PC周辺機器メーカーのORICO(オリコ)は、スマホの背面にマグネットで固定して使える薄型ポータブルSSD『ORICO K20 Mini』を販売しています。
通常価格は、512GB版が99ドル、1TB版が139ドル、2TB版が239ドルとなっています。
約41g・厚さ約7.5mmというコンパクトなボディながら、USB 3.2 Gen 2×2に対応し、最大2,000MB/sの高速転送をうたっています。
iPhone 15シリーズ以降をはじめとするUSB Type-C搭載機器で利用でき、対応iPhoneではProRes動画の直接保存にも対応。写真や動画を頻繁に扱う人にとって、スマホのストレージ不足を手軽に補える製品となっています。
先に結論 | ORICO K20 Miniはこんな製品
- 強み約40g・厚さ7.5mmの薄型ボディに、最大2,000MB/s対応の高速転送とMagSafe固定を両立
- 弱み接続機器がUSB 3.2 Gen 2×2に非対応だと、公称最大速度を活かしきれない
- 向く人iPhoneで写真・動画を多く撮り、ProResの直接保存や大容量データの持ち運びに活用したい人
今回、メーカーより本製品(1TB版)を提供していただきました。
本記事では『ORICO K20 Mini』について、外観・インターフェース・実際の使用感などを実機検証し、どのような人に向くモデルかを詳しくレビューします。
ORICO K20 Miniの仕様
| 製品名 | ORICO K20 Mini |
| 製品タイプ | マグネット式ポータブルSSD |
| 容量 | 512GB / 1TB / 2TB |
| インターフェース | USB 3.2 Gen 2×2(20Gbps) |
| 接続端子 | USB Type-C |
| 最大読み込み速度 | 最大2,000MB/s |
| 最大書き込み速度 | 最大2,000MB/s |
| 対応デバイス | USB Type-C搭載PC、スマートフォン、タブレットなど |
| iPhone対応 | iPhone 15シリーズ以降 |
| 動画撮影対応 | iPhone 16 Pro / Pro Maxの4K 120fps ProRes HDR動画をSSDへ直接保存可能 |
| マグネット固定 | 対応(磁気吸着リング付属) |
| 本体素材 | アルミニウム合金 |
| 本体サイズ | 約68 × 60 × 7.5mm |
| 重量 | 公称値:約45g 実測値:約40g |
| カラー | シルバー |
| 推奨フォーマット | exFAT |
| 主な特徴 | MagSafe対応、高速データ転送、ProRes直接録画、アルミボディによる放熱設計 |
※参照元: ORICO公式サイト(K20Mini製品ページ)なお、Windows上でORICO K20 Miniのプロパティを確認したところ、1TBモデルでは初期状態で953GBが空き領域として確保されていました。
ORICO K20 Miniのパッケージ内容
パッケージにはSSD本体に加えて、ケーブルや磁気リングが付属。購入後すぐに本格的な使用を開始できる点が実用的です。
内容物一覧
- ORICO K20 Mini 本体
- ユーザーマニュアル
- USB Type-C to Type-Cケーブル(約13cm)
- 磁気吸着リング
ORICO K20 Miniの本体外観
ORICO K20 Miniは外付けSSDには見えないコンパクトさで、一見すると小さめのモバイルバッテリーに近い印象を受けます。装飾も最小限に抑えられており、ビジネス用途でも違和感なく使いやすい落ち着いたデザインです。今回のレビューではシルバーを使用しています。
▼以前レビューした「ORICO K5Mini」よりコンパクトで、正方形に近くなりました。
裏面のマグネット吸着部は黒色になっており、一目でどちらが吸着面なのか分かりやすくなっています。
筐体にはアルミ合金素材が採用されており、手に取るとひんやり感が伝わってきます。さらさらとした手触りで、見た目・手触りの両面で安っぽさは感じません。
本体サイズは約68×60×7.5mm、重量は実測で約40gと薄型かつ軽量。手のひらに収まるサイズで、ズボンのポケットやカバンに入れてもかさばらず、携行性に優れています。
インターフェースもシンプルで、下部にUSB 3.2 Gen 2×2対応のUSB Type-Cポートを1基備えています。
MagSafe対応でスマホに装着可能 | 非対応機器への磁気固定には付属リングを使用
ORICO K20 MiniはMagSafeに対応しており、iPhoneの背面に磁力で貼り付けて携行できます(Androidスマホの場合も、付属の磁気リングで対応可能)。
吸着力は十分に強力。自重で落下しないのはもちろん、少し強めの力を入れなければ取れないほどなので、装着したまま安心して持ち歩ける印象です。なお、磁気リングでAndroidスマホに装着した場合でも同程度の吸着力を得られました。
付属のUSB-Cケーブルでスマホと繋げば、端末からORICO K20 Miniのストレージにアクセスできるようになります。
ORICO K20 Miniを装着しても厚みの増加は7.5mm程度なので、少なくとも筆者の場合、スマホの操作性が大きく損なわれることはありませんでした。ただ、手が小さい人はやや操作のしづらさを感じるかもしれません。
スキニーなど、よほどタイトなパンツでなければ、装着したままポケットに入れて持ち運ぶことも可能です。ケーブル込みでも重さの増加は100g未満に収まっているので、実際に持ち歩いてみましたが、歩行時にも邪魔になりづらかったです。
一方、MacBookなどに磁力で固定して使う場合、本体にそのまま固定できるわけではないため、付属の磁気リングを貼り付ける必要があります。
リングは両面テープ式で、一度貼るときれいに外しにくいため、MacBookの見た目を重視する人にとってはやや気になるかもしれません。
それでも、実際に天板へ貼り付けて使ってみると、想像以上に使い勝手が良いです。
SSD本体を天板側に固定できるぶん、MacBookを開いた際にケーブルが後方へ自然に回り込み、デスク上でSSDやケーブルが散らかりません。
外付けSSDを机の上に転がしたまま使うと意外と邪魔に感じやすいですが、本製品は手元のスペースを広く保ちやすく、作業中にストレスを感じることはありませんでした。
また、ORICO K20 Miniとケーブルを付けたまま持ち運べるのも便利。「SSDをスマートに持ち歩きたい」「作業中に机の上をスッキリさせたい」といった2つのニーズを同時に満たせる製品となっています。
大容量データもスピーディに転送 | 対応iPhoneではProRes動画の直接保存にも対応
iPhone 16 ProにORICO K20 Miniを装着した状態で、動画や写真の保存先として活用してみました。
ORICO K20 Miniは、USB 3.2 Gen 2×2(20Gbps)に対応しており、最大2,000MB/sの読み書き速度をうたっています。高解像度の写真や動画など、容量の大きなデータをまとめて扱いたい場面でも、短い待ち時間で転送できるのが強みです。
実際に撮影した大容量の画像・動画データをiPhoneからSSD内へ移動してみたところ、1〜2GB程度の動画であれば数秒で転送が完了しました。
特に動画撮影との相性が良く、対応するiPhoneでは、USB Type-Cポートに接続することでProRes動画の保存先として直接指定できます。実際にiPhone 16 Proで、ProRes撮影を有効にして動画を撮影したところ、撮影データをORICO K20 Mini内のフォルダへ直接保存できました。
▼ORICO K20 Miniを接続していると、自動的に保存先として選択されました。
本体ストレージの空き容量を気にせず撮影できるため、4K ProResのようにファイルサイズが大きくなりやすい動画を多く撮る場合にはかなり重宝するでしょう。
SSD内に保存した動画はそのままプレビュー再生でき、再生時の動作もスムーズ。単に保存先として使えるだけでなく、撮影後すぐに内容を確認しやすい点も便利です。
撮影後は、いちいちPCへ移してから編集する必要がなく、SSDをそのままPCへ接続してデータを扱えるのも助かります。撮影用ストレージからデータ持ち運び用まで、1台で幅広く使えるポータブルSSDとなっています。
『ORICO K20 Mini』のデータ転送速度を検証
続いてMacBook Air(M2)に接続し、「AmorphousDiskMark」で速度をテストしてみました。なお、MacBook Air(M2)のUSB-CポートはThunderbolt / USB 4対応で、USB 3.1 Gen 2(最大10Gbps)にも対応しています。検証には本製品(ORICO K20 Mini)の付属ケーブルを使用しました。
シーケンシャルリードは約994MB/s、ライトは約951MB/sを記録しました。
MacBook Air(M2)との接続ではUSB 3.1 Gen 2の最大10Gbpsが上限となるため、公称最大2,000MB/sには届かないものの、インターフェースの実効速度としてはほぼ上限に近い良好な結果です。
続いて実使用時の転送性能も確認するため、計25.3GB(2,913ファイル/28フォルダ)のデータをコピーしてみたところ、完了までの所要時間は以下のようになりました。
| テスト内容 | 結果 |
|---|---|
| テストデータ容量 | 25.3GB |
| ファイル数 / フォルダ数 | 2,913ファイル/28フォルダ |
| K20 Mini⇒ PC | 約40秒53 |
| PC ⇒ K20 Mini | 約1分39秒59 |
単純換算すると、実効速度はK20 Mini ⇒ PCで約624MB/s、PC ⇒ K20 Miniで約254MB/sほど。特に読み出しは速く、25GBを超えるデータでも1分以内に転送できました。
一方、書き込み側はベンチマークほどの速度は出なかったものの、今回は2,900個以上のファイルを含むため、実使用に近い条件では十分実用的な結果です。
複数ファイル・複数フォルダを含む実データ転送としては十分に高速だと言えます。写真や動画素材をまとめて移動する場面でも、転送待ち時間にストレスを感じることは少ないと思います。
発熱も比較的穏やか | 長時間使用でも扱いやすい
発熱についても確認してみましたが、大容量データを連続で転送した場合でも、気になるほど熱くなることはありませんでした。
外付けSSDは高負荷時に表面温度が大きく上がる製品もありますが、ORICO K20 Miniの場合は、少なくとも今回の検証環境では心配になるレベルの熱を持つことはありませんでした。
長時間使用していると、さすがに表面がほんのり熱を持つ場面はあったものの、手で触れた限りでは、心配になるほどの熱さではありませんでした。アルミ製のひんやりとした筐体素材もあって、熱がこもりにくく、放熱性に優れている印象です。
薄型のポータブルSSDだと発熱が気になる人も多いと思いますが、ORICO K20 Miniはその点でも安心できるモデルであり、日常的なデータ保存やバックアップ用途でも使いやすいと感じました。
一般的なポータブルSSDとの比較
一般的なポータブルSSDとの比較を、以下にまとめました。
| 比較項目 | ORICO K20 Mini | 一般的なポータブルSSD |
| 接続規格 | USB 3.2 Gen 2×2(20Gbps) | USB 3.2 Gen 2(10Gbps)が主流 |
| 公称最大速度 | 最大約2,000MB/s | 最大1,000MB/s前後 |
| 机上での使いやすさ | MacBook天板に固定でき、ケーブルが散らかりにくい | 本体やケーブルが机上で邪魔になりやすい |
| 携行性 | スマホと一緒に持ち歩きやすい | 単体で持ち歩くタイプが多い |
K20 Miniは一般的な10Gbps対応SSDよりも高速な転送性能を狙えるうえ、スマホと一緒に持ち歩きやすいコンパクトさも魅力です。速度だけでなく携行性まで重視したい人に向いたポータブルSSDと言えます。
ORICO K20 Miniのメリット・デメリット
『ORICO K20 Mini』を実際に使って感じたメリット・デメリットは以下の通りです。
良かった点
- 約40g・厚さ7.5mmの薄型軽量ボディで持ち運びやすい
- シンプルで悪目立ちしづらい見た目
- 最大2,000MB/sの高速転送に対応
- MagSafe対応
- 対応iPhoneではProRes動画をSSDへ直接保存可能
- 放熱性が良く、長時間使用時の発熱も比較的穏やか
悪かった点
- USB 3.2 Gen 2×2非対応機器では、公称最大2,000MB/sの性能を活かせない
- スマホ装着時は厚みが増すため、手が小さい人には操作しづらく感じる可能性がある
よくある質問(FAQ)



総評:転送速度・携行性のいずれも優れたポータブルSSD
ORICO K20 Miniは、転送速度が優れているだけでなく、スマホと一緒に持ち歩ける手軽さが魅力のポータブルSSDでした。
実測約40g・厚さ約7.5mmと薄く軽いうえ、iPhone背面への吸着力もしっかりしています。装着したままポケットに入れても邪魔になりづらく、外付けSSDを別で持ち歩かずに済むのは便利でした。
筆者が所有するMacBook Air(M2)での実測値は、読み込み約994MB/s、書き込み約951MB/s。接続規格の制限で公称最大2,000MB/sには届きませんでしたが、10Gbps接続としては良好な結果です。最大速度を活かせる環境でなくても、普段の写真・動画の転送には十分使いやすいと感じました。
特に便利だったのが、iPhone 16 Proで撮影したProRes動画を、そのままSSDへ保存できること。撮影後はSSDをPCにつなぎ替えてデータを扱えるため、スマホからPCへ素材を移す手間もかなり減らせました。動画を頻繁に撮る人ほど、この使い勝手の良さを実感しやすいと思います。
一方、MacBookなどに磁力で固定するには、粘着式の磁気リングを貼る必要があり、見た目や剥がしにくさは気になるところ。固定方法との相性はありますが、撮影用にもデータの持ち運び用にも使えて、かさばらないSSDを探している人には、おすすめしやすい製品です。
◎おすすめできる人
- スマホで写真・動画を多く撮り、ストレージ容量を手軽に増やしたい人
- ProRes動画をSSDへ直接保存したいiPhoneユーザー
- 薄型・軽量で、高速転送できるポータブルSSDを探している人
▲おすすめできない人
- 20Gbpsによる速度向上が主目的だが、対応機器を持っていない人
- スマホ背面にSSDを装着して使うスタイルが合わない人
- MacBookなどに磁力で固定したいが、磁気リングは貼り付けたくない人
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