数多くのPC関連商品を手掛けるメーカーACEMAGICは、AMD Ryzen 7 H 255とRadeon 780Mを搭載した高性能ミニPC『ACEMAGIC F5A』を販売しています。
公式サイトにおける販売価格は税込98,800円です。
コンパクトな筐体ながら、24GB LPDDR5メモリ、1TB NVMe SSD、デュアル2.5Gbps LAN、USB4、OCuLink、HDMI 2.1、DP 2.1などを備えており、普段使いからビジネス用途、クリエイティブ作業、軽めのゲームまで幅広く対応できる構成となっています。
特に、M.2スロットを3基備えたストレージ拡張性や、外付けGPU接続に対応するOCuLinkを搭載している点が特徴的です。
先に結論 | ACEMAGIC F5Aはこんな製品
- 強みRyzen 7 H 255とRadeon 780Mによる高い処理性能に加え、USB4・OCuLink・デュアル2.5Gbps LAN・3基のM.2スロットなど拡張性が非常に充実
- 弱みメモリは24GB LPDDR5のオンボード仕様で、購入後に増設できない点は注意が必要
- 向く人省スペースでも性能・映像出力・ストレージ拡張・有線LAN性能を妥協したくない人
今回、メーカーより本製品を提供していただきました。
本記事では『ACEMAGIC F5A H255』について、外観・インターフェース・実際の使用感などを実機検証し、どのような人に向くモデルかを詳しくレビューします。
『ACEMAGIC F5A H255』のスペック・仕様表
| 製品名 | ACEMAGIC F5A H255 |
| OS | Windows 11 Pro |
| CPU | AMD Ryzen™ 7 H 255 8コア / 16スレッド、Zen4アーキテクチャ、TSMC 4nmプロセス、16MB L3キャッシュ、基本クロック3.8GHz、最大ブースト4.9GHz ※NPU非搭載 |
| GPU | AMD Radeon™ 780M RDNA3アーキテクチャ、12コアGPU、最大2700MHz |
| メモリ | 24GB LPDDR5 6400MT/s オンボードメモリ、増設不可 |
| ストレージ | 1TB M.2 2280 NVMe PCIe 4.0×4 SSD |
| ストレージ拡張 | M.2 2280スロット×3 最大6TB対応、NVMe専用、SATA非対応 |
| ワイヤレス通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth 5.2 |
| 有線LAN | 2.5Gbps LANポート×2 |
| 映像出力 | HDMI 2.1 ×1(8K@60Hz) DisplayPort 2.1 ×1(8K@60Hz) USB4 Type-C ×2(DP1.4対応、4K@60Hz) 最大4画面同時出力対応 |
| インターフェース | 【前面】 ・電源ボタン ・3.5mmステレオヘッドセットジャック ・USB 3.2 Gen2 Type-A ×2 ・フル機能対応 USB4 Type-C ×1 ・リセットボタン 【側面】 ・OCuLinkポート ×1 【背面】 ・DC電源ポート ・フル機能対応 USB4 Type-C ×1 ・2.5Gbps LAN ×2 ・DP 2.1 ×1 ・HDMI 2.1 ×1 ・USB 2.0 Type-A ×1 ・USB 3.2 Gen2 Type-A ×1 |
| OCuLink | 対応 外付けGPU接続に対応 |
| 冷却機構 | デュアルファン + VC均熱板冷却 最大65Wの動作に対応 |
| 筐体素材 | 金属 + プラスチック |
| カラー | 錆色 |
| カメラ | なし |
| 電源 | DC 19V / 6.3A 5.5×2.5mm |
| 本体サイズ | 130 × 132 × 62 mm |
| 本体重量 | 約617g |
※参照元:ACEMAGIC公式サイト(F5A H255製品ページ)
実機で確認したバージョン情報は以下の通りです。
なお、「slmgr -dli」や「slmgr -dlv」コマンドで確認したところ、Windowsは本体に紐づいたOEMライセンスとして認証されていました。格安ミニPCでまれに見られる期限付き認証やボリュームライセンスではなく、通常のOEM_DMチャンネルで認証されている点は安心材料です。
『ACEMAGIC F5A』のパッケージ内容
箱を開けると、ミニPCが緩衝材に囲われて頑丈に梱包されています。
HDMIケーブルに加え、VESAマウント金具&ネジも付属。モニター裏などへ取り付けることで、よりスペースを節約できます。
内容物一覧
- ACEMAGIC F5A 本体
- 電源アダプタ
- 電源コード
- HDMIケーブル
- VESAマウント金具&ネジ一式
- ユーザーマニュアル
VESAマウント金具&ネジが付属しており、モニター裏に取り付けることで、デスク周りをさらに省スペース化できます。ただ、電源アダプタはそこそこサイズ感があるため、コンパクトに収めるためには多少の工夫が必要になるでしょう。
『ACEMAGIC F5A』の本体外観
『ACEMAGIC F5A』の本体サイズは、約130 × 132 × 62mmとコンパクトです。全体的にブラックを基調としたややメカニカルなデザインで、ガジェット好きには刺さりやすい見た目だと感じました。
筐体上部には多数の通気孔が設けられており、内部の熱を逃がしやすい設計となっています。一方で、天面に穴が多いぶん、長期間使用しているとホコリが入り込みやすく、設置環境によっては定期的な清掃が必要になりそうです。
▼筐体外観(360度)
手のひらに載せられるほどのサイズ感で携行性は良好。カバンなどに入れて外出先へ気軽に持ち運ぶことも可能です。
底部の四隅にはゴム脚が備わっているほか、換気用の穴が空いています。また、VESAマウント金具を取り付けるための穴も用意されています。
本体重量は実測で約617gと、最近のミニPCの中ではやや重量感のある部類ですが、極端に重く感じるレベルでもありません。
小型デザインのおかげで、実際にデスク上に設置してもスペースを取らず、邪魔には感じません。装飾を抑えたスタイリッシュな外観で、悪目立ちしづらい点も魅力です。
スマホと並べると、ミニPCの小ささが際立ちます。
インターフェース構成
『ACEMAGIC F5A』のインターフェースについて見ていきます。
正面には 電源ボタン、3.5mmステレオヘッドセットジャック、USB 3.2 Gen2 Type-A ×2、フル機能対応 USB4 Type-C ×1 が用意。
側面にはOCuLinkポートが設けられています。
そして背面には、DC電源ポート、フル機能対応 USB4 Type-C ×1、2.5Gbps LAN ×2、DP 2.1 ×1、HDMI 2.1 ×1、USB 2.0 Type-A ×1、USB 3.2 Gen2 Type-A ×1 が用意。
限られたスペースに必要なポート類が集約されたインターフェース構成となっています。
HDMI 2.1、DP 2.1、USB4 Type-C×2 を併用することで、最大4画面同時出力が可能です。
『ACEMAGIC F5A』の拡張性
本機は、コンパクトなミニPCながら拡張性に優れている点も大きな特徴です。M.2 2280 NVMeスロットを3基搭載し、最大6TBまでストレージを拡張可能。一方で、メモリは24GB LPDDR5のオンボード仕様となっており、購入後に増設できない点は注意が必要です。
ミニPCの底部のゴム脚を強く引っ張って外すと、ネジが現れるのでドライバーを使って外していきます。拡張スロットにアクセスしづらい点はややネック。
底部のフタを勢いよく開けると、基板からファンへ伸びているケーブルが外れてしまう可能性があるため注意が必要です。
内部スペースは比較的コンパクトで、ケーブル類も近くを通っているため、SSDの増設や交換を行う際は慎重に作業した方が良いでしょう。
なお、本機(1TBモデル)の内蔵ストレージは、初期状態で866GB分が使用可能領域となっていました。
『ACEMAGIC F5A』のベンチマークテスト結果
本機で各種ベンチマークテストを行った結果を紹介していきます。
Windowsエクスペリエンスインデックスの結果
▼Windowsエクスペリエンスインデックスの実測結果
| 項目 | スコア |
| プロセッサ | 9.4 |
| メモリ(RAM) | 9.4 |
| グラフィックス | 8.2 |
| ゲーム用グラフィックス | 未計測 |
| プライマリディスク | 9.2 |

CrystalDiskMarkの結果
▼CrystalDiskMarkの実測結果
| 項目 | Read(MB/s) | Write(MB/s) |
| SEQ1M Q8T1 | 7131.19 | 6312.27 |
| SEQ1M Q1T1 | 5192.74 | 5264.54 |
| RND4K Q32T1 | 597.20 | 465.99 |
| RND4K Q1T1 | 68.64 | 221.40 |

PCMark 10の結果
▼PCMark 10の実測結果
| 項目 | スコア |
| 総合スコア | 7504 |
| Essentials | 9187 |
| Productivity | 13284 |
| Digital Content Creation | 9398 |

Cinebench R23の結果
▼Cinebench R23の実測結果
| 項目 | スコア |
| CPU(マルチコア) | 15313 |
| CPU(シングルコア) | 1661 |
| MP Ratio | 9.22 x |

3DMarkの結果
3DMarkの各テスト結果を紹介していきます。
Time Spy & Night Raid
| テスト | 総合 | グラフィックス | CPU |
| Time Spy | 3295 | 2957 | 9384 |
| Night Raid | 30692 | 37773 | 14883 |

Fire Strike
▼Fire Strikeのスコア結果
| 項目 | スコア |
| 総合スコア | 7877 |
| グラフィックススコア | 8503 |
| 物理スコア | 26022 |

CPUプロファイル
▼CPUプロファイルの実測結果
| 項目 | スコア |
| 最大スレッド数 | 7199 |
| 16スレッド | 7188 |
| 8スレッド | 6063 |
| 4スレッド | 3607 |
| 2スレッド | 1856 |
| 1スレッド | 953 |

Storage Benchmark
▼Storage Benchmarkの実測結果
| Storage Benchmark 結果 | ||
| 総合スコア | 1644 | |
| 各テスト項目の詳細 | ||
| テスト内容 | 帯域幅(MB/s) | アクセス時間(μs) |
| Battlefield Vを読み込む | 964.80 | 80 |
| Call of Duty: Black Opsを読み込む | 661.51 | 100 |
| Overwatchを読み込む | 366.90 | 67 |
| ゲームをインストール | 195.11 | 68 |
| ゲームを録画 | 49.31 | 172 |
| ゲームを保存 | 33.79 | 227 |
| ゲームを移動 | 1951.09 | 138 |

Night Raidのストレステスト
▼Night Raidストレステストの実測結果
| 項目 | 結果 |
| フレーム率の安定性 | 98.2 |
| 最高ループFPS | 152.35 |
| 最低ループFPS | 149.55 |
| ループ回数 | 20 |

一般的なPC作業は非常に快適
本機でウェブサイトを閲覧したり、動画を視聴したりして、普段使いの快適さを検証しました。
なお、レビュー時にはウルトラワイドモニターに接続し、3440×1440解像度・100Hzで出力しています。
まずはウェブサイト閲覧時について。
画像の多いサイトから、スクリプトを多用したサイトまで閲覧してみましたが、どのサイトでもページ遷移・読み込みはスムーズであり、終始快適に閲覧することができました。
一般的なウェブサイト閲覧において、ストレスを感じることはありません。
続いて、YouTubeやNetflixなどで動画を視聴してみました。
YouTubeの4K動画を再生してみましたが、カクつきが生じたり、動画が途中でストップしてしまうことはなく、快適に視聴できました。
そして表計算ツール等を用いたオフィス作業について。
WordやExcel、PowerPointといったOfficeアプリの動作も軽快で、資料作成や表計算、スライド編集がストレスなく行えました。
仕事用ツールとウェブブラウザを同時に立ち上げても、軽めの作業であれば大きな処理落ちは感じませんでした。文書作成や表計算、Web会議といった一般的なビジネス用途なら十分活用できます。
なお、4画面同時出力の場合でも、処理パフォーマンスの低下は感じられませんでした。
総じて、日常的な利用シーンでの使用感は快適で、性能不足を感じる場面はありませんでした。
軽めのPCゲームであれば設定次第でプレイ可能
本機は内蔵GPUに「AMD Radeon 780M」を採用しており、AAA級の重量級タイトルを快適に遊ぶのは難しいものの、軽めのPCゲームであれば設定次第でスムーズに楽しめる性能を備えています。
DQ10のベンチマークテスト結果
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 最高品質
- フルスクリーン
ドラゴンクエストX (DQ10)でベンチマークテストを行った結果、"FHDフルスクリーン×最高品質" で 「とても快適」という結果が得られました。
MMORPG系でも、DQ10のようなライトタイトルであれば、最高品質でも快適に遊べることが分かります。
FF14のベンチマークテスト結果
テスト条件
- 1920×1080解像度
- 標準品質(デスクトップ) / 高品質(デスクトップ)
- ウィンドウモード
FF14ベンチマークでは、1920×1080解像度・ウィンドウモードにおいて、標準品質と高品質のどちらも「普通」という結果でした。画質設定を少し調整すればプレイ自体は可能な水準です。
ただし、高画質設定で常に快適に遊べるほどの余裕はないため、FF14を遊ぶ場合は標準品質をベースに、必要に応じて解像度や描画設定を下げるのが現実的でしょう。
フォートナイトを実際にプレイしてみた
本機のゲーミング性能を確認するため、実際にフォートナイトをプレイしてみました。なお、初起動時のパフォーマンス自動設定では、中画質設定となりました。
序盤のプレイヤーが密集する場面では一時的にフレームレートが多少落ちることがありましたが、試合中は概ね60fps前後を維持できていました。
▼フォートナイトをプレイする様子(中画質設定時)
描画は安定しており、操作レスポンスも良好。たまにフレームレート低下を感じることはあるものの、画質設定を "中" 以下に調整すれば、フォートナイトも実用的なレベルでプレイ可能であることが確認できました。
優れた静音性&放熱性能
各種ベンチマークテストおよびストレステストを実行した後に、HWMonitorで筐体の発熱を確認してみました。
▼計測値(室温26℃、Cinebenchやストレステストなど実行後)
ベンチマークテスト実行後でも、CPU Packageは約50℃前後、最大でも52.8℃に収まっていました。SSD温度もおおむね40℃前後で推移しており、高負荷後としてはかなり安定した温度管理ができている印象です。
筐体側面に触れるとほんのり温かさは感じるものの、上部の通気孔付近はほのかに冷たく、内部の熱をしっかり逃がしていることが実感できました。
動作音についても比較的静かで、稼働中に耳を近づけるとわずかに「フォー」という排気音が聞こえる程度です。実際に騒音計を用いて、本体から約30cmの距離で計測したところ43dB前後で推移しており、通常のPC作業中に気になるレベルではありませんでした。
総じて、性能をしっかり引き出しつつ発熱抑制&静音性も両立しており、デスク上や作業環境でも扱いやすいミニPCと言えます。
『ACEMAGIC F5A』のメリット・デメリット
『ACEMAGIC F5A』を実際に使って感じたメリット・デメリットは以下の通りです。
良かった点
- ガジェット好きには刺さりやすい見た目
- コンパクトでデスク上に置いても邪魔になりにくい
- 普段使いからビジネス作業まで快適な性能
- 軽めのPCゲームも設定次第でプレイ可能
- インターフェースが充実
- 最大4画面同時出力に対応
- M.2スロット3基搭載で、ストレージ拡張性が高い
- 優れた静音性と冷却性能
悪かった点
- メモリはオンボード仕様で増設できない
- 拡張スロットへのアクセスにやや手間がかかる
- 天面の通気孔が多く、ホコリの侵入が気になりやすい
- 電源アダプタはやや大きめ
- 高負荷ゲーミングには向かない
よくある質問(FAQ)



総評:省スペースでも性能や拡張性を妥協したくない人向けの高性能ミニPC
実際に使ってみて、ACEMAGIC F5Aは省スペース性と高い処理性能、拡張性をバランスよく備えた、実用性の高いミニPCだと感じました。
価格は税込98,800円と、ミニPCとしては決して安いモデルではありません。ただ、Ryzen 7 H 255による高い処理性能に加え、Radeon 780M、USB4、OCuLink、デュアル2.5Gbps LAN、3基のM.2スロットなどを備えていることを考えると、単なる省スペースPC以上の価値はあります。
Web閲覧やOffice作業だけならもっと安価なミニPCでも十分ですが、複数画面出力、ストレージ拡張、有線LAN性能、将来的な外付けGPU運用まで見据えたい人であれば、価格にも納得しやすいでしょう。
一方で、メモリを後から増設できない点や、SSD増設時の内部アクセスが少し面倒な点は惜しいところです。
とはいえ、それらを踏まえても、コンパクトさ・性能・拡張性のバランスは優秀です。デスク周りをすっきりさせつつ、普段使いからビジネス用途、軽めのクリエイティブ作業まで快適にこなせるPCを探している人には、満足度の高い1台だと思います。
◎おすすめできる人
- 省スペースでも処理性能の高いPCを使いたい人
- 仕事・動画視聴・軽めのゲームまで1台でこなしたい人
- USB4、OCuLink、複数画面出力、2.5Gbps LANなど拡張性を重視する人
▲おすすめできない人
- メモリを後から増設して長く使いたい人
- 重量級PCゲームを高画質で快適に遊びたい人
- 内部パーツの交換や増設を手軽に行いたい人
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