数々のモニターをリリースしてきたKTC(中国・深圳)は、同ブランドの最新ゲーミングモニターとして『KTC H32S17F』を販売している。
1920×1080 (1080p)解像度対応の32インチ湾曲ディスプレイを備え、最高240Hzのリフレッシュレートと1ms (MPRT)の高速応答時間に対応。FreeSync & G-Syncにも対応するなど、2万円台の価格に対して、本格的なゲーミングにも対応できる性能を備えた、高コストパフォーマンスなモニターだ。
今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
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メーカー公式サイト | https://us.ktcplay.com/ |
ブランド | KTC |
モデル名 | H32S17F |
ディスプレイ | 32インチ 非光沢VAパネル |
曲率 | 1500R |
解像度 | 1920×1080 (1080p) |
リフレッシュレート | 最高240Hz |
視野角 | 178度 |
コントラスト比 | 3500:1 |
輝度 | 350nits (typ) |
応答速度 | 1ms (MPRT) |
ブルーライトカット機能 | 搭載 |
色域 | sRGB:125% DCI-P3:98% |
信号入出力 | HDMI 2.0ポート×2 DP 1.4ポート×1 |
音声出力 | 3.5mmオーディオジャック |
スピーカー | 非搭載 |
調整範囲 | 傾き -5°~ 15°(±3°) |
VESAマウント | 対応 (100×100mm) |
本体サイズ | 711×525.9×251.4mm |
本体重量 | 約4,950g (実測値) (スタンド除く) |
今回紹介する『KTC H32S17F』は、32インチ型のゲーミングモニターだ。
湾曲した32インチ非光沢VAパネルを搭載。1500Rの曲面デザインが視覚の没入感を高め、ゲームプレイや映像視聴において臨場感溢れる体験を提供する。
1920×1080 (1080p)解像度、および最高240Hzのリフレッシュレートに対応。鮮明かつ非常に滑らかな描画でコンテンツを楽しめる。
色域は125% sRGB、98% DCI-P3をサポート。コントラスト比は3500:1となっている。
1ms (MPRT)の応答速度を誇り、ラグのない映像を出力可能。シューティングゲームや格闘ゲームなど、コンマ数秒の反応が勝敗を分けるゲームにおいて、好パフォーマンスを発揮するだろう。
▼Adaptive Sync対応により、画面のティアリングを低減。
また、ブルーライトカット機能も備えており、長時間の作業利用時に目の健康を守ることができる。ゲーミングだけでなく、仕事用モニターとしても活用できるだろう。
そして筐体背面には HDMI 2.0ポート×2、DP 1.4ポート×1、USBType-Aポート、3.5mmオーディオジャックAといったインターフェースを備え、接続性にも優れている。
▼100×100mmのVESAマウントにも対応。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物を全て取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- KTC H32S17F本体
- スタンド
- ベース
- ドライバー
- ネジ一式
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- 電源ケーブル
- HDMIケーブル
▼ユーザーマニュアルは日本語にも完全対応。
▼モニターを設置するためのベース部分
▼ベースとモニターをつなぐためのスタンド部分。
▼電源アダプタのサイズはそこそこ大きめ。
モニター本体
▼モニター本体の外観。湾曲した32インチ非光沢VAパネルを搭載。
▼曲率1500Rの綺麗なカーブを描いている。
▼背面の様子。
▼背面中央にはスタンドを接続するためのポートが用意。100×100mmのVESAマウントにも対応。
▼背面左下には電源ボタンが用意。
▼背面右下にはケンジントンロック穴が用意されている。
そして背面下部にはポート類が集約されている。
▼画像左側から、DC電源ポート、USB 2.0 Type-Aポート、HDMI2.0×2、DP1.4、3.5mmジャックが用意。
以上の通り、シンプルなデザインの筐体に、必要最低限のポート類が集約された設計となっている。
なお、スピーカーが内蔵されておらず、サウンド出力のためには外付けスピーカーを用意する必要がある点に注意したい。
▼オススメの外付けスピーカー
ちなみに、モニター本体部分の重量は、実測で約4,950gであった。
32インチモデルとしては、モニター本体の重量は約5kgほどと比較的軽いため、設置場所を移動したり、VESAマウントを装着する場合もスムーズに行うことができるだろう。
モニターの設置手順
モニターを組み立てる手順はいたって簡単だ。
まず、付属のスタンドをモニター背面に取り付ける。
続いて、スタンド下部にベースを取り付ける。
最後に、付属のドライバーとネジを用いてスタンド下部から固定すれば、組み立ては完了だ。
▼パッケージにドライバーが付属しており、自前で用意する必要がない点が助かる。
これだけの手順で組み立ては完了だ。
▼実際に組み立てた様子。安定性は優れており、ちょっとやそっとの揺れで倒れることは無い。
▼真上から見た様子。ディスプレイが綺麗なカーブを描いている。
▼背面の様子。背面デザインは、以前レビューした同ブランドの「KTC H27S17」と酷似している。
▼真横から見た様子
チルト(前傾・後傾)-5 ~ 20度の可動域を備えている
スタンド&ベースを取り付けた状態のモニター重量は、実測で約5.8kg程度であった。ややズッシリ感はあるものの、設置場所を移動する際などにそこまで苦戦するレベルではない。
▼両手で抱えれば、スムーズに持ち運び可能。
最大240Hzリフレッシュレートによる滑らかな描画
1920×1080 (1080p)解像度の非光沢VAパネルで映し出される映像は、鮮明で見やすい。湾曲による没入感と、VAパネルならではの高コントラストが相まって、没入感の高い映像体験が可能であった。
▼ディスプレイの表示情報。最高240Hzリフレッシュレートに対応。
解像度は1920×1080(1080p)止まりなので、32インチという大画面では若干ドットの粗さが目立つ場面もある。しかし、ウェブサイト閲覧などにおいて気になるレベルの粗さではなかった。
▼178度の広い視野角に対応しており、角度をつけて画面を観た場合も、視認性が損なわれることはない。
そして何より、最大240Hzの高リフレッシュレートにより、ウェブサイトのスクロールやウィンドウ操作、SNS閲覧などの場面でも、滑らかでストレスのない描画を実感できた。動画視聴時の動きの激しいシーンでも残像が少なく、映像の追従性が高いため、視聴体験の質が確実に向上する。
ただし、実際に様々な動画を視聴した印象としては、全体的にやや白っぽく、画面の発色が薄めに感じられる場面があったのも事実だ。スペック上はsRGB 125%、DCI-P3 98%という広色域に対応しているものの、その恩恵はやや控えめで、実使用時の色の鮮やかさには若干の物足りなさを覚えることもあった。
▼高コントラスト比(3500:1)により暗所から明所までのディテールはしっかり描き出されているものの、色の表現に期待しすぎてはいけない。
▼普通に動画を視聴する分には支障はない。
▼動画視聴の様子
また、デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して、HDR設定時の画面輝度について確認してみた。
「Windows HDR Calibration」を使用して、Max Full Frame Luminance test (フルフレーム最大輝度テスト) 時の画面を測定。
まず、画面中央の輝度は最高242nitsであった。
また、画面端の方の輝度は最高200nitsであった。
実際の輝度は公称値(350nits)より控えめであり、特に明るい部屋での使用時には、映像全体がやや落ち着いたトーンに感じられることがあるかもしれない。
ベゼル幅は一般的なレベル
本製品のベゼル幅(非描画部分)は約8mmであり、一般的な厚みだと言える。
狭額縁(フレームレス)とは言い難いが、一般的な用途において気になる厚みではない。
もしも極薄ベゼルのスタイリッシュなモニターを望むのであれば、個人的には同ブランドの「KTC H24F8」が最もオススメだ。
高リフレッシュレート&Adaptive Sync対応で快適ゲーミング
ゲーミングPCや家庭用ゲーム機などを接続して、様々なジャンルのゲームをプレイしてみた。
FPSやレースゲーム、格闘ゲームなどの動きの激しいタイトルをプレイしてみると、画面の応答性は非常に良好であった。240Hz高リフレッシュレートの滑らかな描画は、一般的な60Hzや144Hzのモニターに慣れたユーザーにとって、明確な違いとして体感できるレベルとなっている。マウス操作の追従性も高く、エイム時の視認性や操作精度の向上を実感できた。
▼PCゲームプレイの様子①
▼PCゲームプレイの様子②
1ms (MPRT)の応答速度も素晴らしい。残像感が少なく、視点移動中のオブジェクトもクッキリと表示されていた。
Adaptive Sync対応のため、対応GPUと組み合わせることで、ティアリング(画面のズレ)やスタッタリング(カクつき)を効果的に軽減できる。リフレッシュレートが不安定になりがちな中~低FPS帯のシーンでも、安定した描画が得られるのは大きな利点と言える。
そして曲率1500Rの湾曲ディスプレイでは、視点移動が自然になり、視界の両端までシッカリと没入できる点も魅力的であった。
▼PS5ゲームプレイの様子
▼(参考)PS5接続時の出力情報
一方で、前述した通り輝度がやや控えめであるため、直射日光が入り込むような日当たりの良い(良すぎる)部屋では、若干の見づらさを感じるかもしれない。また、発色傾向もやや白っぽく、色の濃さは控えめであると感じられた。
▼ニンテンドースイッチゲームプレイの様子
総合すると、映像美よりも操作性・視認性を重視するプレイヤーに適したゲーミングモニターであると言える。
映像美よりもゲームでの勝ちにこだわるのであれば、この一台はコスパを含めて、十分にアリな選択肢となるだろう。
豊富な項目が用意されたメニュー画面
背面の電源ボタンを押すと、メニュー画面を呼び出すことができる。
▼メニュー画面右上から、現在の映像出力情報を確認できる。
オプション画面では、明るさやコントラストと言った一般的な設定から、ゲーミング用の機能まで、豊富な項目が用意されている。
▼複数の映像プリセットが用意。
▼ブルーライトフィルターが用意。画面を長時間凝視する作業時に、眼の健康を守ることができる。
▼ゲーミング設定も充実。
▼タイマー、クロスヘアー、FPSカウンターといったゲームアシスト機能も用意。
以上の通り、一般的な映像品質設定からゲーミング向けの機能まで、豊富な機能が用意されている。
モニターを自身の用途で最適な状態にカスタマイズすることが可能だ。
『KTC H32S17F 湾曲ゲーミングモニター』のまとめ
今回紹介した『KTC H32S17F 湾曲ゲーミングモニター』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 組み立てが簡単
- 没入感の高い湾曲ディスプレイ
- 最高240Hzのリフレッシュレートに対応
- 目が疲れない非光沢パネル採用
- 1ms (MPRT)応答速度に対応
- Adaptive Sync対応
- 快適なゲーミングが可能
- 性能の割に比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- 輝度が控えめ
- 全体的にやや白っぽい発色傾向
以上の通り、映像美よりも操作性・視認性を重視するプレイヤーに適したゲーミングモニターとなっている。
1920×1080 (1080p)解像度の非光沢VAパネルで映し出される映像は、鮮明で見やすい。湾曲による没入感と、VAパネルならではの高コントラストが相まって、没入感の高い映像体験が可能であった。ただし、解像度は1920×1080(1080p)止まりなので、32インチという大画面では若干ドットの粗さが目立つ場面もある。
そして何より、240Hz高リフレッシュレートの滑らかな描画は、一般的な60Hzや144Hzのモニターに慣れたユーザーにとって、明確な違いとして体感できるレベルとなっている。マウス操作の追従性も高く、エイム時の視認性や操作精度の向上を実感できた。
1ms (MPRT)の応答速度やAdaptive Sync対応などにより、残像感が少なく、常に安定した描画が得られるのは、ゲーミングにおいて大きな利点だ。そして曲率1500Rの湾曲ディスプレイでは、視点移動が自然になり、視界の両端までシッカリと没入できる点も魅力的であった。
一方で、輝度がやや控えめであるため、直射日光が入り込むような日当たりの良い(良すぎる)部屋では、若干の見づらさを感じるかもしれない。また、発色傾向もやや白っぽく、色の濃さは控えめであると感じられた。
映像美よりもゲームでの勝ちにこだわるのであれば、この一台はコスパを含めて、十分にアリな選択肢となるだろう。
比較的リーズナブルな価格で、大きめの湾曲ゲーミングモニターを探しているのであれば、本製品は選択肢の一つに入れても良いだろう。
【割引クーポン情報】
- Amazon商品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0DSZY8D2S
- 10%OFF割引クーポンコード:10TKGS17
- 有効期限:2025年6月10日(月)21:00 ~ 9月30日(日)23:59
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