天井に設置できるプロジェクターとして大きな人気を集めている「Aladdin X」シリーズ。中でも、手ごろな価格の『Aladdin X2 Light』と、高機能な上位モデル『Aladdin X2 Plus』の2機種について、どちらを選ぶべきか迷っている方も多いのではないだろうか。
これら2機種は外見こそ似ているものの、スペックや価格ともに大きな違いがあるが、実機を触れてみないと、どの程度の差があるのかが分かりづらいと思う。
今回、メーカーより両モデルを提供していただいたので、本記事では、実機レビューをもとに「Aladdin X2 Light」と「Aladdin X2 Plus」を徹底比較し、それぞれの強みや弱み、どのような方におすすめなのか等をわかりやすく解説していく。
天井設置型プロジェクターの購入を検討している方は、ぜひ参考にしてみてほしい。
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▼『Aladdin X2 Light』の単体レビューはコチラ
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『Aladdin X2 Light』レビュー、工事不要で天井設置、場所を取らず大画面映像を楽しめる照明一体型プロジェクター
これまでに数多くのプロジェクターを世界中にリリースし、スイカゲームの開発元としても有名なAladdin X(アラジン エックス)は、プロジェクター、LEDライト、スピーカーの機能が一体化した高性能プロ ...
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はじめに:Aladdin Xシリーズとは?
Aladdin Xシリーズとは、シーリングライトとプロジェクター、スピーカーを一体化した “天井設置型スマートプロジェクター” だ。
一般的な照明器具と同様に、家庭の天井に用意された引掛シーリングに工事不要で取り付けることが可能。置き場所やコンセント位置を気にすることなく、手軽に大画面で映像コンテンツを楽しむことができる。
従来のプロジェクターのような面倒な設置や配線が不要な点も、多くのユーザーから支持されている理由の一つだ。
手軽に大画面を楽しめるプロジェクターとしての実用性に加え、harman/kardon製スピーカーによる没入感あるサウンド、そして多彩なコンテンツやムードライトなど、日々の生活における映像視聴体験を豊かにしてくれる要素が豊富に詰め込まれている。
「Aladdin X2 Light」と「Aladdin X2 Plus」のスペック比較表
「Aladdin X2 Light」と「Aladdin X2 Plus」のスペック比較表は、以下の通りだ。
項目 | Aladdin X2 Light | Aladdin X2 Plus |
販売情報 | ||
発売日 | 2024年10月21日 | 2022年12月12日 |
メーカー実売価格 | 99,800円(税込) | 129,800円(税込) |
公式サイト | 公式ページ | 公式ページ |
Amazonページ | 商品ページ | 商品ページ |
プロジェクタースペック | ||
ブランド | Aladdin X | Aladdin X |
モデル名 | Aladdin X2 Light | Aladdin X2 Plus |
搭載OS | Aladdin OS | Android 9.0 |
CPU | MT9270 | T950X2 |
メモリ(RAM) | 1.5GB | 2GB |
ストレージ(ROM) | 32GB | 32GB |
投写方式 | 単板DLP™方式 | 単板DLP™方式 |
表示素子 | DLP® 0.23 1080p DMD | DLP® 0.33 1080p DMD |
光源 | DLP LED RGBB | LED |
解像度 | フルHD (1080p) | フルHD (1080p) |
最大投光距離 | 2.35m | 2.09m |
最小投光距離 | 1.01m | 0.85m |
投影サイズ | 40~120インチ | 40~120インチ |
投影輝度 | 700ANSIルーメン | 900ANSIルーメン |
投影調整範囲 | 上下:0~19度 台形補正:水平・垂直40度 |
上下:0~32度 台形補正:水平・垂直40度 |
通信規格 | Wi-Fi 5 Dual-band 2.4/5GHz, 802.11a/b/g/n/ac / Bluetooth 5.1 | 2.4/5GHz,Wi-Fi 6(IEEE 802.11b/g/n/ac/ax) / Bluetooth 5.0 |
定格電圧 | AC100V〜240V | AC100V-110V |
定格電力 | 160W | 160W |
駆動音 | 32db程度 | 35dB ~ 37db程度まで |
スピーカー | harman/kardon 16W(8W+8W) | harman/kardon 16W(8W+8W) |
本体サイズ | 約456(幅)x 121(高さ)mm | 476(幅)x 145(高さ)mm |
本体重量 | 約4.7kg | 約4.9kg |
シーリングライトスペック | ||
適用畳数 | ~14畳 | ~8畳 |
器具光束 | 最大5,500lm、100段階調光 | 最大3,800lm、100段階調光 |
光色 | 2700K~6500K、100段階調色 | 2700K~6500K、100段階調色 |
演色性 | Ra>80 | Ra>80 |
設計寿命 | 約70,000時間(L70) | 約30,000時間 |
RGBムードライト | 搭載 | 非搭載 |
上表の通り「Aladdin X2 Plus」は2022年12月にリリースされたモデルであり、900ANSIルーメンの高輝度に対応。Wi-Fi 6やBluetooth 5.2に対応し、通信の安定性も優れている。ただし、シーリングライトとしてのスペックはAladdin X2 Lightよりも劣り、RGBムードライトの機能も備えていない。
一方、「Aladdin X2 Light」は2024年10月にリリースされた新型であり、必要十分な性能を備えつつ、価格を3万円ほど抑えたモデルとなっている。明るさは700ANSIルーメンであり、Aladdin X2 Plusと比べるとやや控えめ。ただし、シーリングライトとしての性能がパワーアップしており、ムードライトによる多彩な点灯パターンを楽しめる。
▼2機種の重要比較ポイント
比較項目 | Aladdin X2 Light | Aladdin X2 Plus |
投影輝度 | 700ANSIルーメン | 900ANSIルーメン |
Wi-Fi規格 | Wi-Fi 5 (802.11a/b/g/n/ac) | Wi-Fi 6 (802.11b/g/n/ac/ax) |
投影調整範囲 | 上下:0~19度 台形補正:水平・垂直40度 |
上下:0~32度 台形補正:水平・垂直40度 |
駆動音 | 32dB程度 | 35dB ~ 37db程度まで |
適応畳数 | ~14畳 | ~8畳 |
設計寿命 | 約70,000時間(L70) | 約30,000時間 |
RGBムードライト | 搭載 | 非搭載 |
価格 | 約99,800円 | 約129,800円 |
「Aladdin X2 Light」と「Aladdin X2 Plus」:実機の外観比較
▼Aladdin X2 Plus(左)とAladdin X2 Light(右)
両モデルの外観について見ていく。
筐体外観(360度)
▼Aladdin X2 Lightの筐体外観(360度)
▼Aladdin X2 Plusの筐体外観(360度)
サイズ感・重さの違い
Aladdin X2 Lightの筐体サイズは約456(幅)x 121(高さ)mm、Aladdin X2 Plusは476(幅)x 145(高さ)mmであり、Aladdin X2 Plusの方が20mmほど直径が大きい。
▼両機を重ねてみると、僅かだが大きさに違いがある。
カタログスペック上では、高さ(厚み)もAladdin X2 Plusの方が24mmほど大きいことになっているが、それはシェードを付けた状態であり、本体自体の厚みはほぼ同じだ。
このように、大きさはAladdin X2 Plusの方が若干大きめだが、体感的に差はほとんどない。
なお、重さに関しては、シェードなしの状態の実測でAladdin X2 Plusが約4,304g、Aladdin X2 Lightが約4,319gであり、ほとんど差はなかった。
一方で、シェードのサイズには明らかな差がある。
▼質感や透明度はほぼ同等。
デザインの違い
両モデルとも白色を基調としたシンプルな見た目だが、細かな点でデザインが異なる部分がある。以下、異なる点についてまとめて紹介していく。
▼レンズ部分のロゴ。Aladdin X2 Lightの方はAladdin Xのブランド名まで入っている。
▼筐体後部には、いずれもスイッチおよびLEDインジケーターが用意。Aladdin X2 Plusの方はロゴが入っている。
▼LED発光部は、Aladdin X2 Lightの方が狭い範囲に高密度で詰め込まれている。
Aladdin X2 Plusの方にはLED搭載面に、Aladdin X2 Lightは中央円の内側に、Aladdin Mic 2など周辺機器用のUSBドングルを接続できるType-Aポートが用意されている。
また、Aladdin X2 Plusでは排気口のフィルターを取り出して掃除できるようになっている。
専用リモコン
いずれのモデルにも、遠隔操作用のリモコンが付属する。
リモコンサイズはAladdin X2 Plusの方がコンパクトだが、そのぶん搭載ボタン数も少なめになっている。
▼Aladdin X2 Plusのリモコン
▼Aladdin X2 Plusのリモコンは、下部に音量/フォーカス調整切替レバーが用意されている。
一方、Aladdin X2 Lightのリモコンサイズは縦方向に大きく、より多くのボタンが備わっている。Aladdin X2 Lightはムードライト機能を実装しており、リモコンから細かな点灯調整を行うことが可能だ。
▼Aladdin X2 Lightのリモコン
なお、いずれのリモコンも単四電池×2本で動作する。
リモコンの機能性自体はAladdin X2 Lightの方が上であり、豊富なボタンからより詳細な操作・調整を行うことが可能となっている。
天井に設置したときの印象の違い
実際に両モデルを天井に設置した際の、印象の違いについて比較してみる。
▼レビュー時には、真っ白な壁面から約180cm離れた天井の引掛シーリングに、両機種を取り付けてみた。
なお、両モデルとも設置手順・条件自体は同じであり、一般的な引掛シーリングに対応しているため、設置の難易度や手間に差はなかった。
▼使用する引掛シーリング用専用アダプターも全く同じ。
▼天井に設置した様子
実際に天井へ設置してみると、Aladdin X2 Plusの方がわずかに本体サイズ・シェード径および厚みが大きいことから、若干ではあるが存在感のある印象を受ける。ただし、カラーやデザインはどちらもシンプルで、特に白い天井との一体感は非常に高く、部屋の雰囲気を損ねることはない。
▼Aladdin X2 Plusはシェードの面積が広く、プロジェクター下部全体を覆うカタチで装着される。
▼一方Aladdin X2 Lightでは、シェードが中央の窪みにスッポリはまり込むように装着されるため、下への膨らみが若干抑えられており、よりスタイリッシュな印象を受ける。
「Aladdin X2 Light」と「Aladdin X2 Plus」の外観差まとめ
以上の通り、両モデルの外観については、Aladdin X2 Lightの方がやはり新モデルであるぶん、全体的にシンプルで洗練された印象に仕上がっていると感じた。サイズ感もコンパクトで取り回しは良好。
Aladdin X2 Plusと比べてLEDが高密度配置されているほか、ムードライトを搭載するなど、照明器具(シーリングライト)としての利便性にも重きを置いた設計が特徴と言える。
加えて、Aladdin X2 Lightには操作性に優れた多機能なリモコンが付属するなど、誰でも直感的に扱えるよう配慮された設計になっている点も魅力的だ。
実際に使って感じたおもな違い
それでは、実際に両モデルを使用して感じた、おもな違いについて紹介していく。
① 映像の明るさの差
まず、明るさ(ANSIルーメン)の違いが映像にどの程度影響するかを比較してみた。
モデル名 | Aladdin X2 Light | Aladdin X2 Plus |
投影輝度 | 700ANSIルーメン | 900ANSIルーメン |
パターン①:白昼・照明消灯
まず、「白昼に照明を消灯した」室内において投影した映像を比べてみる。
上の動画では差が分かりづらいかもしれないが、実際に間近で見るとその違いは明らかだ。900ANSIルーメンのAladdin X2 Plusは、昼間の環境でも映像の輪郭がはっきりと視認でき、色の再現性も高い。
一方、Aladdin X2 Lightでも映像はしっかり視聴できるが、外光のある環境では映像がやや白っぽく見え、色味もやや薄く感じられる。
昼間のリビングなどで自然光のある環境下でもしっかり映像を楽しみたいなら、Aladdin X2 Plusの方が安心して使える印象だ。
パターン②:夜間・照明点灯
続いて、「夜間に照明を点灯した」室内において投影した映像を比べてみる。なお、両モデルのシーリングライトの明るさを同程度に調整したうえで、比較を行った。
室内全体を明るく照らした状態で投影した映像に関しても、Aladdin X2 Plusの方が色味が強く出ており、輪郭もはっきりとしていた。
一方、Aladdin X2 LightもAladdin X2 Plusと比べると色味こそ薄めではあるものの、輪郭自体は十分にクッキリとして見やすく、映像の内容を把握する上では特に支障はなかった。
とはいえ、このような明るい環境下では、やはりAladdin X2 Plusに軍配が上がる印象だ。
パターン③:夜間・照明消灯
最後に、「夜間に照明を消灯した」真っ暗な室内において投影した映像を比べてみる。
完全に真っ暗な室内で投影した場合でも、Aladdin X2 Plusの方が色味がやや強く出ている印象を受けた。
ただし、あくまで比較してはじめて分かる程度の差であり、Aladdin X2 Lightも暗所であれば十分に色鮮やかで、輪郭もくっきりとしている。
よほど映像品質(特に色味の強さ)にこだわらないのであれば、両モデルの違いはそこまで気にならないだろう。
② 実際のコンテンツ再生時の映像比較
次に、実際にYouTubeなどで映像コンテンツを再生して、両モデルの映像表現にどのような差があるのかを確認してみた。
なお比較は、夜間・照明をすべて消した環境で行っている。
▼映像①「タイムラプス」(Aladdin X2 Plus)
▼映像①「タイムラプス」(Aladdin X2 Light)
▼映像②「自然風景」(Aladdin X2 Plus)
▼映像②「自然風景」(Aladdin X2 Light)
▼映像③「スイカゲーム」(Aladdin X2 Plus)
▼映像③「スイカゲーム」(Aladdin X2 Light)
実際に各映像を見比べてみると、暗所での輪郭のくっきり具合や解像感に関しては、両者で大きな違いは見られなかった。細かい文字やUIなども明瞭に表示されており、日常的なコンテンツ視聴にはどちらも十分な精細度を備えている。
ただし、色再現性と明るさ(輝度)においては、スペックの差が体感できた。
Aladdin X2 Plusは900ANSIルーメンの高輝度に対応しており、明るいシーンでは映像の色味に深みがあり、より明るめに描画され、全体的に華やかな印象を受けた。特に暖色系の発色が濃く出やすく、映画やアニメなどでは色彩の鮮やかさが映像の印象を高めていた。上動画のうち、映像②「自然風景」を見比べてもらえば差が分かりやすいと思う。
※クリックで拡大
一方、Aladdin X2 Lightも700ANSIルーメンというスペックながら、暗所であれば十分に明るく、色の再現性も優れている。比較すると確かに色の濃さではやや劣るものの、肌色や青空といった中間調の表現も自然で、色が極端に薄くなるようなことはなかった。単体で使用するぶんにはほとんど不満のないクオリティである。
※クリックで拡大
Aladdin X2 Lightには「DLP® 0.23インチ 1080p DMD」が、Aladdin X2 Plusには「DLP® 0.33インチ 1080p DMD」の表示素子が採用されている。いずれもフルHD(1920×1080)出力が可能だが、物理サイズが異なることによって色再現性に差が生じたのだと思われる。
総じて、Aladdin X2 Plusの方が色の深みや明るさで優位にあるものの、Aladdin X2 Lightも十分に高品質な映像体験を提供してくれるモデルだと言える。
映像の質でいえばAladdin X2 Plusが間違いなく優れているが、暗所での利用に限れば実使用上での大きな差は感じにくく、コストパフォーマンスの面ではAladdin X2 Lightが魅力的な選択肢と言えるだろう。
③ 投影位置の調整範囲の差
Aladdin X2 LightとAladdin X2 Plusはいずれも、天井に設置した状態から画面位置を上下に可動できる「投影調整機能」を備えているが、その調整範囲には明確な違いがある。
モデル名 | Aladdin X2 Light | Aladdin X2 Plus |
投影調整範囲 | 上下 0~19度 | 上下 0~32度 |
実際に画面の高さを最も下に下げた状態で両機を比較してみると、Aladdin X2 Plusの方が画面をより低い位置まで投影できることが確認できた。
▼実際の比較画像(画面の移動可能範囲)
上画像のとおり、Aladdin X2 Plusは下方向に広く、画面をより低い位置に移動することができた。これは、天井が高い部屋や大きな画面サイズでの使用時に、より柔軟な設置が可能となる大きなメリットと言える。
Aladdin X2 Lightでも十分な調整幅はあるものの、設置環境によってはAladdin X2 Plusの方が画面位置の自由度が高く、利便性に優れていると言えるだろう。
④ 音質・スピーカー性能の違いは?
両モデルに内蔵されたスピーカー性能について、実際にいくつかの音源を再生して比較してみた。
レビュー時には、ジャズ系・ロック系・女性ボーカルのPOP系など、ジャンルの異なる楽曲を両モデルで再生し、それぞれの音の傾向や聞こえ方を確認した。
▼POP系(女性ボーカル)
▼ジャズ系
▼ロック系
結果として、音楽体験そのものに関しては、両モデルの間に大きな違いは感じられなかった。
両モデルともにharman/kardon製16Wステレオスピーカー(8 W + 8 W)を搭載しているため、映画や音楽コンテンツを楽しむうえで不満を感じることはなかった。中低音の響きやボーカルの抜け感などにわずかな差はあるものの、内蔵スピーカーとしては十分なクオリティを実現している。
強いて挙げるなら、音圧に関してはAladdin X2 Plusの方が若干強く、中高音域の解像度はAladdin X2 Lightの方が優れている印象を受けたものの、設置環境や部屋の広さによってはその差も感じにくい。
日常的な映像視聴用途であれば、いずれのモデルでも十分に満足できる音質だと言えるだろう。
⑤ 静音性
動作音(ファン音・排気音)についても比較してみた。
▼駆動音の比較
メーカー公称値では、Aladdin X2 Lightは約32dB、Aladdin X2 Plusは約35〜37dBとなっており、数値上はAladdin X2 Plusの方がやや大きい。実際に両機を近距離で聴き比べてみたところ、たしかにAladdin X2 Plusの方がわずかに排気音が大きめに感じられた。
ただし、この差はあくまで無音状態で、間近で耳を澄ませたときにわかる程度のものであり、日常生活の最中やコンテンツ再生中であれば、ほとんど気にならないレベルであった。
⑥ 操作性・コンテンツの違い
コンテンツの充実度については、Aladdin X2 LightとAladdin X2 Plusの間に大きな差は見られなかった。
Aladdin X2 Lightには、YouTube、Netflix、Hulu、U-NEXTなどの主要動画アプリがプリインストールされており、Aladdin X2 Plusではそれらのいくつかが初期状態では未搭載なものの、アプリストアから自由にインストール可能となっている。
さらに、両モデルにはAladdin X独自のオリジナルコンテンツが多数搭載されており、子どもから大人まで幅広い世代が楽しめるラインナップが用意されている。いずれのコンテンツも、ユニークでクオリティが高い。
▼操作インターフェースも、両機種でほぼ同様のデザイン。
また、AirPlayやMiracastなどのスクリーンミラーリング機能にも両機とも対応しており、スマートフォンやPCからの映像をワイヤレスで簡単に投影できる点も共通している。
そして操作性についても、特段の差は感じられなかった。
どちらのモデルも付属のリモコンによる遠隔操作に対応しており、反応速度も良好。画面遷移もスムーズで、操作時にストレスを感じるような遅延はほとんどなかった。
ただし、OSの違いには注意したい。Aladdin X2 Lightは「Aladdin OS」、Aladdin X2 Plusは「Android 9.0」を採用しており、設定画面など一部インターフェースのデザインに違いが見られる。個人的には、X2 Lightの方がより洗練されたデザインで、視認性にも優れていると感じた。
▼設定画面の違い
⑦ シーリングライトとしての性能差
最後に、シーリングライトとしての性能差を比べてみる。
カタログスペックの時点からも明らかなように、Aladdin X2 LightとAladdin X2 Plusにはシーリングライトとしての性能において明確な差が存在する。
モデル名 | Aladdin X2 Light | Aladdin X2 Plus |
適用畳数 | ~14畳 | ~8畳 |
器具光束 | 最大5,500lm、100段階調光 | 最大3,800lm、100段階調光 |
光色 | 2700K~6500K、100段階調色 | 2700K~6500K、100段階調色 |
演色性 | Ra>80 | Ra>80 |
設計寿命 | 約70,000時間(L70) | 約30,000時間 |
RGBムードライト | 搭載 | 非搭載 |
実際に使用してみたところ、Aladdin X2 Lightの最大照度は非常に強力で、広めの部屋でも隅々までしっかりと照らすことができていた。とくに14畳程度まで対応可能な最大5,500lmの明るさは、家庭用照明として十分すぎる性能と言える。
一方、Aladdin X2 Plusの最大光束は3,800lmで、8畳程度の空間であれば問題なく使用できるが、それ以上の広さではやや光量不足を感じる場面もあった。
色温度に関しては、両モデルとも2,700K〜6,500Kに対応しており、演色性(Ra>80)も同等。そのため、照明の色味や自然さといった面では大きな違いはなかった。
加えて、Aladdin X2 LightはRGB対応のムードライト機能を搭載しており、シーンに合わせた多彩な演出照明を楽しむことができる。友人を招いたパーティーなど、演出を重視したい場面ではAladdin X2 Lightの演出力が重宝することもあるだろう。
▼Aladdin X2 Lightによるムードライト点灯の様子
また、両モデルとも専用アプリを用いたスマートフォンからのリモート操作に対応しているが、Aladdin X2 Lightではムードライト操作を含め、より多機能なUIが提供されている点も評価できる。
▼アプリ画面(ライト操作)の違い
▼特にAladdin X2 Lightでは、ムードライトに関して非常に詳細な調整を行うことができる。
以上の通り、照明器具としての性能に関しては、Aladdin X2 Lightの方が明らかに優れていると言える。
『Aladdin X2 Light』と『Aladdin X2 Plus』はこんな人におすすめ
以上を踏まえたうえで、Aladdin X2 LightとAladdin X2 Plusが、それぞれどのような人におすすめできるのかを紹介する。
Aladdin X2 Lightをおすすめする人
Aladdin X2 Lightは、コストパフォーマンスと照明器具としての能力を重視する方にぴったりのモデルと言える。
明るさや色味の強さこそAladdin X2 Plusに劣るものの、700ANSIルーメンの投影輝度でも暗所や夜間の視聴には十分対応できる明るさを備えており、一般的な映像視聴用途であれば不自由を感じる場面は少ないだろう。
さらに、シーリングライトとしての性能が非常に優れており、最大5,500lm・最大14畳対応の明るさは、広めのリビングでもメイン照明としてしっかり機能してくれる。加えて、RGBムードライトを搭載しているため、映画鑑賞・リラックス時間・パーティなど、シーンに応じた演出が楽しめる点もGOOD。
加えて、最新の「Aladdin OS」によりインターフェースの視認性にも優れ、専用リモコンのボタン数も豊富。プロジェクターやスマート家電に不慣れな方でも直感的に扱える設計となっている。
また、Aladdin X2 Plusよりも約3万円ほど安価な価格設定も実に魅力的だ。はじめてAladdinシリーズを導入する方や、価格を抑えつつ高機能なプロジェクターを探している方にもおすすめできる一台となっている。
Aladdin X2 Lightのおすすめポイント
- Aladdin X2 Plusより約3万円安価で高コスパ
- 夜間や暗所なら十分な明るさ(700ANSIルーメン)
- 洗練されたインターフェース・リモコン設計
- 最大14畳対応の高照度シーリングライト機能搭載
- RGBムードライト搭載で優れた演出性
Aladdin X2 Plusをおすすめする人
Aladdin X2 Plusは、映像品質を最優先にしたい方や、明るい室内でも映像を楽しみたい方に最適な上位モデルだ。
最大900ANSIルーメンの高輝度により、昼間や照明のある室内でもAladdin X2 Light以上にくっきりと鮮やかな映像を楽しめるのが最大の魅力。色の再現性も高く、映画やアニメ、風景映像などのコンテンツではより深みのある描写が可能となっている。
また、上下32度までの投影調整に対応しているため、天井が高い部屋や設置位置に制約のある環境でも柔軟に設置できる点も大きな強みだ。たとえば、天井に梁が張り出しているような特殊な構造の部屋では、Aladdin X2 Plusでなければ対応できないケースもあるだろう。
多少価格が高くても、「とにかく映像を最高の状態で楽しみたい」「昼間でも高画質で視聴したい」という方には、間違いなくPlusがベストな選択肢と言えるだろう。
Aladdin X2 Plusのおすすめポイント
- 900ANSIルーメンで昼間でも比較的明るく鮮明な映像
- 色味が力強く、映画やアニメの映像により深みが出る
- 上下32度までの広い投影調整に対応 (天井が高い・梁があるなどの設置条件に強い)
- Wi-Fi 6対応で通信が安定しやすい
まとめ:結局どっちが買い?
どちらのモデルも魅力的な特徴を備えているが、個人的には『Aladdin X2 Light』の方をおすすめしたい。
Aladdin X2 Plusはたしかに明るく、色味の強い鮮やかな映像を投影できる点で優れているが、部屋をある程度暗くした環境であれば、Aladdin X2 Lightでも十分にクリアで満足度の高い映像体験が可能であった。約3万円も安価でこれだけのパフォーマンスを実現できている点は素晴らしいの一言。
さらに、インターフェースやリモコンの使い勝手や、筐体デザインなどの面でも、Aladdin X2 Lightの方がより洗練されている印象を受けた。とくに、シーリングライトとしての性能が高く、最大14畳対応の明るさやムードライト機能を搭載している点は大きなアドバンテージだと言える。日常のメイン照明や空間演出用の照明としても、Aladdin X2 Lightは非常に優秀だ。
とはいえ、Aladdin X2 Plusも特定の環境では実力を発揮する。前述したように上下32度までの投影調整に対応しているため、天井が高い部屋や梁が張り出しているような特殊な構造の部屋では、Aladdin X2 Plusでなければ投影できないケースもあるだろう。
したがって、筆者個人としてはAladdin X2 Lightの方を推したいが、設置環境に制限がある方や、より高輝度・色鮮やかな映像を重視する方にはAladdin X2 Plusがおすすめだ。
利用シーンに合った一台を、ぜひ選んでみてほしい。どちらを選んでも、快適なプロジェクターライフをきっと堪能できるはずだ。
【2025年7月のAmazonプライムデーセール情報】
▼YouTubeに「Aladdin X2 Light」の動画を投稿しました。製品の使用感は動画でもチェックできます。
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