イヤホンやヘッドホンなどの音響デバイスを数多く手掛ける1MORE(ワンモア)は、2025年5月16日(金)より、同ブランドの最新ヘッドホン『1MORE SonoFlow Mini HQ20』(以降、1MORE Mini HQ20)の販売を開始した。
小型・軽量なヘッドホンであり、おもに子供~学生向けの学習用として設計されている。
最大65時間持続するバッテリー、高性能ノイズキャンセリング、音量制御機能を搭載。そして40mmダイナミックドライバーによるクリアな音質などにより、子供たちが学習に集中できる集中環境を作り上げることができるモデルとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
ブランド・メーカー | 1MORE(ワンモア) |
製品名 | 1MORE SonoFlow Mini HQ20 |
形式 | オーバーイヤー |
対応アプリ | 1MORE |
色 | ブラック、ブルー、ピンク、ホワイト |
搭載ドライバー | 40mmDLC(ダイヤモンドライクカーボン)複合ドライバー |
ボタンコントロール | 対応 |
接続方式 | Bluetooth 5.3 |
動作温度 | 0~45℃ |
ノイズキャンセリング | AI ENC、パッシブノイズキャンセリング搭載 |
Bluetoothプロトコル | HFP/HSP/A2DP/AVRCP |
コーデック | SBC/AAC |
マイク | 内蔵 |
充電 | Type-C充電式 |
急速充電 | 10分充電で約5時間再生 |
バッテリー容量 | 500mAh |
フル充電時間 | 約1.5時間 |
連続使用可能時間 | 約65時間 |
対応機種 | Android10以上、iOS13以上 |
デュアルデバイス接続 | 対応 |
サイズ | 153×145.4×184.5mm |
重量 | 公称値:約181g 実測値:約181g |
今回紹介する『1MORE Mini HQ20』は、Bluetooth 5.3によるワイヤレス接続に対応したヘッドホンだ。
▼デュアルデバイス接続にも対応。例えば、タブレットでオンライン授業をうけつつ、スマホの着信にもすぐ切り替えることができるなど、利便性が高い。
折りたたみ可能なオーバーイヤーデザインとなっており、わずか約181gと非常に軽量。頭の小さな子供が長時間装着しても首が疲れづらい。
▼イヤークッションには柔らかなプロテインレザーを採用。ヘッドバンドも調整可能なため、長時間の装着でも疲れにくい快適な着け心地を実現している。
▼小学生から大学生まで幅広い世代に向けて設計されており、勉強から音楽視聴まで、幅広い用途に対応可能。
本製品の最大の特徴は「音声フィードバック機能」だ。これは、自分の声をヘッドホンからリアルタイムに聞き取れる機能であり、話すことと聞くことを組み合わせることで脳の記憶力を刺激し、学習効果を高めてくれるというもの。モニタリングの音量は3段階から選択でき、ユーザーごとの好みに応じて調整できるようになっている。
聴覚保護にも配慮されており、WHOの基準に準拠した3段階の音量制限(75dB/85dB/94dB)を搭載。低・中・高の各音量モードは緑・黄・赤のLEDで表示されるため、視覚的にも音の安全性を確認できる。さらに長時間使用時には、自動で音量を調整する機能も備えている。
AIによる環境ノイズキャンセリング(ENC)とパッシブノイズキャンセリングを搭載しており、外音ノイズを高度にシャットアウト。家庭や外出先でも周囲の雑音(ノイズ)に邪魔されず、学習などに集中できる。
ヘッドホンにはマイクも内蔵されており、ヘッドホン越しにクリアな通話を行うこともできる。
また、40mmのDLC(ダイヤモンドライクカーボン)複合ドライバーを採用することで、クリアで繊細な音質を実現。学習だけでなく音楽鑑賞や通話、ゲームでも満足できる音響体験を提供する。
そして500mAhバッテリーを内蔵し、最大65時間のワイヤレスでの連続使用が可能。いちいち充電する手間を省くことができ、旅行先や外出先でもバッテリー残量を気にせずに利用できるだろう。
▼急速充電にも対応。わずか10分間の充電で約5時間の利用が可能となる。
対応アプリでEQプリセットを切り替えたり、音量制限機能を調整することも可能だ。
教育特化型の高性能ヘッドホンと言えるだろう。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物を全て取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- 1MORE SonoFlow Mini HQ20本体
- ユーザーマニュアル一式
- USB Type-Cケーブル
▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応。
▼ヘッドホン本体。イヤーパッド部分を折りたたむことで、コンパクトに持ち運び&収納することが可能。
▼ヘッドホン本体は、実測で約181gと公称値通り。
▼展開した様子。
▼耳全体を優しく包み込むイヤーパッド。柔軟性と通気性に優れており、長時間装着し続けてもストレスを感じないよう設計されている。R・Lと大きく表示されており、左右が分かりやすい。
▼イヤーパッドを展開した状態。
▼頭頂に当たる部分(ヘッドバンド)にはクッション性があり、頭のカタチに合わせて柔軟にフィットする。
▼頭の大きさに応じて、アームは0~約3.3cmの範囲で長さを調節可能。
続いて、搭載インターフェースについて紹介していく。
▼右耳側に、音量調節ボタン、電源ボタン、Type-Cポート、電源・接続表示ランプ、マイク、聴力保護表示ランプ/接続表示ランプが用意。
▼左耳側の様子。
このように、コンパクトかつ軽量な筐体に、必要最低限のインターフェースのみが用意された、シンプルなデザインとなっている。
ボタンの押し方で各種機能を利用可能
各ボタンを押す時間や回数に応じて、様々な機能を利用できる。
▼ボタン操作と機能一覧
操作 | 機能 |
音量ボタン(+) ワンクリック | 音量を上げる |
音量ボタン(+) 1秒間長押し | 次の曲 |
音量ボタン(-) ワンクリック | 音量を下げる |
音量ボタン(-) 1秒間長押し | 前の曲 |
電源ボタン 2秒間長押し | 電源オン |
電源ボタン 5秒間長押し | 電源オフ |
電源ボタン ワンクリック | 再生/一時停止 |
難しい操作・機能は用意されておらず、子供でも分かりやすく設計されている。
ワイヤレス接続に対応
本製品はワイヤレス(Bluetooth)接続に対応している。
多機能ボタンを長押しして電源をオンにすると、自動的にペアリングスタンバイ状態となる。
▼ペアリングモード中、インジケータが白色点滅する。
するとデバイス上で『1MORE HQ20』が検出される。
あとはペアリング(接続)を完了することで、ヘッドホンの利用が可能になる。次回以降は、ヘッドセットの電源をONにすると自動的に接続が完了する。
公式アプリのインストールを推奨
本製品には公式アプリ(無料)が用意されており、スマホにインストールしてヘッドホンと連携することで様々な調節を行うことが可能だ。
▼公式アプリ『1MORE』
本製品の利用にあたり必須のアプリではないものの、聴覚保護のための音量制限機能を利用するためにはアプリが必要なため、ぜひインストールをオススメしたい。
スマホにヘッドホンをBluetooth接続した状態でアプリを起動すると、接続中のデバイスが自動で認識される。
▼アプリのメイン画面。ヘッドホンの充電残量や接続状態、音質に関する各種パラメータの調節などを行うことが可能。
低遅延モードの切り替えやEQ(イコライザー)プリセットの変更など、用途に応じてカスタマイズすることが可能。
プリセットEQ(イコライザー)が用意されており、低音抑制や低音強調、ヒップホップ、クラシックなど、視聴する音楽種別に最適なサウンド環境をワンタッチで実現できる。
▼イコライザーを細かく調整できる設定項目も用意。
このように、アプリを利用することで、ヘッドホンの利用シーンや視聴楽曲のジャンルに応じて柔軟な使い方ができるる点も本製品の魅力の1つだ。
本製品を利用する際はアプリのインストールをぜひオススメしたい。
軽量で快適な装着感
実際にヘッドホンを装着してみた。
装着感は非常に良好。ヘッドホン自体は約181g程度の軽さで、頭頂に当たる部分も柔らかく、長時間装着し続けても頭や首の痛み・疲れはまったく感じられなかった。
153×145.4×184.5mmと比較的小型で子供向けとはいえ、アームを最大3.3cmまで延長できるため、大人の女性・男性でも問題なく装着することができた。
▼イヤーパッドの通気性はまずまず。湿度55%の室内で2時間程度装着しても、蒸れは感じられなかった。
十分に快適な装着感を実現できていると言える。
小さな子供でも、長時間着け続けることができるだろう。
リスニングに特化したチューニング
実際に『1MORE Mini HQ20』を使用して様々な音楽・動画を視聴してみた。
まず初めに感じたのは、中〜高音域の明瞭さだ。特に人の声がフォーカスされて聴き取りやすく、オンライン授業や語学学習において、内容の理解度が自然と高まるように感じられた。英語などの語学学習時における発音練習の際にも、微妙な音の違いを聞き分けやすく、自分の発声を確認できる本製品のモニタリング機能との相性も抜群と言えるだろう。
▼ヒトの声を明瞭に聴き取ることができ、オンライン授業やウェブ会議にもうってつけ。
一方で、低音域はやや控えめであり、EDMなどの重低音をズンズン響かせたい楽曲では物足りなさを感じるかもしれない。ただ、本製品があくまで子供向け、学習用途に主眼を置いたモデルであることを考えると、バランスとしては適切だと感じる。むしろ、過度な重低音が抑えられていることで、長時間のリスニングでも疲れにくく、声やナレーションなどのコンテンツに集中しやすいチューニングがなされているのだろう。
安心感のある聴覚保護機能
本製品には聴覚保護機能が用意されており。3段階(75dB・85dB・94dB)の音量制限を設定できる。
▼アプリから音量制限を調整可能。
実際に「中程度の音量」に設定して様々な楽曲を視聴してみたが、視聴中に急に音量が上がることがなく、一定の音圧内でしっかりと音量が制御されていた。
小さな子どもや、聴覚の配慮が必要な方でも不安なく使用できるヘッドホンとなっている。
なお、現在の設定モードは、ヘッドセット右耳側に搭載されたインジケータの点灯色から把握できる。
マイク性能の確認
本製品はマイクを内蔵しており、ヘッドホン越しに通話を行うことが可能だ。
▼1MORE Mini HQ20で収録した音声
上動画は、スマホで撮影した映像の音声を、1MORE Mini HQ20の内蔵マイクで収録した音声に置き換えたものだ。
さすがに専用のハイエンドマイクと比べると録音品質は劣るものの、普通に通話するには十分に優れた性能となっている。
▼1MORE Mini HQ20の内蔵マイクで収録した音声
発言内容を明瞭に拾い上げることができていることが分かる。オンライン授業などにも十分に利用できるだけの品質だ。
自身の声を客観的に捉えることのできる「音声フィードバック機能(モニタリング機能」)
本製品には「音声フィードバック機能(モニタリング機能」が備わっており、内蔵マイクで収音された自身の声が、ヘッドホン内から聴こえてくる。
▼自身の声が遅延なく、非常にクリアな音質でヘッドホン内から返ってくる。
この機能を利用することで、オンライン通話中に、ちゃんと相手に伝わっているかどうかを確認することができる。
また、自分の声の大きさや発音を客観的に捉えることもできるため、語学学習などの場面では非常に重宝すると感じた。
▼音量も、アプリ上で3段階に調整可能。
ノイズが混じることは一切なく、自然な音で返ってくるので実用性が高い。
学習だけでなく、プレゼンの練習や録音作業時など、幅広いシーンで重宝する機能だ。
長時間持続するバッテリー
本製品は500mAhバッテリーを内蔵しており、ヘッドホン単体のスタンドアローン状態で最大65時間のあいだ利用できる。
よほどヘビーに利用しなければ、1週間ほどは連続して使用できる。実際に1週間ほど試用してみたが、1日に4時間程度使用する分には、1週間で1回充電を行うだけで事足りた。いちいち充電する手間を省くことができる点は実に嬉しい。
また、急速充電にも対応しており、わずか10分の充電で5時間使用できる分のバッテリーを回復できる点がGOOD。
『1MORE SonoFlow Mini HQ20』のまとめ
今回紹介した『1MORE SonoFlow Mini HQ20』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 非常に軽量かつ比較的コンパクト
- 長時間装着し続けても疲れづらい
- 中〜高音域がクリアで、声が非常に聴き取りやすい
- 3段階の音量制限(75dB / 85dB / 94dB)による聴覚保護に対応
- AI ENC + パッシブノイズキャンセリング搭載で、外音をしっかり遮断
- 実用的な内蔵マイク品質
- 幅広い用途で重宝する音声フィードバック機能
- 最大65時間の連続再生が可能
- 急速充電に対応
悪かった点
- 低音域はやや控えめ
以上の通り、本製品は学習用途に特化した機能性と、快適な使い心地を両立した高性能ヘッドホンとなっている。
中~高音域のクリアな音質により相手の声が聴き取りやすく、オンライン授業などの用途にはうってつけだ。また、自分の声をリアルタイムで確認できる音声フィードバック機能により、語学学習時には学びの質を大きく高めてくれるだろう。
加えて、WHO基準に準拠した音量制限機能により、耳の健康を保護できるため、小さな子供にも安心して使わせてあげることができる点が、親にとっては嬉しい。
そして何より、軽量かつコンパクトな設計のため、長時間装着し続けても疲れを感じにくく、学習や作業への集中の妨げにならない。素晴らしい設計であると感じられた。
子供の学習効率を高めてあげたい方、軽量&コンパクトでウェブ会議にも適したヘッドホンを探している方にも、ぜひオススメしたい一品だ。
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