数多くのPC関連商品を手掛けるメーカー「GEEKOM(ギコム)」(台湾)は、Ryzen 5 7430Uを搭載した、2025年最新の高性能ミニPC『GEEKOM A5 2025 Edition』を発売している。
CPUに「AMD Ryzen 5 7430U (2.3 GHz)」を、グラフィックス処理用に「AMD Radeon Vega 7」を採用しており、8GB/16GB DDR4 RAMおよび256GB/512GB M.2 2280 SSDを備えるなど、3万円台のリーズナブルな価格に対して非常に優れたパフォーマンスを発揮する高コスパミニPCとなっている。
今回、メーカーより本製品(16GB+512GB)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
『GEEKOM A5 2025 Edition』のスペック&概要
ブランド | GEEKOM |
型名 | GEEKOM A5 2025 Edition |
OS | Windows 11 Pro |
CPU | AMD Ryzen 5 7430U (2.3 GHz) |
グラフィックス | AMD Radeon Vega 7 |
メモリ(RAM) | 8GB/16GB DDR4-3200 ※最大64GBまでの拡張サポート |
ストレージ(ROM) | 256GB/512GB M.2 2280 SSD ※最大5TBまでの拡張サポート |
拡張スロット | 2.5インチ SATA 7mm HDD スロット(最大2TB) M.2 2242 SATAIII SSD スロット(最大1TB) |
対応通信規格 | Wi-Fi 6, Bluetooth 5.2 |
インターフェース | 【正面】 ・電源ボタン ・3.5mmオーディオジャック ・USB Type-A 3.2 Gen 2 【側面】 ・ケンジントンロック穴 ・SDカードリーダー 【背面】 ・DC電源ポート ・USB Type-C 3.2 Gen 2 ×2 ・HDMI 2.0 ×2 ・2.5G RJ45 LAN ・USB Type-A 3.2 Gen 2 ・USB Type-A 2.0 |
本体サイズ | 112×117×49.2mm |
本体重量 | 公称値:652g 実測値:約574g |
メーカー保証 | 3年間 |
※参照元:GEEKOM公式サイト
今回紹介する『GEEKOM A5 2025 Edition』は、Windows 11 Proを搭載した高性能な小型デスクトップパソコン(ミニPC)だ。
OSはWindows 11 Proをプリインストール済み。
CPUには「AMD Ryzen 5 7430U (2.3 GHz)」を採用。RAMは8GB/16GB DDR4を搭載しており、大抵のPC作業を難なくこなせる性能を備えている。
ストレージには256GB/512GB M.2 2280 SSDを採用。大量のデータを保存できるほか、本体起動からデータ転送まで高速で行うことが可能。
拡張スロットとして、2.5インチ SATA 7mm HDD スロット(最大2TB)、M.2 2242 SATAIII SSD スロット(最大1TB)を用意している。
▼RAMは最大64GBまで、ストレージは最大5TBまでの拡張をサポート。
グラフィックス処理用に「AMD Radeon Vega 7」を内蔵。軽めのゲームであれば設定次第でスムーズにプレイすることができる。
通信規格は有線LANに加え、Wi-Fi 6とBluetooth5.2に対応。
そして112×117×49.2mm、約574g(実測値)のコンパクトかつ軽量な筐体には充実のインターフェースが用意。USB 3.2 Gen 2 ポートが複数搭載されており、高速データ伝送に対応している。
▼インターフェース構成
【正面】
- 電源ボタン
- 3.5mmオーディオジャック
- USB Type-A 3.2 Gen 2
【側面】
- ケンジントンロック穴
- SDカードリーダー
【背面】
- DC電源ポート
- USB Type-C 3.2 Gen 2 ×2
- HDMI 2.0 ×2
- 2.5G RJ45 LAN
- USB Type-A 3.2 Gen 2
- USB Type-A 2.0
HDMIポート×2、USB Type-C 3.2 Gen 2 ×2を併用した、最大4画面の同時映像出力が可能。
パッケージに付属するVESAマウント&ネジを利用することで、モニター裏への取り付けも可能。仕事環境の省スペース化を図りたい場合にもオススメだ。
そしてIceBlast2.0冷却システムによる効率的な熱循環機構を採用することで、長時間の使用時にも内部に熱がこもりづらく、パフォーマンス低下を抑えることが可能となっている。
3年間のメーカー保証も付帯しているので、長期にわたって安心して利用可能。
以上の通り、手のひらサイズのコンパクトな筐体サイズに対して、実用的なスペック構成を実現したミニデスクトップPCだ。
仕事からクリエイティブな作業、動画視聴、軽めのゲーミングにいたるまで、あらゆる用途に適したモデルとなっている。
▼YouTubeにショート動画を投稿しました
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- GEEKOM A5 2025 Edition本体
- ユーザーマニュアル
- 電源アダプタ
- 電源ケーブル
- 壁掛けブラケット&ネジ
- HDMIケーブル
▼電源アダプタは比較的コンパクトなサイズ。
▼付属する電源ケーブルは3P形状なので、一般的な住宅コンセントで使用する場合は3P⇒2P変換アダプタが必要になる場合があるので注意したい。
『GEEKOM A5 2025 Edition』の外観&インターフェース構成
▼PC本体の外観。綺麗な桜色を基調としたシンプルかつスタイリッシュなデザイン。
▼上部はシルバー色の金属で縁取られており、頑丈な上に高級感もある。筐体表面はマットな仕上がりで、手触りもサラサラして心地よい。
▼筐体サイズは112×117×49.2mmとコンパクト。
▼筐体外観(360度)
▼片手に収まるほどのサイズ感。
▼底部の様子。四隅にゴム製の滑り止めが施されているほか、ブラケット取り付け用の穴が空いている。
▼本体重量は実測で約574g。
メモリ(RAM)&ストレージ拡張が可能
本製品はRAMを最大64GBまで、ストレージを最大5TBまで拡張(換装)できる。
まず、底面の4箇所のゴム足をドライバーで外す。
▼素手で回転させて外すことも可能。
▼PC内部の様子
拡張スロットとして、2.5インチ SATA 7mm HDD スロット(最大2TB)、M.2 2242 SATAIII SSD スロット(最大1TB)が用意されている。
拡張性に優れている点も、本製品の大きな魅力の一つだ。
インターフェース構成
続いて本体インターフェースについて紹介していく。
▼本体正面。画像左側からUSB Type-A 3.2 Gen 2ポート×2、3.5mmオーディオジャック、電源ボタンが搭載。
▼右側面の様子。ケンジントンロック穴が用意。
▼左側面にはSDカードスロットが用意。
▼後部の様子。DC電源ポート、USB Type-C 3.2 Gen 2 ×2、HDMI 2.0 ×2、2.5G RJ45 LAN、USB Type-A 3.2 Gen 2、USB Type-A 2.0が用意。
以上の通り、限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっている。
USB 3.2 Gen 2 ポートが複数搭載されており、高速データ伝送に対応している点が魅力的だ。
2つのHDMIポートと、2つのUSB Type-C 3.2 Gen 2ポートを用いた最大4画面同時出力が可能。LANケーブルによる安定した有線接続が可能な点も嬉しい。
SDカードスロットも搭載されているなど、一般的なサイズのデスクトップと遜色ない利便性を実現していると言える。
置き場所に困らないコンパクトデザイン
本製品は112×117×49.2mmと非常にコンパクトなため、どのような場所に設置しても邪魔にならない。
▼スペースに制約のあるデスク上にも問題なく設置可能。
▼実際に接続した様子。マウスやキーボードなどはBluetooth対応機種を使うことで、PC周りがスッキリする。
▼マウスと並べてみると、筐体のコンパクトさが際立つ。
今回のレビュー時には3440×1440解像度のウルトラワイドモニターに接続して利用した。
▼映像出力情報。3440×1440・100fpsで快適に動作する。
▼512GBモデルのストレージは、デフォルトの状態で422GB分が使用可能領域となっていた。
▼PCのバージョン情報
なお、初起動時点でAMD Radeon Graphicsはインストールされていないため、必要に応じて公式サイトよりインストーラをダウンロードしておこう。
各種ベンチマークテスト結果
各種ベンチマークテストを実施した結果について紹介する。
PCMARK10(有料版)のテスト結果
PCMARK10(有料版)のテスト結果は以下の通りとなった。
▼PCMARK10(有料版)のスコア結果
項目 | スコア |
総合スコア | 5,460 |
Essentials | 9,272 |
Productivity | 8,589 |
Digital Content Creation | 5,549 |
ミドル~ハイクラスのノートPC相当の性能だと言える。ビジネス用途や普段使いにおいては十分快適なパフォーマンスを提供するだろう。
GPU依存度の高い用途(高負荷ゲーミングやエンコード等)では限界があるものの、軽いクリエイティブ用途であればある程度こなせる性能だ。
項目 | スコア範囲 | 性能目安 |
総合スコア | 2,500~3,000 | エントリーレベル。基本操作は問題ないが、負荷の高い作業は難しい。 |
3,500~4,000 | 中級レベル。日常作業と軽いクリエイティブ作業には十分。 | |
4,500以上 | 上級レベル。高度なマルチタスクやクリエイティブ用途に適している。 | |
Essentials | 4,100以上 | ウェブブラウジング、アプリケーションの起動、ビデオ会議など、日常的な操作に必要なスコア。 |
Productivity | 4,500以上 | ワープロ、表計算、データ処理などのオフィス作業に適した性能。 |
Digital Content Creation | 3,450以上 | 真編集、動画編集、3Dレンダリングなど、クリエイティブ作業に求められる性能。 |
CrystalDiskMarkのテスト結果
CrystalDiskMarkでのテスト結果は以下の通り。
▼CrystalDiskMarkのテスト結果
項目 | Read(MB/s) | Write(MB/s) |
SEQ1M Q8T1 | 3526.69 | 3087.00 |
SEQ1M Q1T1 | 2409.82 | 2626.31 |
RND4K Q32T1 | 434.11 | 281.20 |
RND4K Q1T1 | 56.13 | 119.10 |
M.2 2280 SSDとしては非常に優秀なスコアだ。実用面でも高速で、ストレスを感じることはほぼないだろう。
OS起動・アプリ起動・データ転送すべてにおいて快適。コストを抑えつつ実用的な速度を求めるユーザーに最適だ。
項目 | Read目安値 | Write目安値 |
SEQ1M Q8T1 | 500~550 MB/s | 450~500 MB/s |
SEQ1M Q1T1 | 450~520 MB/s | 400~480 MB/s |
RND4K Q32T1 | 250~350 MB/s | 200~300 MB/s |
RND4K Q1T1 | 30~50 MB/s | 20~40 MB/s |
Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果
Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果は以下の通り。
▼Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果
項目 | スコア |
プロセッサ | 9.2 |
メモリ(RAM) | 9.2 |
グラフィックス | 8.1 |
ゲーム用グラフィックス | - |
プライマリディスク | 9.0 |
ミニPCの中でも、高性能なバランス型と言える。CPU・メモリ・SSD性能は非常に優秀で、グラフィックスも内蔵GPUとしては良好。
オフィス作業・動画視聴・軽い編集・日常用途において不満のない快適さを提供する構成だ。グラフィックススコアも内蔵GPUとしては十分高く、軽めのクリエイティブ用途にも対応できるだろう。
項目 | 推奨スコア値 | 説明 |
プロセッサ(CPU)性能 | 6.0以上 | 日常作業(オフィス、ウェブ会議)や軽いマルチタスクが快適に動作。8.0以上なら動画編集もスムーズ。 |
メモリ(RAM)性能 | 5.5以上 | 6.5以上なら仮想環境や高負荷作業にも対応可能。 |
グラフィックス | 5.5以上 | デスクトップ操作や基本的なビジュアルタスクがスムーズ。高解像度環境では6.5以上を推奨。 |
ゲーム用グラフィックス | 6.0以上 | 軽い3Dゲームや3Dモデリング作業に十分対応可能。7.0以上なら負荷の高い作業も快適に動作。 |
プライマリディスク | 6.5以上 | SSD搭載で達成可能。OS起動やアプリ立ち上げが高速化。NVMe SSDなら7.5以上が期待できる。 |
CINEBENCH 2024のテスト結果
CINEBENCH 2024でのテスト結果は以下の通り。
シングルコア:82pts、マルチコア:353pts のスコア結果となった。
軽めの動画編集やマルチタスク、日常業務には問題ないと言えるスコア結果だ。ただし、重たいレンダリング用途には向かないので注意したい。
近いスコアのCPUとしては、「Intel Core i7-1165G7」、「AMD Ryzen 5 5500U」あたりが挙げられる。
シングルコアスコア範囲 | マルチコアスコア範囲 | 性能クラス | 用途の目安 |
1,500以上 | 15,000以上 | 最上級(ワークステーションクラス) | 4K/8K動画編集、大規模3Dレンダリング、AI/機械学習 |
1,200~1,500 | 10,000~15,000 | ハイエンド | AAAゲーム、4K動画編集、重いマルチタスク作業 |
900~1,200 | 7,000~10,000 | アッパーミドル | ゲーミング、動画編集、配信、開発用途 |
700~900 | 4,000~7,000 | ミドルクラス | Office作業、軽めの動画編集、普段使い |
500~700 | 2,000~4,000 | エントリークラス | ブラウジング、文書作成、動画視聴 |
500未満 | 2,000未満 | ローエンド/旧世代 | 非常に軽い作業限定(ネット・メール等) |
3DMark(有料版)のテスト結果
3DMark(有料版)を使用して、各種ベンチマークテストを実行した結果は以下の通り。
CPUプロファイル
▼CPUプロファイルのスコア結果
項目 | スコア |
最大スレッド数 | 3,537 |
16スレッド | 3,500 |
8スレッド | 3,045 |
4スレッド | 2,599 |
2スレッド | 1,521 |
1スレッド | 814 |
マルチスレッド性能は、同クラスのモバイル向けCPUの中では良好。一般的なビジネス用途、Web、Office、軽めの画像・動画編集において快適に動作できるだろう。
Night Raid
▼Night Raidのスコア結果
項目 | スコア |
Night Raidスコア | 13,831 |
グラフィックスのスコア | 15,599 |
CPUスコア | 8,424 |
統合GPUとしては非常に高スコアとなった。動画編集、画像加工、軽~中程度のゲーム用途において圧倒的なコスパを発揮する構成と言える。
Fire Strike
▼Fire Strikeのスコア結果
項目 | スコア |
総合スコア | 3,504 |
Graphics Score | 3,863 |
Physics Score | 15,808 |
Combined Score | 1,224 |
内蔵GPU搭載ミニPCとしては優秀な結果であり、VALORANT・CS2・LoLなどの軽量FPS・MOBAゲームはそこそこ快適に動作すると予想される。外部GPUなしでライトゲーミングやクリエイティブ作業をしたいユーザーにとって、コスパの高い実用レベルだ。
Time Spy
▼Time Spyの結果
項目 | スコア |
総合スコア | 1,316 |
グラフィックススコア | 1,164 |
CPUスコア | 5,137 |
グラフィックス性能こそ控えめだが、日常用途・ビジネス・メディア視聴・軽作業には全く問題なし。CPUスコアが高めで、オフィス用途やマルチタスクでも快適な動作が期待できる。
Storage Benchmark
▼Storage Benchmarkの結果
Storage Benchmark 結果 | ||
総合スコア | 1,485 | |
各テスト項目の詳細 | ||
テスト内容 | 帯域幅(MB/s) | アクセス時間(μs) |
Battlefield Vを読み込む | 559.38 | 133 |
Call of Duty: Black Opsを読み込む | 454.06 | 150 |
Overwatchを読み込む | 248.45 | 95 |
ゲームをインストール | 141.16 | 95 |
ゲームを録画 | 94.52 | 90 |
ゲームを保存 | 104.15 | 73 |
ゲームを移動 | 789.16 | 335 |
ゲーミングや日常使用において、快適なストレージ体験が可能なスコアだ。アクセス時間も全体的に100μs前後と優秀。高負荷な書き込み連続処理(ゲーム録画など)では限界が見えるが、ゲーム起動や移動・保存といった動作は快適に行うことができるだろう。
大抵のPC作業をスムーズにこなせる
まずは実際にいくつかのウェブサイトを閲覧し、動作を確認した。
画像の多いサイトから、Javascriptを多用した処理の重いサイトまで閲覧してみたが、いずれの場合においても、快適に閲覧することが可能であった。
ウルトラワイドモニターでスムーズなウェブブラウジングが可能。ページ読み込みからスクロールまでいたって快適だ。
▼高解像度・高リフレッシュレート出力下でのスムーズな動作が可能。
また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。
動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生された。
▼高画質設定でもスムーズに動作を再生できる。
▼高解像度・高リフレッシュレートの美しく滑らかな映像視聴を楽しむことが可能だ。
また、エクセルやワードなど、Officeソフトを用いた作業を行ってみた。
作業用ソフトの動作も問題なく快適に行うことができており、スムーズな表計算・文字入力等が可能であった。
▼同時に複数ウィンドウを開いた状態でのマルチタスクも問題なし。
また、3つのディスプレイに同時出力した場合でも、動作に支障をきたすことはなかった。
▼3440×1440@100Hz×1、1920×1080@60Hz×2の計3ディスプレイに同時出力した際にも快適に作業可能。
以上の通り、デスクトップPCとしての一般的な用途(ウェブサイト閲覧・動画視聴・作業用ソフト使用)を快適にこなせる性能だと確認できた。
リモートワークやオンライン授業用にPC購入を検討している方にも、満足度の高いパフォーマンスを提供するだろう。
ゲーミング性能について確認
ゲーミング性能についても確認してみた。
ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト
実際にゲーミング性能を確認すべく、まずは「ドラゴンクエスト10(DQ10)」のベンチマークテストを実施した。
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 最高品質
- フルスクリーン
フルHD解像度における最高品質設定で実行したが、スコアは9,577点で "とても快適" という結果が得られた。
ドラクエ10レベルのMMORPGであれば、設定次第では十分に快適なパフォーマンスで遊べるだろう。
ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト
続いて、『ファイナルファンタジー14(FF14)』のベンチマークテストを実施した。
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 高品質(デスクトップPC)
- ウィンドウモード
上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア2,734点、評価は "設定変更を推奨" であった。
さすがに高品質設定では、FF14クラスのゲームは厳しいという結果に。
続いて、映像品質をやや下げて再テストしてみた。
テスト条件②
- 1920×1080解像度
- 標準品質(デスクトップPC)
- ウィンドウモード
上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア3,911点、評価は "設定変更を推奨" であった。
さすがに画質設定を下げた場合でも、FF14クラスのゲームは動作が厳しいという結果に。
以上から、軽めのゲームであれば設定次第で遊ぶこと自体は可能だが、ミドル~ハイクラスの負荷のゲームは動作が厳しいことが分かった。
優れた静音性&放熱性能
レビュー時には本製品を5時間ほど連続使用したが、PC本体からの発熱はかなり抑えてられており、高負荷で連続利用した場合も背面からやや暖かい廃熱を感じる程度であった。
▼筐体自体はほどんど熱を持たない。
▼後部排気口からわずかに温かい熱を感じる程度。
▼5時間ほど高負荷状態でPCを稼働させ続けた際の内部温度(CPUID HWMonitorによる測定値)。
高負荷5時間使用後でも、CPUは50℃前後に安定しており、冷却性能(IceBlast 2.0)が非常に優れていることが分かる。
また、一般的なSSDの温度上限は70℃前後とされる中で、最大40℃はかなり低温で安定しており、長期使用やデータ保全面でも安心できる。
これらから、非常に優れた冷却(排熱)機構を実現できていると言える。
そして静音性にも優れており、動作音は終始静かな状態を維持していた。
▼5時間連続使用時のPC稼働音の確認
※環境音(空調音)を拾ってしまっている点にご容赦願いたい。
上動画を確認しても、PC本体からはファンの回転音や稼働音がほとんど聞こえてこないことが確認できる。
優れた静音性と冷却能力を備えたミニPCとなっている。安心して長時間利用できるだろう。
まとめ:『GEEKOM A5 2025 Edition』の良かった点・悪かった点
今回紹介した『GEEKOM A5 2025 Edition』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- スタイリッシュで高級感のある筐体デザイン
- コンパクトかつ軽量で場所を取らず、携行性にも優れている
- 充実のインターフェース構成
- VESAマウント対応でモニター背面に取り付け可能
- 複数画面(最大4画面)出力に対応
- Ryzen 5 7430U + Vega 7搭載で、価格以上の性能を発揮
- 一般的なPC作業はスムーズ
- 優れた冷却性能&静音性
悪かった点
- FF14など中〜高負荷なゲームには向かない
- 付属の電源ケーブルが3Pタイプで、2P変換が必要な場合がある
以上の通り、手のひらサイズの筐体に、優れた冷却性能と実用的なパフォーマンス、豊富なインターフェースを詰め込んだ、価格以上の価値を感じられる高コスパミニPCとなっている。
筐体はコンパクトかつ軽量で携行性に優れている。デザイン的にも高級感とオシャレさがあり、デスク周りの意匠性を重視するクリエイターの方にもオススメできる。
この価格帯のミニPCの中でも基礎性能が優れており、Web閲覧やオフィス作業、動画視聴といった日常用途はもちろん、軽めのゲームやクリエイティブ作業にも対応できるバランスの取れた構成となっている。在宅ワークや学習環境、リビングPCとしても最適だ。
拡張性・静音性・放熱性といった面でも申し分ない。
コンパクトさ・オシャレさ・価格・性能のいずれもバランスがとれたミニPCを望む方には、間違いなくオススメできる一台だ。
▼YouTubeにショート動画を投稿しました
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