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PC・モニター ガジェットレビュー

『GMKtec K10』レビュー、Core i9-13900HK搭載、最大12TBストレージ拡張対応の高性能ミニPC

2025-06-02

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

数多くのPC関連商品を手掛けるメーカー「GMKtec」(中国)は、Intel Core i9-13900HKを搭載したミニPC『GMKtec K10』を販売している。

CPUには「Intel Core i9-13900HK」を内蔵。一般的なPC作業を難なくこなせる実用的な性能を備えている。グラフィック処理用にIntel Iris Xe Graphics 96EUを備えており、軽めの動画編集やゲーミングであれば対応可能だ。

そして最大12TBのストレージ拡張をサポートしており、データ保存サーバーとしての運用にも適している

今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。

GMKtec K10のアイコン画像

【楽天スーパーセール】

ブランド GMKtec
型名 GMKtec K10
OS Windows11 Pro
CPU Intel Core i9-13900HK
GPU Intel Iris Xe Graphics 96EU
RAM 16GB DDR5 ※最大96GBまでの拡張に対応
ストレージ 1TB PCIe x4 NVMe M.2 2280 SSD ※最大12TBまでの増設に対応
対応通信規格 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5G有線LAN
インターフェース 【前面】
・USB 3.2 x 2
・Type-C (DP/DATA, USB 3.2 Gen2) x 1
・Power Button x 1
・3.5 mm Audio (Headphone + Microphone Support) x 1
・USB 2.0 x 2
【背面】
・USB 2.0 x 2
・USB3.2 x2
・HDMI 2.0 (4K @ 60Hz) x 2
・DP x 1
・DC IN (2.5 * 5.5) x 1
・COM Port (for industrial applications) x 1
・2.5GbE LAN (RJ45) x 1
・Kensington Lock x 1
本体サイズ 188.6 x 178 x 38.9 mm
本体重量 約920 g

『GMKtec K10』は、Windows 11 Proを搭載した高性能な小型デスクトップパソコン(ミニPC)だ。

CPUにはIntel Core i9-13900HKを採用。AIアクセラレーションによる高速処理により、ゲーム、動画編集、3Dモデリング、AI学習などの高負荷作業も快適。ハードな業務用途にも十分なパフォーマンスを発揮する。

Intel Core i9-13900HK

グラフィック処理用にIntel Iris Xe Graphics 96EUを備えており、軽めの動画編集やゲーミングであれば対応可能だ。

Intel Iris Xe Graphics 96EU

RAMは16GB DDR5を搭載しており、最大96GBまでのRAM拡張に対応。

ストレージには1TB PCIe x4 NVMe M.2 2280 SSDを採用。大量のデータを保存できるほか、本体起動からデータ転送まで高速で行うことが可能だ。なお、最大12TBのストレージ拡張をサポートしており、データ保存サーバーとしての運用にも適している。

GMKtec K10の拡張性説明

通信規格はAX201 Wi-Fi 6、Bluetooth 5.2、2.5G有線LANをサポート。

2本の外付けアンテナが付属しており、PC背面に接続することで、通信速度が130%以上向上する。

2本の外付けアンテナの装着イメージ

そして188.6 x 178 x 38.9mm、約920gの比較的コンパクトかつ軽量な筐体には充実のインターフェースが用意。一般的なデスクトップPCと遜色ない接続性を実現している。

GMKtec K10のインターフェース構成

【前面】

  • USB 3.2 x 2
  • Type-C (DP/DATA, USB 3.2 Gen2) x 1
  • Power Button x 1
  • 3.5 mm Audio (Headphone + Microphone Support) x 1
  • USB 2.0 x 2

【背面】

  • USB 2.0 x 2
  • USB3.2 x2
  • HDMI 2.0 (4K @ 60Hz) x 2
  • DP x 1
  • DC IN (2.5 * 5.5) x 1
  • COM Port (for industrial applications) x 1
  • 2.5GbE LAN (RJ45) x 1
  • Kensington Lock x 1

USB Type-C、DP(ディスプレイポート)および HDMI 2.0ポート×2を併用することで、最大4画面の同時映像出力が可能となっている。

最大4画面の同時映像出力イメージ

そして強力な冷却ファンシステムを内蔵しており、長時間の高負荷使用時にも発熱によるパフォーマンスへの影響を最小限に抑えることが可能となっている。

強力な冷却ファンシステムを内蔵しているイメージ

製品本体および付属品

▼外箱の様子

GMKtec K10の外箱

GMKtec K10の箱を開けた

▼内容物を全て取り出した様子

GMKtec K10のパッケージ内容物一覧

▼電源アダプタはやや大きめ。

GMKtec K10の電源アダプタを手に持っている

▼2本の外付けアンテナが付属。

2本のアンテナを手に持っている

PC本体

▼PC本体の外観。黒を基調としたシンプルかつスタイリッシュなデザイン。

GMKtec K10本体の外観(斜め上視点)

▼筐体サイズは188.6 x 178 x 38.9 mmと薄型。

GMKtec K10本体の外観(真上アングル)

GMKtec K10本体の外観(正面アングル)

▼筐体外観(360度)

▼片手に乗るほどの、コンパクトなサイズ感。

GMKtec K10を手に持っている(上部アングル)

GMKtec K10を手に持っている(正面アングル)

GMKtec K10を手に持っている(側面アングル)

▼底部の様子。四隅にゴム製の滑り止めが施されているほか、ブラケット取り付け用の穴が空いている。フタを取り外すためのネジも用意。

GMKtec K10の底部

▼ブラケット取付穴の間隔は約13cm。

ブラケット穴の間隔を測定している

▼本体重量は実測で約1,034g。

GMKtec K10を計量している

メモリ(RAM)&ストレージ拡張が可能

本製品はRAMを最大96GBまで、ストレージを最大12TBまで拡張(換装)できる。

▼底部のネジをドライバーで取り除くことで、底部のフタを外せる。

底部のネジ

底部のフタを手で外している

▼PC内部の様子。

GMKtec K10の内部の様子

▼RAM&SSD拡張用のスロットが豊富に用意。ストレージ容量を拡張することで、データ保存サーバーとしての運用にも適している。

SSD拡張用スロット

RAM拡張用スロット

内蔵RAM

拡張性に優れている点も、本製品の大きな魅力の一つだ。

拡張用スロットに簡単にアクセスできる点も嬉しい。

インターフェース構成

続いて本体インターフェースについて紹介していく。

▼本体正面。画像左側から3.5mmジャックUSB 3.2 Type-A×2Type-C (DP/DATA, USB 3.2 Gen2)USB 2.0 Type-A×2電源ボタンが用意。

GMKtec K10の正面インターフェース

▼両側面の様子。

GMKtec K10の左側面

GMKtec K10の右側面

▼背面の様子。画像左側からUSB 3.2 Type-A×2USB 2.0 Type-A×2HDMI 2.0 (4K @ 60Hz) ×2DP(ディスプレイポート)2.5GbE LAN (RJ45)COM Port (for industrial applications)DC電源ポートケンジントンロック穴が用意。また、左右両側にWi-Fiアンテナを取り付けるためのコネクタも用意されている。

GMKtec K10の背面インターフェース

以上の通り、数あるミニPCの中でも、かなりポート類・端子類の数が充実したインターフェース構成だ。一般的なデスクトップPCと比べても、優れた接続性を実現している。

なお、、USB Type-C、DP(ディスプレイポート)および HDMI 2.0ポート×2を併用することで、最大4画面の同時映像出力が可能となっている。

Wi-Fiアンテナの装着

2本のWi-Fiアンテナを手に持っている

付属のWi-FiアンテナをPC背面に取り付けることで、Wi-Fiの接続安定性が向上する。

▼背面のコネクタに、回転させてアンテナを装着。

背面のコネクタに、回転させてアンテナを装着した

アンテナを装着したGMKtec K10(背面アングル)

▼アンテナは優れた可動域を備えており、それぞれ好きな方向に向けることができる。

アンテナを装着したGMKtec K10(正面アングル)

アンテナを装着しても特に邪魔にはならないので、本製品を使用する際には必ず付けておこう。

Wi-Fi通信速度について

本製品はWi-Fi 6対応のIntel AX201モジュールと外付けアンテナを搭載しており、理想的な環境下では下り500Mbps超、上り400Mbps超の高速通信も十分期待できる。オンライン会議や大容量ファイルのアップロードもストレスなく行えるだろう。

ただ、今回のレビュー時のテスト環境では、ルーターの規格が旧世代(Wi-Fi 5相当)だったため、実測値としては最大132Mbps程度にとどまっていた。

本製品の通信速度を最大限に発揮したい場合には、Wi-Fi 6(5GHz帯、80MHzまたは160MHz幅) 対応ルーターへの更新や、Intel公式のAX201最新ドライバーを導入しておく必要があるだろう。

縦置き・横置きのいずれも可能

デスク上に横置きしたGMKtec K10

本製品のサイズは188.6 x 178 x 38.9 mmであり、横置きするとやや設置面積をとる。

ただ、本製品は縦置きにも対応しているため、縦置きすることでスペースに制約のあるデスク上にも問題なく設置できるようになる。

デスク上に縦置きしたGMKtec K10

デスク上に設置したGMKtec K10とマウス

モニターにGMKtec K10を接続した様子

▼ちなみに、縦置きの場合もアンテナは邪魔にならない。

縦置き時のGMKtec K10背面のアンテナ

今回のレビュー時には3440×1440解像度のウルトラワイドモニターに接続して利用した。

▼映像出力情報。3440×1440@100Hzで快適に動作する。

映像出力情報

▼デフォルトの状態で930GB分が使用可能領域となっていた。

ストレージ状況

▼PCのバージョン情報

PCのバージョン情報

各種ベンチマークテスト結果

各種ベンチマークテストを実施した結果について紹介する。

PCMARK10(有料版)のテスト結果

PCMARK10(有料版)のテスト結果は以下の通りとなった。

PCMARK10(有料版)のテスト結果

▼PCMARK10(有料版)のスコア結果

項目 スコア
総合スコア 5,746
Essentials 9,964
Productivity 6,785
Digital Content Creation 7,617

スコア結果から、全体的にバランスの取れた高性能ミニPCだと評価できる。

特にEssentialsスコアが非常に高いため、日常作業において処理のもたつきを感じる場面はほとんどないだろう

ProductivityやDigital Content Creationのスコアも優秀で、ビジネス用途や動画視聴はもちろん、軽〜中程度のクリエイティブ作業までこなせるだけの性能を備えている。

参考までに、2025年6月時点におけるPCMARK10(無料版)のスコア目安値は以下の通りだ。
項目 スコア範囲 性能目安
総合スコア 2,500~3,000 エントリーレベル。基本操作は問題ないが、負荷の高い作業は難しい。
3,500~4,000 中級レベル。日常作業と軽いクリエイティブ作業には十分。
4,500以上 上級レベル。高度なマルチタスクやクリエイティブ用途に適している。
Essentials 4,100以上 ウェブブラウジング、アプリケーションの起動、ビデオ会議など、日常的な操作に必要なスコア。
Productivity 4,500以上 ワープロ、表計算、データ処理などのオフィス作業に適した性能。
Digital Content Creation 3,450以上 真編集、動画編集、3Dレンダリングなど、クリエイティブ作業に求められる性能。

CrystalDiskMarkのテスト結果

CrystalDiskMarkでのテスト結果は以下の通り。

CrystalDiskMarkのテスト結果

▼CrystalDiskMarkのテスト結果

項目 Read(MB/s) Write(MB/s)
SEQ1M Q8T1 5085.90 4702.44
SEQ1M Q1T1 3065.16 4566.30
RND4K Q32T1 662.42 485.80
RND4K Q1T1 68.44 315.39

PCIe 4.0 SSDとしては実に優秀なスコアを記録している。

システム起動やアプリの立ち上げ、大容量ファイルの転送などを高速に行うことができ、全方位で快適な使用感が期待できる

参考までに、2025年6月時点におけるCrystalDiskMarkのスコア目安値は以下の通りだ。下記数値を超えていれば、十分に実用的な速度であると言える。
項目 Read目安値 Write目安値
SEQ1M Q8T1 500~550 MB/s 450~500 MB/s
SEQ1M Q1T1 450~520 MB/s 400~480 MB/s
RND4K Q32T1 250~350 MB/s 200~300 MB/s
RND4K Q1T1 30~50 MB/s 20~40 MB/s

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果は以下の通り。

Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

▼Windowsエクスペリエンスインデックスの測定結果

項目 スコア
プロセッサ 9.4
メモリ(RAM) 9.4
グラフィックス 8.2
ゲーム用グラフィックス -
プライマリディスク 9.8

CPU・メモリ・ストレージに関してはいずれも申し分のないスコアであり、普段使いやビジネス用途には、ほとんど不満は感じないだろう。

グラフィックスもそこそこ高く、さすがに本格的な3DゲームやGPUレンダリング用途には限界があるものの、日常のデスクトップ作業や軽い動画編集・写真編集はまったく問題なし。

参考までに、2025年6月時点におけるWindowsエクスペリエンスインデックス(WEI)の推奨スコア値は以下の通りだ。下記数値を超えていれば、各作業において支障のないスムーズな動作を期待できる。
項目 推奨スコア値 説明
プロセッサ(CPU)性能 6.0以上 日常作業(オフィス、ウェブ会議)や軽いマルチタスクが快適に動作。8.0以上なら動画編集もスムーズ。
メモリ(RAM)性能 5.5以上 6.5以上なら仮想環境や高負荷作業にも対応可能。
グラフィックス 5.5以上 デスクトップ操作や基本的なビジュアルタスクがスムーズ。高解像度環境では6.5以上を推奨。
ゲーム用グラフィックス 6.0以上 軽い3Dゲームや3Dモデリング作業に十分対応可能。7.0以上なら負荷の高い作業も快適に動作。
プライマリディスク 6.5以上 SSD搭載で達成可能。OS起動やアプリ立ち上げが高速化。NVMe SSDなら7.5以上が期待できる。

CINEBENCH 2024のテスト結果

CINEBENCH 2024でのテスト結果は以下の通り。

CINEBENCH(R23)のテスト結果

シングルコア:102pts、マルチコア:799pts のスコア結果となった。

シングルコア性能、マルチコア性能ともに非常に優秀であり、Intel Core i9-13900HKの実力を正しく反映できていると言える。実際の使用感としても、ハイエンドノートPCや中堅デスクトップモデルに匹敵するパフォーマンスだ

近いスコアのCPUとしては、「Intel Core i7-13700H」、「AMD Ryzen 9 6900HS」あたりが挙げられる。

参考までに、2025年6月時点におけるCINEBENCH(R23)の目安スコア値は以下の通りだ。
シングルコアスコア範囲 マルチコアスコア範囲 性能クラス 用途の目安
1,500以上 15,000以上 最上級(ワークステーションクラス) 4K/8K動画編集、大規模3Dレンダリング、AI/機械学習
1,200~1,500 10,000~15,000 ハイエンド AAAゲーム、4K動画編集、重いマルチタスク作業
900~1,200 7,000~10,000 アッパーミドル ゲーミング、動画編集、配信、開発用途
700~900 4,000~7,000 ミドルクラス Office作業、軽めの動画編集、普段使い
500~700 2,000~4,000 エントリークラス ブラウジング、文書作成、動画視聴
500未満 2,000未満 ローエンド/旧世代 非常に軽い作業限定(ネット・メール等)

3DMark(有料版)のテスト結果

3DMark(有料版)を使用して、各種ベンチマークテストを実行した結果は以下の通り。

CPUプロファイル

CPUプロファイルの結果

▼CPUプロファイルのスコア結果

項目 スコア
最大スレッド数 6,546
16スレッド 6,226
8スレッド 5,153
4スレッド 3,616
2スレッド 2,014
1スレッド 1,066

動画編集、エンコード、仮想環境構築、コンパイル処理など、並列処理に強い用途で優れた実力を発揮するスコア結果となった。

軽めのPCゲームであれば、十分快適に遊ぶことができるだろう。

Night Raid

Night Raidのスコア結果

▼Night Raidのスコア結果

項目 スコア
Night Raidスコア 17,495
グラフィックスのスコア 18,588
CPUスコア 13,125

内蔵GPU機としてはトップクラスの性能と言える。軽めのゲームや映像編集を含む重いマルチタスク作業にも十分対応可能だ。

Fire Strike

Fire Strikeのスコア結果

▼Fire Strikeのスコア結果

項目 スコア
総合スコア 4,945
Graphics Score 5,418
Physics Score 25,123
Combined Score 1,730

ヘビーなゲーミングこそ困難なものの、比較的軽めのゲーム(フォートナイトやMinecraft、Valorantなど)であれば、HD・中〜高設定で30〜60fpsのプレイが可能だろう。

ビジネス用途や動画・画像編集、2Dゲームなどでは全く問題なし。ミニPCとしては実に優れたCPU&グラフィックス処理性能を実現できている。

Time Spy

Time Spyのスコア結果

▼Time Spyのスコア結果

項目 スコア
Time Spyスコア 1,752
グラフィックスのスコア 1,529
CPUスコア 10,306

CPU性能はモバイル最上位クラスで非常に強力だ。デスクトップ向け「Core i7-12700K」や「Ryzen 9 7900X」に匹敵するスコア結果となった。

グラフィックススコアに引っ張られて総合スコアはやや低めに見えるものの、CPUスコアがかなり優れており、総合的な体感性能は高いだろう。

Storage Benchmark

Storage Benchmarkの結果

▼Storage Benchmarkの結果

Storage Benchmark 結果
総合スコア 3,434
各テスト項目の詳細
テスト内容 帯域幅(MB/s) アクセス時間(μs)
平均 596.22 53
Battlefield Vを読み込む 980.37 53
Call of Duty: Black Opsを読み込む 952.58 79
Overwatchを読み込む 511.71 79
ゲームをインストール 261.07 51
ゲームを録画 239.34 35
ゲームを保存 287.65 26
ゲームを移動 3117.93 83

3,000を超える総合スコアは ハイエンドなPCIe 4.0 SSDレベルだ。一般的なゲーミングノートや高性能デスクトップPC並みで、ストレージによるボトルネックはまず発生しないだろう。

ミニPCでこのスコアはかなり優秀で、ストレージ性能に不満が出ることはまずない構成だ。

ほとんどのPC作業をスムーズにこなせる

ウェブサイトを閲覧

まずは実際にいくつかのウェブサイトを閲覧し、動作を確認した。

画像の多いサイトから、Javascriptを多用した処理の重いサイトまで閲覧してみたが、いずれの場合においても、快適に閲覧することが可能であった。

ウルトラワイドモニターでスムーズなウェブブラウジングが可能。ページ読み込みからスクロールまでいたって快適だ。

▼高解像度・高リフレッシュレート出力下でのスムーズな動作が可能。

ウェブサイトを閲覧(ズーム)

また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。

動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生された。

▼高画質設定(4K)でもスムーズに動作を再生できる。

ゲーム動画視聴1

▼高解像度・高リフレッシュレートの美しく滑らかな映像視聴を楽しむことが可能だ。

ゲーム動画視聴2

また、エクセルやワードなど、Officeソフトを用いた作業を行ってみた。

Excel画面表示

作業用ソフトの動作も問題なく快適に行うことができており、スムーズな表計算・文字入力等が可能であった。

▼同時に複数ウィンドウを開いた状態でのマルチタスクも問題なし。

ウェブサイトとExcelの2画面同時表示

また、3つのディスプレイに同時出力した場合でも、動作に支障をきたすことはなかった。

▼3440×1440@100Hz×1、1920×1080@60Hz×2の計3ディスプレイに同時出力した際にも快適に作業可能。

3画面同時表示

以上の通り、デスクトップPCとしての一般的な用途(ウェブサイト閲覧・動画視聴・作業用ソフト使用)を快適にこなせる性能だと確認できた。

リモートワークやオンライン授業用にPC購入を検討している方にも、満足度の高いパフォーマンスを提供するだろう。

ゲーミング性能について確認

ゲーミング性能についても確認してみた。

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト実行画面

実際にゲーミング性能を確認すべく、まずは「ドラゴンクエスト10(DQ10)」のベンチマークテストを実施した。

テスト条件

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質
  • フルスクリーン

ドラゴンクエスト10のベンチマークテスト結果

フルHD解像度における標準品質設定で実行したが、スコアは10,180点で "すごく快適" という結果が得られた。

ドラクエ10レベルのMMORPGであれば、画質設定をある程度上げても十分に快適なパフォーマンスで遊べるだろう。

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト実行画面

続いて、『ファイナルファンタジー14(FF14)』のベンチマークテストを実施した。

テスト条件①

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト結果(標準品質)

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア5,646点、評価は "普通" であった。

標準品質であれば、FF14クラスのMMORPGでも、ある程度安定したパフォーマンスで遊ぶことができるという結果になった。

続いて、もう少し設定を上げてみた。

テスト条件②

  • 1920×1080解像度
  • 高品質(デスクトップPC)
  • ウィンドウモード

ファイナルファンタジー14のベンチマークテスト(高品質)

上記の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア3,631点、評価は "設定変更を推奨" であった。

さすがに高品質まで上げると、FF14クラスのPCゲームを快適に遊ぶのは難しいという結果に。

それでも設定次第では、FF14やDQ10クラスのMMORPGを遊べることが確認できた。

『GMKtec K10』のゲームパフォーマンス予測

3DMarkの各テスト結果より推定された、各タイトルにおける『GMKtec K10』の、ゲームパフォーマンス予測値(平均フレームレート)を以下に掲載する。

PCゲーミング時のパフォーマンスの参考にしてほしい。

※Steel Nomad LightとTime Spyの場合で、スコアはほぼ同一だったため、Time Spyの結果に基づくデータを掲載している。

▼パフォーマンス予測値(平均フレームレート)

ゲームタイトル
平均フレームレート予想値
1440p Ultra 1080p Ultra
BFVのアイコンBattlefield V 30 FPS未満 40+ FPS
APEXのアイコンエーペックスレジェンズ 35+ FPS 100+ FPS
GTAVのアイコンGTA V 20 FPS未満 145+ FPS
RDR2のアイコンRed Dead Redemption 2 20 FPS未満 30 FPS未満
フォートナイトのアイコンフォートナイト 30 FPS未満 170+ FPS

以上の通り、解像度を1080pまで落とせば、人気PCゲームをそこそこ快適なパフォーマンスで遊べると予想される。

仕事やクリエイティブ作業、そして軽めのゲーミングにも利用できる高性能なミニPCであると確認できた。

優れた静音性&放熱性能

レビュー時には本製品を5時間ほど連続使用したが、PC本体からの発熱はかなり抑えられており、パフォーマンスへの影響は一切感じられなかった。

▼ただ、筐体底部はやや熱をもつため、やはり本製品を利用する際には縦置きが適していると感じた

筐体底部の発熱確認

▼5時間ほど高負荷状態でPCを稼働させ続けた際の内部温度(CPUID HWMonitorによる測定値)。

CPUID HWMonitorによる測定値

計測結果によると、CPU温度は一時的に79℃まで上がっているものの、i9-13900HKとしてはごく標準的な温度傾向ではある。しっかり冷却されており、熱暴走の心配は不要だと思われる。

その他に関しては50℃前後に収まっており、十分に実用的な冷却性能だ。長時間の使用にも耐えうる設計だと言える。

参考までに、2025年6月時点におけるCPUID HWMonitorの測定温度目安は以下の通りだ。
項目 アイドル時(軽負荷) 高負荷時(ゲームや動画編集など) 最大安全温度
マザーボード 20~50℃ 50~70℃ 80~100℃
CPU 30~50℃ 60~85℃ 90~100℃
ストレージ 20~40℃ SSD: 40~60℃ NVMe SSD: 50~70℃ SSD: 70~85℃ NVMe SSD: ~85℃
メモリ(RAM) 30~50℃ 50~70℃ ~85℃
ケース内温度 20~40℃ 30~50℃ -

そして静音性にも優れており、動作音は終始静かな状態を維持していた。

▼5時間連続使用時のPC稼働音の確認

上動画を確認しても、PC本体からはファンの回転音や稼働音がほとんど聞こえてこないことが確認できる。

※環境音(空調音)を多少拾ってしまっている点にご容赦願いたい。

優れた静音性と冷却能力を備えたミニPCとなっている。安心して長時間利用できるだろう。

『GMKtec K10』のまとめ

GMKtec K10のアイコン画像

今回紹介した『GMKtec K10』について、特長をまとめると以下の通りだ。

良かった点

  • ハイエンド級のCPUを搭載
  • 読み書き性能が非常に高い高速SSD
  • 最大96GB RAM、12TB SSD拡張に対応
  • アンテナ接続で、高速かつ安定したWi-Fi接続が可能
  • インターフェース充実度が非常に高い
  • 縦置き・横置き両対応の設計
  • 軽めのPCゲームであれば十分スムーズにプレイ可能
  • 優れた高い静音性と冷却能力

悪かった点

  • Wi-Fi 6Eには非対応(将来の通信規格更新には未対応)
  • 電源アダプタがやや大きめ

以上の通り、ビジネス用途からクリエイティブ作業、さらには軽めのゲーミングまでこなせる非常に高性能なミニPCとなっている。

高速PCIe 4.0 SSD、最大96GBのメモリ拡張、12TBまでのストレージ増設、豊富なインターフェースなど、デスクトップPC顔負けのスペックをわずか188.6 x 178 x 38.9 mm・約1kgの筐体に凝縮することに成功。省スペース性と実用性を両立している。

また、冷却性能や静音性にも優れており、長時間の高負荷作業でも安心して使用できる点は、在宅ワークや動画編集、仮想マシン構築などを目的としているユーザーにとって、大きな安心材料となるだろう。

本格的な高負荷ゲーミングこそ向かないものの、それ以外の多くの用途においては全く問題なくこなすことができる、実に完成度の高い一台だ。

これだけの性能を備えつつ、10万円未満で購入できる点も嬉しい。

コンパクトかつ高性能なデスクトップPCを探している方には、まさに理想的な選択肢のひとつだと言える。

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