ミニPCブランド「GEEKOM(ギコム)」(台湾)から、AMD Ryzen AI 9 HX 470を搭載したハイエンド志向のミニPC『GEEKOM A9 MAX 2026』が登場しました。
通常価格は税込269,900円です。
本製品はコンパクトな筐体ながら、AI処理に対応するNPUやRadeon 890Mグラフィックスを備えており、普段使いはもちろん、画像編集、動画編集、AI関連作業、軽めのPCゲームまで幅広く対応できる性能を実現しています。
また、最大4画面出力・8K出力対応、USB4、デュアル2.5GbE LAN、Wi-Fi 7など、接続性も非常に充実。一般的なデスクトップPCに近い拡張性や作業環境を、省スペースで実現したい方にうってつけの高性能モデルとなっています。
先に結論 | A9 MAX 2026はこんな製品
- 強みRyzen AI 9 HX 470とRadeon 890Mにより、ミニPCとしては非常に高い処理性能・AI性能・グラフィックス性能を備えている
- 弱み高性能モデルゆえに価格は高めで、用途によってはオーバースペックに感じる可能性がある
- 向く人省スペースで、AI作業・動画編集・マルチディスプレイ環境・軽めのゲーミングまで1台でこなしたい人
今回、メーカーより本製品(32GB+2TBモデル)を提供していただきました。本記事では『GEEKOM A9 MAX 2026』について、外観・インターフェース・実際の使用感などを実機検証し、どのような人に向くモデルかを詳しくレビューします。
『GEEKOM A9 MAX 2026』のスペック・仕様表
| 製品名 | GEEKOM A9 MAX 2026 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | AMD Ryzen AI 9 HX 470 |
| CPU構成 | 12コア / 24スレッド、最大5.2GHz |
| AI処理性能 | 最大80 TOPS前後(NPU最大50 TOPS) |
| GPU | AMD Radeon 890M Graphics |
| メモリ | 32GB DDR5 5600MHz SODIMM |
| メモリ拡張 | 最大128GBまで拡張可能 |
| ストレージ | 2TB NVMe SSD |
| ストレージ拡張 | 最大16TBまで拡張可能(M.2 2230 PCIe 4.0 x4 NVMe SSDスロット、M.2 2280 PCIe 4.0 x4 NVMe SSDスロット搭載) |
| 映像出力 | HDMI 2.1×2、USB4 Type-C×2 |
| 最大画面出力 | 最大4画面出力、8K解像度対応 |
| 有線LAN | 2.5GbE LANポート×2 |
| 無線通信 | Wi-Fi 7、Bluetooth 5.4 |
| 前面ポート | USB 3.2 Gen 2 Type-A×4、3.5mmヘッドホンジャック×1、電源ボタン×1 |
| 側面ポート | SDカード4.0スロット×1、ケンジントンロック×1 |
| 背面ポート | USB4 Type-C×2、HDMI 2.1×2、2.5GbE LAN×2、USB 3.2 Gen 2 Type-A×1、USB 2.0 Type-A×1、DC入力×1 |
| 外部GPU | USB4経由で外付けグラフィックスドックに対応 |
| 冷却システム | IceBlast冷却システム |
| 本体サイズ | 約135×132×46.9mm |
| 本体重量 | 約688g(実測値) |
| 本体素材 | 全金属ボディ |
| 付属機能 | VESAマウント対応 |
※参照元:GEEKOM公式サイト(A9 MAX 2026 製品ページ)
実機で確認したバージョン情報は以下の通りです。
なお、「slmgr -dli」や「slmgr -dlv」コマンドで確認したところ、Windowsはリテールライセンスとして正規に認証されていました。格安ミニPCで見られる期限付き認証やボリュームライセンスではない点は安心です。
『GEEKOM A9 MAX 2026』のパッケージ内容
箱を開けると、ミニPCが緩衝材に囲われて頑丈に梱包されています。
HDMIケーブルに加え、VESAマウント金具&ネジも付属。モニター裏などへ取り付けることで、よりスペースを節約できます。
内容物一覧
- GEEKOM A9 MAX 2026 本体
- 電源アダプタ
- 電源コード
- HDMIケーブル
- VESAマウント金具&ネジ一式
- ユーザーマニュアル
VESAマウント金具&ネジが付属しており、モニター裏に取り付けることで、デスク周りをさらに省スペース化できます。また、電源アダプタもそこまで邪魔にならないサイズ感です。
『GEEKOM A9 MAX 2026』の本体外観
『GEEKOM A9 MAX 2026』の本体サイズは、約135×132×46.9mmと非常にコンパクト。全体的にシルバーを基調としたシンプルかつスタイリッシュなデザインで、デスク上に設置しても悪目立ちすることはありません。
サラサラとした手触りで、見た目・質感ともに上質さがあり、インテリア性も高いと感じます。指紋や皮脂汚れも目立ちづらく、清潔感を保ったまま使いやすい点も好印象。
▼筐体外観(360度)
手のひらに載せられるほどのサイズ感で携行性は良好。カバンなどに入れて外出先へ気軽に持ち運ぶことも可能です。
底部の四隅にはゴム脚が備わっているほか、換気用の穴が空いています。また、VESAマウント金具を取り付けるための穴も用意されています。
本体重量は実測で約688gと、最近のミニPCの中ではやや重量感のある部類ですが、極端に重く感じるレベルでもありません。
小型デザインのおかげで、実際にデスク上に設置してもスペースを取らず、邪魔には感じません。装飾を抑えたスタイリッシュな外観で、悪目立ちしづらい点も魅力です。
スマホと並べると、ミニPCの小ささが際立ちます。
インターフェース構成
『GEEKOM A9 MAX 2026』のインターフェースについて見ていきます。
正面にはUSB 3.2 Gen 2 Type-A×4、3.5mmヘッドホンジャック×1、電源ボタン×1が用意。
側面にはSDカードスロットと、ケンジントンロック穴が設けられています。
そして背面には、USB4 Type-C×2、HDMI 2.1×2、2.5GbE LAN×2、USB 3.2 Gen 2 Type-A×1、USB 2.0 Type-A×1、DC入力×1が用意。
限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっています。
HDMI 2.1×2 と USB4 Type-C×2 を併用することで、最大4画面同時出力が可能です。
『GEEKOM A9 MAX 2026』の拡張性
本機は最大128GBまでのメモリ拡張、および最大16TBまでのストレージ増設をサポートしています。ただし、拡張スロットにアクセスしづらい点がネック。
ミニPCの底部のゴム脚を強く引っ張って外すと、ネジが現れるのでドライバーを使って外していきます。
そして、内部金属プレートの四隅のネジもドライバーで取り外します。このとき、基板からの配線が内部の金属プレートに繋がっており、外す際に力を入れ過ぎると線が抜けてしまうので注意が必要です。
配線を外さないよう注意しながら金属プレートを外すと、内部基板および拡張スロットにアクセスできます。
なお、本機(2TBモデル)の内蔵ストレージは、初期状態で1.78TB分が使用可能領域となっていました。
『GEEKOM A9 MAX 2026』のベンチマークテスト結果
本機で各種ベンチマークテストを行った結果を紹介していきます。
Windowsエクスペリエンスインデックスの結果
| 項目 | スコア |
| プロセッサ | 9.5 |
| メモリ(RAM) | 9.5 |
| グラフィックス | 8.1 |
| ゲーム用グラフィックス | 未計測 |
| プライマリディスク | 9.2 |

CrystalDiskMarkの結果
| 項目 | Read(MB/s) | Write(MB/s) |
| SEQ1M Q8T1 | 6169.10 | 5514.77 |
| SEQ1M Q1T1 | 4980.80 | 5124.50 |
| RND4K Q32T1 | 549.42 | 486.37 |
| RND4K Q1T1 | 63.02 | 164.70 |

PCMark 10の結果
| 項目 | スコア |
| 総合スコア | 8660 |
| Essentials | 10037 |
| Productivity | 16097 |
| Digital Content Creation | 10908 |

Cinebench R23の結果
| 項目 | スコア |
| CPU(マルチコア) | 21700 |
| CPU(シングルコア) | 2068 |
| MP Ratio | 10.49 x |

Geekbench AIの結果
▼Geekbench AIの結果
| テスト対象 | Backend | Single Precision | Half Precision | Quantized |
| CPU | CPU | 3277 | 1691 | 6915 |
| Radeon 890M Graphics | DirectML | 5183 | 10069 | 3773 |

3DMarkの結果
3DMarkの各テスト結果を紹介していきます。
Time Spy & Night Raid
| テスト | 総合 | グラフィックス | CPU |
| Time Spy | 2280 | 2020 | 8439 |
| Night Raid | 19642 | 20445 | 16067 |

Fire Strike
| 項目 | スコア |
| 総合スコア | 4879 |
| グラフィックススコア | 5249 |
| 物理スコア | 30845 |

CPUプロファイル
▼CPUプロファイルの実測結果
| 項目 | スコア |
| 最大スレッド数 | 9761 |
| 16スレッド | 9127 |
| 8スレッド | 6876 |
| 4スレッド | 3852 |
| 2スレッド | 2079 |
| 1スレッド | 1173 |

Storage Benchmark
| Storage Benchmark 結果 | ||
| 総合スコア | 1831 | |
| 各テスト項目の詳細 | ||
| テスト内容 | 帯域幅(MB/s) | アクセス時間(μs) |
| Battlefield Vを読み込む | 887.41 | 85 |
| Call of Duty: Black Opsを読み込む | 550.72 | 118 |
| Overwatchを読み込む | 334.85 | 70 |
| ゲームをインストール | 150.55 | 88 |
| ゲームを録画 | 55.11 | 153 |
| ゲームを保存 | 111.35 | 68 |
| ゲームを移動 | 1965.73 | 136 |

Steel Nomad Lightのストレステスト
▼Steel Nomad Lightストレステストの実測結果
| 項目 | 結果 |
| フレーム率の安定性 | 99.5 |
| 最高ループのスコア | 2052 |
| 最低ループのスコア | 2041 |
| ループ回数 | 20 |

一般的なPC作業は非常に快適
本機でウェブサイトを閲覧したり、動画を視聴して、普段使いの快適さを検証しました。
なお、レビュー時にはウルトラワイドモニターに接続し、3440×1440解像度・100Hzで出力しています。
まずはウェブサイト閲覧時について。
画像の多いサイトから、スクリプトを多用したサイトまで閲覧してみましたが、どのサイトでもページ遷移・読み込みはスムーズであり、終始快適に閲覧することができました。
一般的なウェブサイト閲覧において、ストレスを感じることはありません。
続いて、YouTubeやNetflixなどで動画を視聴してみました。
4K画質で動画を再生しましたが、カクつきが生じたり、動画が途中でストップしてしまうことはなく、快適に視聴できました。
そして表計算ツール等を用いたオフィス作業について。
WordやExcel、PowerPointといったOfficeアプリの動作も軽快で、資料作成や表計算、スライド編集がストレスなく行えました。
仕事用ツールとウェブブラウザを同時に立ち上げても、軽めの作業であれば大きな処理落ちは感じませんでした。文書作成や表計算、Web会議といった一般的なビジネス用途なら十分活用できます。
なお、3画面同時出力の場合でも、処理パフォーマンスの低下は感じられませんでした。
総じて、日常的な利用シーンでの使用感は快適で、性能不足を感じる場面はありませんでした。
軽めのPCゲームであれば設定次第でプレイ可能
本機は内蔵GPUに「AMD Radeon 890M」を採用しており、AAA級の重量級タイトルを快適に遊ぶのは難しいものの、軽めのPCゲームであれば設定次第でスムーズに楽しめる性能を備えています。
DQ10のベンチマークテスト結果
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 最高品質
- フルスクリーン
ドラゴンクエストX (DQ10)でベンチマークテストを行った結果、"FHDフルスクリーン×最高品質" で 「すごく快適」という結果が得られました。
MMORPG系でも、DQ10のようなライトタイトルであれば、最高品質でも快適に遊べることが分かります。
FF14のベンチマークテスト結果
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 標準品質(デスクトップ) / 高品質(デスクトップ)
- ウィンドウモード
画質を "標準" と "高品質" の両方で実行してみましたが、それでも「設定変更を推奨」という結果に。さすがにFF14クラスのMMORPGを高めの画質設定で快適に遊ぶには、やや厳しい印象です。
フォートナイトを実際にプレイしてみた
本機のゲーミング性能を確認するため、実際にフォートナイトをプレイしてみました。なお、初起動時のパフォーマンス自動設定では、中画質設定となりました。
序盤のプレイヤーが密集する場面では一時的にフレームレートが多少落ちることがありましたが、試合中は概ね30fps~40fps前後を維持できていました。
▼フォートナイトをプレイする様子(中画質設定時)
描画は安定しており、操作レスポンスも良好。たまにフレームレート低下を感じることはあるものの、画質設定を "中" 以下に調整すれば、フォートナイトも実用的なレベルでプレイ可能であることが確認できました。
優れた静音性&放熱性能
各種ベンチマークテストおよびストレステストを実行した後に、HWMonitorで筐体の発熱を確認してみました。
▼計測値(室温26℃、Cinebenchやストレステストなど実行後)
Cinebenchや各種ストレステストを実行した後でも、CPU Packageは最大46.6℃、CPU Coresは最大42.9℃に収まっていました。AMD Radeon 890M GraphicsもGPU最大39.0℃、SoC最大42.0℃と低めで、高負荷テスト後としてはかなり余裕のある温度です。
SSDの一部センサーでは58℃を示していましたが、全体としては発熱がよく抑えられており、冷却性能は非常に優秀だと感じました。
高負荷稼働後の筐体に触れても、ほのかに温かさを感じる程度です。
静音性も非常に優秀で、5時間連続稼働後でもファン音はかなり控えめです。ベンチマークテスト実行時など高負荷状態でこそファンの回転音が若干大きくなることはあるものの、その後はすぐ静音状態に戻ります。
実際に騒音計を用いてミニPCの至近距離で測定してみたところ、通常時はおおむね40dB前後、ベンチマークテスト中などの高負荷時でも47dB前後に収まっていました。高性能CPUを搭載したミニPCとしては、かなり静かな部類と言えるでしょう。
オフィス作業や動画視聴時などの通常使用時であれば、耳を近づけてもほとんど気にならないレベルでした。
総じて、性能をしっかり引き出しつつ発熱抑制&静音性も両立しており、デスク上や作業環境でも扱いやすいミニPCと言えます。
『GEEKOM A9 MAX 2026』のメリット・デメリット
『GEEKOM A9 MAX 2026』を実際に使って感じたメリット・デメリットは以下の通りです。
メリット
- スタイリッシュで高級感のある筐体外観
- 悪目立ちしづらく、スペースを取らないサイズ感
- 充実のインターフェース構成
- 最大4画面出力に対応
- SSDの読み書き速度が速い
- 画像編集や動画編集、軽めのPCゲームまで幅広く対応可能
- 優れた静音性と冷却性能
- NPUを搭載しているため、AI関連作業にも活用しやすい
デメリット
- 通常価格が高めで、Web閲覧やOffice作業が中心の人にはオーバースペックに感じる可能性がある
- 高負荷3Dゲームを高画質で快適に遊ぶ用途には向いていない
- 拡張スロットにアクセスしづらい
- 最近のミニPCとしてはやや重量感がある
よくある質問(FAQ)



総評:高性能と省スペース性を両立したハイエンドミニPC
GEEKOM A9 MAX 2026は、ミニPCとは思えないほど高い処理性能と、豊富なインターフェースを備えたハイエンドモデルでした。
実際に使ってみると、Web閲覧や動画視聴、Office作業はもちろん、画像編集や軽めの動画編集、マルチディスプレイ環境でも動作は非常に快適でした。Radeon 890Mを搭載しているため、設定を調整すれば軽めのPCゲームも十分楽しめます。
また、USB4やデュアル2.5GbE LAN、Wi-Fi 7、最大4画面出力に対応している点も魅力。省スペースながらデスクトップPCに近い使い方ができるのは大きな強みです。NPU内蔵で、AI対応アプリの活用を見据えたPCとしても、将来性のある構成だと感じました。
一方で、価格は高めなので、Web閲覧やOffice作業だけが目的であれば明らかにオーバースペックです。また、内蔵GPUとしては優秀ですが、高負荷3Dゲームを高画質で快適に遊ぶ用途には向いていません。
総じて本機は、コンパクトな筐体で高性能な作業環境を作りたい人に向いたミニPCです。省スペース性、処理性能、接続性のすべてを重視したい方にとって、非常に満足度の高い一台だと感じました。
◎おすすめできる人
- 省スペースでも高性能なPCを使いたい人
- Web閲覧、Office作業、画像編集、動画編集、AI対応アプリまで幅広くこなしたい人
- USB4、デュアル2.5GbE LAN、最大4画面出力など、接続性や拡張性を重視する人
▲おすすめできない人
- Web閲覧やOffice作業など、軽い用途が中心の人
- 重量級3Dゲームを高画質で快適に遊びたい人
- 価格の安さを最優先したい人
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