GMKtec G10を手に持っている
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PC・モニター ガジェットレビュー

『GMKtec G10』レビュー!小型なのに快適性能&拡張性抜群でデザイン良しの高コスパミニPC

2025-09-01

レイ(管理人)

最新ガジェット大好きなWEBデザイナー。理系大学院修了。国内外の企業と提携し、年間200以上のガジェットをレビューしています。日々の暮らしを豊かで楽しいものにする電子機器や家電などを、分かりやすく丁寧に紹介します。

数多くのPC関連商品を手掛けるGMKtecは、AMD Ryzen 5 3500Uを搭載した手のひらサイズのミニPC『GMKtec G10』を販売しています。

通常価格は35,999円(税込)のところ、不定期開催のセール時には2万円台で購入できます。

OSにはWindows 11 Proを採用。16GBメモリと512GB NVMe SSDを標準搭載し、最大64GBメモリ・16TBストレージまで拡張可能。HDMI/DP/USB-Cによる3画面同時4K出力や2.5G LANに対応し、プライベート使用から仕事まで幅広く活躍。

静音設計で省スペースながら、高い拡張性と安定性を兼ね備えた1台です。

こんな方におすすめ!

  • 省スペースで実用的なPCを求めている方
  • マルチディスプレイで効率的に作業したい方
  • 大容量ストレージでデータをしっかり保存したい方

GMKtec G10を手に持っている(真上アングル)

今回、メーカーより本製品(16GB+512GBモデル)を提供していただいたので、実際に使ってみて感じた「良かった点・悪かった点」をレビューしていきます。

▼YouTubeにショート動画を投稿しました。使用感はコチラでも確認できます。

『GMKtec G10』のスペック・仕様表

GMKtec G10

ブランド GMKtec
型名 G10
OS Windows 11 Pro (64bit)
CPU AMD Ryzen 5 3500U(4コア8スレッド・最大3.7GHz)
グラフィックス AMD Radeon Vega 8
RAM 16GB DDR4(最大64GBまでの拡張サポート)
ストレージ 512GB M.2 NVMe SSD(最大16TBまでの拡張サポート)
対応通信規格 Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、2.5G有線LAN
インターフェース 【前面】
・電源ボタン
・USB Type-A 3.2 ×2
・3.5mmイヤホンジャック
【背面】
・USB Type-C (PD専用)
・ケンジントンロック穴
・USB Type-C(DP/データ通信)
・USB Type-A 2.0
・2.5G LANポート
・HDMI(4K@60Hz)
・DisplayPort 1.4(4K@60Hz)
VESA 対応(100 mm, 75 mm)
本体サイズ 103 × 98 × 42 mm
本体重量 約284g

参照元:GMKtec公式サイト(GMKtec Nucbox G10 製品ページ

▼GMKtec G10実機のバージョン情報

GMKtec G10実機のバージョン情報

『GMKtec G10』のパッケージ内容

▼外箱の様子

GMKtec G10の外箱

GMKtec G10の箱を開けた

▼内容物をすべて取り出した様子。

GMKtec G10のパッケージ付属品一式

内容物一覧

  • GMKtec G10本体
  • 電源アダプタ&ケーブル
  • ユーザーマニュアル
  • VESAマウント金具&ネジ
  • HDMIケーブル

VESAマウント金具&ネジが付属しており、モニター裏に取り付けることで、デスク周りをさらに省スペース化できます。

電源アダプタは比較的コンパクトなサイズで邪魔になりません。

GMKtec G10の電源アダプタを手に持っている

『GMKtec G10』本体の外観&インターフェース構成

『GMKtec G10』の本体サイズは、103 × 98 × 42 mmと非常にコンパクト。全体的にシルバーを基調としたシンプルなデザインで、デスク上に設置しても悪目立ちすることはありません。

GMKtec G10の外観(真上アングル)

そこそこの高級感もあり、インテリア性が高いです。

GMKtec G10の外観(正面アングル)

スマホと並べてみると、本機のコンパクトさが際立ちます。

GMKtec G10とスマホを並べた様子

手のひらに載せられるほどのサイズ感で携行性もGOOD。カバンなどに入れて外出先へ気軽に持ち運ぶことも可能です。

GMKtec G10を手に持っている(真上アングル)

筐体の手触りはサラサラしており、指紋や皮脂などの汚れが目立ちづらいです。

GMKtec G10を手に持っている(真横アングル)

底部の四隅にはゴム脚が備わっているほか、換気用の穴が空いています。また、VESAマウント取り付け用の穴も用意されています(100 mm, 75 mm対応)。

GMKtec G10の外観(底部)

『GMKtec G10』のインターフェースについて見ていきます。

正面には電源ボタンUSB Type-A 3.2 ×23.5mmオーディオジャックが用意。

GMKtec G10の前面インターフェース

左側面には何もなし。

GMKtec G10の左側面インターフェース

右側面には排熱用の穴が用意されています。

GMKtec G10の右側面インターフェース

背面にはUSB Type-C (PD専用)ケンジントンロック穴USB Type-C(DP/データ通信)USB Type-A 2.02.5G LANポートHDMI(4K@60Hz)DisplayPort 1.4(4K@60Hz)が用意。

GMKtec G10の背面インターフェース

限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっています。

HDMIポート、DisplayPort、USB Type-C(DP/データ通信)を併用することで、最大3画面同時出力が可能です

『GMKtec G10』の拡張性

GMKtec G10の上部フタの端をやや強めに引っ張ることで、天板を簡単に取り外すことができます。

GMKtec G10上部のフタを掴んでいる

GMKtec G10のフタを外した

最大64GBまでのRAM拡張、および空きM.2スロットを使用した最大16TBまでのSSD増設をサポート。拡張スロットへ簡単にアクセスできる点は便利です。

GMKtec G10の内部基盤

なお、内蔵ストレージは初期状態で432GB分が使用可能領域となっていました。

内蔵ストレージの状態

『GMKtec G10』のベンチマークテスト結果

『GMKtec G10』で、各種ベンチマークテストを行った結果を紹介していきます。

Windowsエクスペリエンスインデックスの結果

Windowsエクスペリエンスインデックスの結果

▼Windowsエクスペリエンスインデックスの実測結果

項目 スコア
プロセッサ 8.9
メモリ(RAM) 8.9
グラフィックス 6.1
ゲーム用グラフィックス 未計測
プライマリディスク 9.0
TikGadget
総合スコアは6.1ですが、これはGPU性能が足を引っ張っているためであり、CPU・メモリ・ストレージは高水準です。「オフィスワーク・Web・動画視聴・軽めの編集」といった実用用途では十分快適に動作する一方、最新ゲームや重い3D用途には向かないでしょう。

CrystalDiskMarkの結果

CrystalDiskMarkの結果

▼CrystalDiskMarkの実測結果

項目 Read(MB/s) Write(MB/s)
SEQ1M Q8T1 3157.27 1583.31
SEQ1M Q1T1 2283.01 1552.64
RND4K Q32T1 303.60 171.93
RND4K Q1T1 48.54 100.37
TikGadget
シーケンシャルリードは3,000MB/s超えと高速で、普段使いでは十分快適な速度を発揮します。書き込みも安定しており、ランダム性能もまずまずで、起動やアプリ動作は軽快に感じられるレベルです。

PC MARK10の結果

PC MARK10の結果

▼PC MARK10の実測結果

スコア
総合スコア 2,625
Essentials 5,602
Productivity 5,094
Digital Content Creation 1,721
TikGadget
総合スコアは2,600台と控えめですが、日常的な作業や文書作成、表計算ツールの使用等では十分快適な水準です。一方でクリエイティブ用途(画像・動画編集など)を重くこなすには力不足で、ビジネスや普段使い向きの性能と言えます。

Cinebench2024の結果

Cinebench2024の結果

▼Cinebench2024の実測結果

項目 スコア
シングルコア 44 pts
マルチコア 124 pts
TikGadget
シングルコア・マルチコアともに控えめなスコアで、最新CPUと比べると演算性能は一歩劣る水準です。ただし、日常的な作業や軽めのマルチタスクであれば大きな支障はなく、価格や省スペース性を考えれば妥当なパフォーマンスと言えます。

3D MARKの結果

3D MARKの各テスト結果を紹介していきます。

Time Spy & Night Raid

Time SpyTime Spyの結果
Night RaidNight Raidの結果
テスト 総合 グラフィックス CPU
Time Spy 279 244 1,654
Night Raid 2,801 2,865 2,488
TikGadget
いずれも内蔵GPUとしては控えめな結果で、最新3Dゲームの快適プレイは難しい水準です。ただし、軽めのオンラインゲームや映像出力用途なら十分対応でき、実用的な事務作業やマルチディスプレイ運用向きの性能と評価できます。

CPUプロファイル

CPUプロファイルの結果

▼CPUプロファイルの実測結果

項目 スコア
最大スレッド数 883
16スレッド  888
8スレッド 880
4スレッド 759
2スレッド 531
1スレッド 355
TikGadget
最大883pts、シングルコア355ptsと、Ryzen 5 3500Uらしいミドルレンジ水準の結果です。マルチスレッド性能はバランス良く伸びていますが、絶対値としては最新世代CPUに劣り、軽作業や並列処理を伴う日常用途には十分、重いクリエイティブ処理には非力といえるスコアです。

Storage Benchmark

Storage Benchmarkの結果

▼Storage Benchmarkの実測結果

Storage Benchmark 結果
総合スコア 1,373
各テスト項目の詳細
テスト内容 帯域幅(MB/s) アクセス時間(μs)
Battlefield Vを読み込む 500.90 130
Call of Duty: Black Opsを読み込む 415.51 146
Overwatchを読み込む 224.02 100
ゲームをインストール 122.82 109
ゲームを録画 75.28 114
ゲームを保存 86.60 88
ゲームを移動 1023.67 259
TikGadget
総合スコア1,373とNVMe SSDらしい高速性を発揮しており、ゲームやアプリの起動・読み込みは十分快適です。特に「データ移動」は1,000MB/s超と優秀ですが、「録画・保存」系は控えめで、重い書き込み処理では速度低下が見られる結果となっています。

普段使いは非常に快適

GMKtec G10の映像をディスプレイ出力している

GMKtec G10でウェブサイトを閲覧したり、動画サイトを視聴して、普段使いの快適さを検証しました。

なお、レビュー時にはウルトラワイドモニターに接続し、3440×1440解像度・100fpsで出力しています。

まずはウェブサイト閲覧時について。

ウェブサイトを閲覧している

画像の多いサイトから、スクリプトを多用したサイトまで閲覧してみましたが、どのサイトでもページ遷移・読み込みはスムーズであり、終始快適に閲覧することができました。

一般的なウェブサイト閲覧において、ストレスを感じることは無いでしょう。

続いて、YouTubeやネットフリックスなどで動画を視聴してみました。

ゲーム動画を視聴している1

ゲーム動画を視聴している2

最高4K画質で動画を再生しましたが、カクつきが生じたり、動画が途中でストップしてしまうことはなく、快適に視聴できました。

そしてOfficeソフト等を用いた作業について。

表計算ツールを使用している

WordやExcel、PowerPointといったOfficeアプリの動作も軽快で、資料作成や表計算、スライド編集がストレスなく行えました。

Officeソフトとウェブブラウザを同時に立ち上げても処理落ちすることなく、ビジネス用途でも安心して活用できます。

ウェブサイトと表計算ツールを同時に表示している

なお、3画面同時出力の場合でも、処理パフォーマンスの低下は感じられませんでした。

3画面同時出力している様子

総じて、日常的な利用シーンでの使用感は快適で、性能不足を感じる場面はありませんでした。

軽めのPCゲームであれば設定次第でプレイ可能

本機は内蔵GPUに「AMD Radeon Vega 8」を採用しており、AAA級の重量級タイトルを快適に遊ぶのは難しいものの、軽めのPCゲームであれば設定次第でスムーズに楽しめる性能を備えています。

DQ10のベンチマークテスト結果

DQ10のベンチマークテスト結果

テスト条件

  • 1920×1080解像度
  • 最高品質
  • フルスクリーン

ドラゴンクエストX (DQ10)でベンチマークテストを行った結果、FHDフルスクリーン×最高品質で "普通" という結果が得られました。

MMORPG系でも、DQ10のようなライトタイトルであれば、そこそこ快適に遊べることが分かります。

FF14のベンチマークテスト結果

FF14のベンチマークテスト結果

テスト条件

  • 1920×1080解像度
  • 標準品質(デスクトップ)
  • ウィンドウモード

ファイナルファンタジーXIV (FF14)では、標準品質に落としても「設定変更が必要」の評価となりました。さすがに、FF14レベルの大規模MMORPGを遊べるほどの性能は備えていません。

フォートナイトを実際にプレイしてみた

フォートナイトをプレイする様子

実際にフォートナイトをプレイしたところ、オブジェクト表示率を30%以下に設定すれば、20fps前後で最低限遊ぶこと自体は可能でした。

フォートナイトプレイ中のフレームレート表示

▼フォートナイトをプレイする様子

ただし、ここまで画質を落とすと全体的にモザイクがかったような描画となり、射撃時や着弾エフェクトなども簡略化されてしまうため、没入感は大きく損なわれます。

総じて、本機は設定を工夫すれば軽めのPCゲームを楽しむことはできますが、ゲームを主目的とした利用には不向きといえるでしょう。

優れた静音性&放熱性能

計5時間ほど、各種ベンチマークテストや日常利用におけるパフォーマンスを確認した後、本機の熱をHWMonitorで確認したところ、CPU温度は最大77℃程度に収まり、平均は68℃前後と安定しています。

HWMonitorの計測結果

SSD温度も40℃台前半に留まっており、冷却性能に不安は見られません。

静音性に関しても優秀で、5時間連続稼働後でもファン音は非常に静か。高負荷時にこそファンの回転音が大きくなることはあるものの、その後は静音状態に戻ります。

オフィス作業や動画視聴時には耳を近づけてもほとんど気にならないレベルでした。

▼稼働音の確認

※録音には空調音も入っています。ご容赦ください。

長時間のベンチマークや実用作業を行っても、熱による性能低下や過剰発熱はなく、静音・安定動作が維持できている点は好印象です。

安心して長時間の作業用途に利用できるミニPCであると言えます。

『GMKtec G10』の良かった点・悪かった点

GMKtec G10

今回紹介した『GMKtec G10』を実際に使って感じた「良かった点・悪かった点」をまとめると以下の通りです。

良かった点

  • インテリア性の高いスタイリッシュデザイン
  • 手のひらサイズ(103×98×42mm)で超省スペース
  • Ryzen 5 3500U+16GB/512GB標準で日常作業は快適
  • 3画面同時4K出力に対応
  • 最大64GB/16TBまで拡張可
  • 上面カバーが外しやすく、増設・清掃が簡単
  • NVMe SSDの読込が高速
  • 長時間負荷でも発熱によるパフォーマンスへの影響が少ない
  • 優れた静音性
  • リーズナブルな価格

悪かった点

  • 内蔵GPU(Radeon Vega 8)の3D性能が低く、高負荷ゲームは厳しい
  • 前面にType-Cポートがない
  • Type-Aポートが前後合わせて3つだけ(接続デバイス数が制限される)

よくある質問(FAQ)

読者さん
Qゲームはどの程度動く?

A最新3Dゲームは厳しいです。軽めのオンライン/インディー系は設定次第で可。実測ではDQ10はFHD最高で「普通」、FF14は「設定変更が必要」、フォートナイトは最低近くまで画質を落として約20fps前後でした。快適性重視ならオフィス/動画視聴/ブラウジング用途向けです。
TikGadget

読者さん
Qどのような用途に向いている?

Aウェブ閲覧、動画視聴、Officeアプリを使ったビジネス用途など、日常的な作業には十分な性能を備えています。軽めのゲームやマルチディスプレイ運用にも対応できますが、重量級の3Dゲームや本格的な動画編集などには不向きです。
TikGadget

読者さん
Q静音性や発熱は大丈夫?

Aはい。長時間利用してもCPU温度は70℃前後に収まり、SSDも40℃台で安定しています。ファン音も非常に静かで、オフィス作業や動画視聴中は耳を近づけても気にならないレベルです。
TikGadget

総評:普段使いに十分な性能を備えたお値打ちミニPCを探している方に最適な1台

GMKtec G10を手に持っている

『GMKtec G10』は、手のひらサイズの筐体にRyzen 5 3500U・16GBメモリ・NVMe SSDを備えた高コスパなミニPCです。

ウェブ閲覧や動画視聴、Officeアプリを用いたビジネス用途ではストレスなく動作し、3画面同時4K出力や2.5G LANなど拡張性も充実。静音性と発熱の安定性も優れており、安心して長時間利用できます。

GPU性能は控えめなため最新3Dゲームや本格的な動画編集には不向きですが、セール時には2万円台で購入できる点を考慮すると、コストパフォーマンスは非常に高いといえます。

総じて、省スペースで手軽に導入でき、普段使いに十分な性能を備えたお値打ちミニPCを探している方には間違いなく最適な1台です。

▼YouTubeにショート動画を投稿しました。使用感はコチラでも確認できます。

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