感じられた。
筐体デザインに関しても、厚さわずか5.1mmの超薄型設計を実現。大画面モデルながら持ち運びにも配慮されており、カバンに入れてもかさばらず、日常的に活用しやすいのも魅力だ。
その他にも、高性能カメラ、長時間駆動を実現する12,000mAhバッテリーなど、各要素が妥協なく設計されている。
SIMカードやmicroSDカードに非対応といった注意点はあるものの、それらを補って余りある完成度を誇る本製品は、まさに「次世代タブレット」と呼ぶにふさわしい仕上がりだ。
仕事・ゲーミング・クリエイティブな作業など、全方位で活躍できるタブレットを探している方には、間違いなくオススメできる一台である。
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