2025年6月26日(木)、中国のXiaomi(シャオミ)社は、同ブランドの最新スマートバンド『Xiaomi Smart Band 10』を発表した。記事執筆時点で、すでにAmazon等で日本国内向けの販売も開始されている。
シルバー、ミスティックローズ、ミッドナイトブラック、パールホワイト(セラミックエディション)の4色が用意されており、価格は以下の通り。
Xiaomi Smart Band 10 | 一般販売価格(税込) |
シルバー | 6,280円 |
ミスティックローズ | |
ミッドナイトブラック | |
パールホワイト (セラミックエディション) | 8,680円 |
2024年7月にリリースされた「Xiaomi Smart Band 9」の正式な後継機にあたるモデルだ。
1.72インチの有機EL(AMOLED)大画面ディスプレイを搭載。スクリーンの画面占有率は65.6%から73%へと大幅に向上し、表示エリアは前世代比で+11%拡大。視認性がさらに高まっている。
ディスプレイの明るさは前世代比で25%アップし、最高1,500nitsの輝度により、直射日光下でもメッセージや通知内容をはっきりと読み取れるようになった。
今回、本製品(セラミックエディション)を自腹で購入したので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
ブランド | Xiaomi(シャオミ) |
モデル名 | Xiaomi Smart Band 10 |
カラー | シルバー、パールホワイト、ミスティックローズ、ミッドナイトブラック |
ディスプレイ | 1.72インチ有機EL(AMOLED) |
解像度 | 212×520ピクセル |
リフレッシュレート | 60Hz |
ピーク輝度 | 1,500nits |
OS | Xiaomi HyperOS 2 |
マイク | 非搭載 |
スピーカー | 非搭載 |
搭載センサー | 加速度計、ジャイロスコープ、電子コンパス、光学式心拍計とパルスオキシメーター、環境光センサー |
防水規格 | 5ATM |
対応通信規格 | Bluetooth® 5.4 |
対応アプリ | Mi Fitnessアプリ |
対応OS | Android 8.0またはiOS 12.0以降 |
バッテリー容量 | 233mAh |
充電時間 | 約1時間 |
バッテリー持続時間 | 標準使用:21日間 AOD(常時表示)モード:9日間 高負荷使用:8日間 |
フレーム素材 | 通常版:アルミニウム合金フレーム セラミックエディション:セラミックフレーム |
ストラップ素材 | 通常版:熱可塑性ポリウレタン セラミックエディション:フッ素ゴム |
対応する手首の太さ | 135~210mm |
本体重量 | 通常版:15.95g(ストラップを除く) セラミックエディション:23.05g(ストラップを除く) |
本体サイズ | 通常版:46.57×22.54×10.95mm(心拍センサー除く) セラミックエディション:47.74×23.94×10.95mm(心拍センサー除く) |
『Xiaomi Smart Band 10』には、シルバー、ミスティックローズ、ミッドナイトブラック、パールホワイト(セラミックエディション)の4色のカラーバリエーションが用意されている。
このうちパールホワイトは、セラミックフレームとフッ素ゴムで構成された高級感のあるセラミックエディションとなっており、洗練された光沢と滑らかな質感が魅力的だ。
2024年7月にリリースされた前機種「Xiaomi Smart Band 9」から正当な進化を遂げており、スペックが大幅に向上。より快適かつ実用的なスマートバンドとなっている。
大きめの1.72インチ有機EL(AMOLED)ディスプレイを搭載。最大1500ニトの明るさと60Hzのリフレッシュレートにより、日中の明るい屋外でも視認性が高く、滑らかな表示を実現している。
本体重量(ストラップを除く)は約15.95g/約23.05gと非常に軽量であり、自然で快適な装着感を実現している。バンド素材には熱可塑性ポリウレタン/フッ素ゴムを採用しており、軽量かつ頑丈。汚れにも強い。
フレームやストラップは気軽に交換が可能。様々なデザインを楽しめる。
フィットネス機能も充実しており、150種類以上のスポーツモード、リアルタイム心拍数モニタリング、水中での心拍測定、ストレス・睡眠・血中酸素レベルの24時間トラッキング機能を搭載している。
▼幅広いスポーツモードをサポート。
▼充実したモニタリング機能。
▼リアルタイムの心拍データを検出し、サイクルスピードメーターなどのデバイスに送信できる「心拍数ブロードキャスト機能」を搭載。
▼睡眠の質を高度に分析し、アプリ上に改善計画を作成する機能を搭載。
5ATMの防水規格に対応しており、水泳などのウォーターアクティビティ時にも問題なく装着し続けられる。
通信規格はBluetooth® 5.4をサポート。
そして233mAhのバッテリーを内蔵しており、標準使用モードで最大21日間、ヘビーユースモードで最大8日間の連続使用が可能。いちいち充電する手間を省ける点は嬉しい。
さらに、Xiaomi HyperOSとの連携により、イヤホンやスマホ・タブレットの一部操作が可能。リモートカメラ操作や通知確認、スケジュール管理なども手元で行うことができる。
一方で、従来モデルと同様にマイクやスピーカーは非搭載のため、通話機能や音声アシスタントには対応していない点に注意が必要だ。
「Xiaomi Smart Band 10」と「Xiaomi Smart Band 9」の比較
2024年7月にリリースされた前機種「Xiaomi Smart Band 9」と、今回リリースされる『Xiaomi Smart Band 10』のスペック比較表は以下の通り。
項目 | Xiaomi Smart Band 10 | Xiaomi Smart Band 9 |
ブランド | Xiaomi(シャオミ) | Xiaomi(シャオミ) |
モデル名 | Xiaomi Smart Band 10 | Xiaomi Smart Band 9 |
ディスプレイ | 1.72インチ AMOLED | 1.62インチ AMOLED |
リフレッシュレート | 60Hz | 60Hz |
ピーク輝度 | 1500nits | 1200nits |
防水規格 | 5ATM | 5ATM |
対応通信規格 | Bluetooth 5.4 | Bluetooth 5.4 |
OSサポート | Xiaomi HyperOS 2 | Xiaomi HyperOS |
対応OS | Android 8.0 / iOS 12.0以降 | iOS / Android |
バッテリー容量 | 233mAh | 233mAh |
バッテリー持続時間 | 最大21日間 | 最大21日間 |
カラー | シルバー, パールホワイト, ミスティックローズ, ミッドナイトブラック | シルバー系, ブラック系, ブルー系, ピンク系 |
バンド素材 | TPU / フッ素ゴム(セラミック版) | TPU |
対応する手首の太さ | 135〜210mm | 135〜210mm |
本体サイズ | 46.57×22.54×10.95mm | 46.6×21.6×11mm |
上表を見ても分かる通り、「Xiaomi Smart Band 10」は、前モデルからディスプレイサイズや輝度が向上しており、視認性が一段と高まっている。また、OSも最新のHyperOS 2へと進化し、よりスムーズな操作体験が期待できる。
劇的な変化こそないものの、着実な性能向上が随所に見られ、前モデルからの正当なアップグレード版と言えるだろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- Xiaomi Smart Band 10本体
- ユーザーマニュアル
- 充電ケーブル
▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応。
スマートバンド本体
▼筐体外観(360度)
▼スマートバンド本体の外観。今回のレビューではパールホワイト(セラミックエディション)を使用。
47.74×23.94×10.95mm(心拍センサー除く)の筐体に、1.72インチ有機ELタッチスクリーンが搭載されている。
▼真横から見た様子。物理ボタンは用意されていない。
▼今回使用しているセラミックエディションではセラミックフレームを採用しており、洗練された光沢と滑らかな質感が魅力的だ。
▼バンドはフッ素ゴム製で、ピンバックルタイプとなっている。
▼筐体重量は、バンド込みで約45gと実に軽量。
▼バンドを展開した様子。
▼裏面の手首にあたる部分には、装着者の生体情報を読み取る端子と、充電ポートが用意。
▼付け根のボタンを押しながらバンドを引くことで、簡単に取り外しが可能。
バンドを取り外して、別のバンドと交換したり、別売りのアクセサリーを購入して装着方法を変更することも容易に可能だ。
実に快適な装着感
本製品の装着感は実に快適であり、フッ素ゴムの柔らかいバンド手首へ柔軟にフィットする。
バンド込みで約45gという軽さのため、長時間装着し続けても手首の疲れや違和感を感じることはなかった。
▼強めに締め付けた場合でも、皮膚との擦れなどはほとんど生じない。見た目的にもシンプルで、落ち着いた印象を受ける。
▼ピンバックルタイプのバンドは、脱着が非常にラクだ。
▼シンプルかつスタイリッシュ。丸みを帯びたデザインには可愛らしさもあり、女性にもオススメできる。
そして5ATMの防水規格で設計されているため、装着した状態で手洗いを行ったり、水を浴びても故障することはない。
普段から自然な気分で装着し続けることが可能だ。
プライベートな場面から仕事場、アウトドアアクティビティまで、幅広いシーンに適したデザインとなっている。
公式アプリのインストールでスマホアプリと同期
本製品の利用を開始する際は、スマートバンドと連携したいスマホやタブレット端末へ、事前に公式アプリをインストールしておこう。
▼公式アプリ(iOS・Android対応)
スマートバンドに電源ケーブルを接続すると、起動してスクリーンが表示される。
あとは画面の指示に従って、アプリにXiaomi Smart Band 10を追加する。
アプリ(スマホ)とのペアリングが完了すると、端末上でスマートバンドの状態を確認したり、データの分析や機能のカスタマイズなどを行うことが可能となる。
▼アプリメイン画面。アプリ内の表記も日本語に完全対応している。
豊富な機能を利用可能
本製品には豊富な機能が用意されている。
▼ホーム画面から上下左右にスワイプしたり、物理ボタンを押すことで、各アプリや機能を利用可能。
画面占有率・輝度ともに前モデルより大幅に向上しているほか、最大1,500nitsで屋外でも表示内容が見やすい。
天気表示やタイマー、ストップウォッチ、リモート撮影など、一般的な便利機能は網羅している。
1.72インチの有機EL(AMOLED)大画面ディスプレイを搭載。スクリーンの画面占有率は65.6%から73%へと大幅に向上し、表示エリアは前世代比で+11%拡大。視認性がさらに高まっているうえ、解像度も212×520ピクセルと高く、画面上の表示が実に見やすい。
▼現在地のリアルタイムの天候情報や週間天気予報を確認できる。
▼スマホ上の音楽を遠隔操作(再生・停止・ボリューム調整・曲送り&戻し)することも可能だ。
▼呼吸をサポートする機能も用意。
バリエーション豊かなテーマ
アプリからテーマをインストールすることで、スマートバンドのホーム画面(バンドフェイス)のデザインを自由に変更することも可能だ。
▼無料・有料含め数百種類のテーマをインストール可能。
クール系からビジネス系、デザイナーズ系まで幅広いバリエーションが用意されており、常に新しいテーマが更新されている。
▼デザイン性を重視するか、見やすさを重視するか、好みのテーマを適用しよう。
常時表示に対応、簡易表示でバッテリー長寿命化も実現
従来モデルと同様に、『Xiaomi Smart Band 10』もディスプレイの常時表示に対応しており、バンド上の設定画面より変更可能だ。
これにより、いちいちスマートバンドを持ち上げずとも、時刻や日付、曜日など最低限の情報を確認できる。
▼常時表示中の様子。
▼通常表示状態。
簡易的な表示になり、常時表示機能をONにした状態でも、最大9日間のバッテリー持続を実現している。
豊富なヘルスケア機能を利用可能
本製品では、公式アプリと組み合わせることで、豊富なヘルスケア機能を利用できる。
運動(ワークアウト)計測
本製品はウォーキング、ランニング、サイクリング、水泳など、150以上のスポーツモードに対応している。
▼メジャースポーツからマイナースポーツまで、豊富な種類のワークアウトに対応。
▼5ATMの防水規格に対応しているため、水泳などの競技測定にも対応。
運動終了後は、ワークアウトデータを保存し、アプリ上からいつでも過去の記録を閲覧することができる。
また、ペアリング中のスマホのGPSを利用することでルートトラッキングデータの保存も可能だ。
自身がどの程度の運動を行ったかを詳細に確認できるようになっているため、記録として積み上げていくことで、今後のモチベーション維持にもつながるだろう。
10種類のランニングコースを内蔵
本製品は、強度の異なる10種類のランニングコースを内蔵しており、自身の運動目的に応じて最適な科学的ガイダンスを受けることができる。
▼基礎ランから脂肪燃焼ランまで、バリエーション豊かなコースが用意。
ランニングコースを開始し、ディスプレイ上に表示されるガイダンスに従って動くことで、より効果的に運動を行うことができるようになる。
普段からランニングやジョギングを習慣づけている方にとって、自身の運動ペースを見直すこともできる便利な機能だ。
健康モニタリング機能
本製品には健康モニタリング機能が備わっており、ストレス・睡眠・心拍数・血中酸素飽和濃度などの数値を24時間監視(トラッキング)し、データとして可視化・保存しておくことができる。
▼危険値を検出するとアラート(警告)を発する機能も搭載。
▼自身の健康パラメータを簡単に計測できる。
日々の健康状態が可視化されることで、体調管理を意識することができ、生活習慣を正すことで健康促進にもつながる。
上記で紹介した以外にも、女性の方向けに生理周期の記録機能なども用意されている。
本製品を使いこなすことで、日々の健康習慣を改善・向上させることができるだろう。
サードパーティサービスとの連携も可能
アプリは「ヘルスケア」「Strava」などのサードパーティサービスとの連携も可能。健康データ等をサービス間で共有したい場合には役立つだろう。
通知連動機能がとても便利
スマートバンドを利用している中で、個人的に最も重宝している機能が "スマホ通知連動" である。
これはスマホ上に通知された着信、メッセージ受信、その他SNSアプリ等のプッシュ通知を、スマートバンド上でも確認できる機能だ。
この機能を利用すると、音声着信はもちろん、メッセージ受信時に内容を確認することも可能となる。LINEやSkype、E-mailなど、メッセージアプリで届いたテキストの内容をディスプレイで確認することもできる。
各種通知をスマートバンド上で確認できるため、スマホを出さずとも内容を把握できる。
▼高解像度AMOLEDディスプレイのおかげで、細かな文字まで見やすい。
各通知はバイブレーションで通知してくれるため、重要な着信やメッセージが届いた際にも、気付かずにとり逃してしまった!確認が遅れてしまった!といった事態を防ぐことが出来るだろう。
実際に利用してみると、実に便利で重宝する機能だ。アプリごとに通知のON/OFFを切り替えられる点も嬉しい。
ただ、本製品はマイク&スピーカー非搭載のため、着信時は相手の名前確認&通話OFFを利用できるのみであり、バンド越しの通話には対応していないので注意したい。
高速充電対応でバッテリーを素早く回復
本製品付属の充電ケーブルは、従来モデルと同様にマグネット吸着式となっている。
充電の際は、スマートバンド背面のポートにケーブル端子を近づけるだけでカチッと磁石で吸着し、充電が開始される。
いちいち端子を手探りで探して接続する必要もないため、普段からストレスなく充電を開始出来るだろう。
バッテリーの持ちは良好で、通常使用:最大21日間、常時画面表示:最大9日間、高負荷使用:最大8日間の連続使用が可能。実際に丸一日装着していても、5%ほどしかバッテリーが減っていなかった。
いちいち頻繁にバッテリー残量を気にする必要がない点は嬉しい。
まとめ:『Xiaomi Smart Band 10』の良かった点・悪かった点
今回紹介した『Xiaomi Smart Band 10』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 1.72インチの大型AMOLEDディスプレイを搭載
- 画面占有率・輝度ともに前モデルより大幅向上
- スタイリッシュデザインと快適な装着感を両立
- 長時間装着しても疲れにくい
- 150以上のスポーツモードに対応
- ストレス・睡眠・血中酸素・心拍などの24時間トラッキングが可能
- 便利機能が充実
- 最大21日間のバッテリー持続
- Xiaomi HyperOS 2と連携して、スマホやタブレットの一部操作も可能
悪かった点
- マイク・スピーカーが非搭載
- 目立った進化は限定的で、前モデル(Band 9)からの大幅刷新とは言いづらい
以上の通り、前モデルから確かな進化を遂げた、完成度の高いスマートバンドとなっている。
目立った進化は限定的で、前モデル(Band 9)からの大幅刷新とは言いづらいが着実な性能向上が随所に見られ、前モデルからの正当なアップグレード版と言える。。
視認性の高い大型AMOLEDディスプレイ、最大21日間のバッテリー持続、豊富なヘルスケア・フィットネス機能など、日常生活を支える機能をバランス搭載。
デザイン的にもシンプルかつスタイリッシュで主張しすぎないため、社交の場や仕事場に装着して行っても違和感はないだろう。装着感も良好で、バンド込みで約45gという軽さのため、長時間装着し続けても手首の疲れや違和感を感じることはなかった。
そして何より、バッテリーの持ちは実に良好で、よほどヘビーに利用しない場合は、充電なしで3週間近く利用し続けることが可能だ。常時表示に対応している一方で、簡易表示によるバッテリーの長寿命化も実現。実用性をとことん重視した設計となっている。
1万円未満で実用性に優れ、デザイン的にも安っぽさがないスマートバンドを求めている場合には、本製品はまさにうってつけの一台と言えるだろう。
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