世界中に数多くのタブレット端末をリリースしてきたAvidPadは、Android 15搭載の12インチタブレット『AvidPad A90』を販売している。
2000×1200解像度対応、8,180mAhの大容量バッテリーを内蔵したタブレットであり、SIM対応、位置測位サポートなど、税込2万円台というリーズナブルな価格に対して実用的な高コスパモデルとなっている。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
| 項目 | AvidPad A90 |
| OS | Android 15 |
| ディスプレイ | 12インチ IPS |
| 解像度 | 2000×1200 |
| リフレッシュレート | 最高90Hz |
| CPU(SoC) | MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー |
| RAM | 8GB(最大16GBの仮想RAM拡張サポート) |
| ストレージ | 256GB |
| SIMカード | nanoSIMサポート |
| マイクロSDカード | 最大1TBまでサポート |
| カメラ | フロント:8MP リア:13MP |
| スピーカー | クアッドスピーカー内蔵 |
| バッテリー | 8,180mAh (18W急速充電サポート) |
| 通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth 5.2, 4G LTE |
| 位置測位 | GPS/GLONASS/Galileo/Beidou/QZSS |
| 対応バンド | 2G(GSM):B2, B3, B5, B8 3G(WCDMA):B1, B2, B5, B8 4G(LTE-TDD):B40, B41 4G(LTE-FDD):B1, B3, B5, B8, B18, B19, B26, B28 |
| 搭載ポート | Type-C |
| 本体サイズ | 17.5×27.8×0.75cm |
| 本体重量 | 公称値:約535g 実測値:約523g |
今回紹介する『AvidPad A90』は、Android15搭載のタブレットだ。以前レビューした同ブランドの「AvidPad S60」よりも基礎性能、スペック構成が向上している。
筐体サイズは17.5×27.8×0.75cm、重量は約523g(実測値)であり、携行性に優れている。
12インチIPSスクリーンは、2000×1200解像度、および最高90Hzのリフレッシュレートに対応。WidevineはL1サポートとなっている。クアッドスピーカー内蔵。
CPU(SoC)には "MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー" を採用しており、ウェブサイト閲覧や動画視聴程度であればスムーズにこなせるパフォーマンスを備えている。
8GB RAM(メモリ)を搭載し、最大16GBの仮想RAM拡張が可能だ。
ストレージは256GBを用意。マイクロSDカードを挿入することで最大1TBまでの拡張も可能。
通信規格は2.4G/5GデュアルバンドWi-FiとBluetooth5.2をサポート。SIMカードの挿入に対応しており、4G LTE通信を行うこともできる。
▼5つの衛星測位システムをサポートし、位置追跡も可能。
前面・背面にはそれぞれ8メガピクセル・13メガピクセルのカメラが内蔵。
そして大容量8,180mAhバッテリーを内蔵。外出先でも長時間の連続使用が可能だ。18W急速充電をサポートしており、スピーディにバッテリーを回復できる点も嬉しい。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- AvidPad A90本体
- ユーザーマニュアル
- USB Type-Cケーブル
- 充電アダプタ
- SIMカードピン
▼タブレットの外観。12インチディスプレイ搭載のスタイリッシュな外観。
▼前面中央には8MPのフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には13MPリアカメラが内蔵。
▼本体重量は実測で約523g。このサイズのタブレットとしては一般的な重さだ。
▼本体サイズは17.5×27.8×0.75cmで、十分に携行しやすいサイズ感。
▼背面はサラサラとした手触りで、指紋や皮脂などの汚れが目立ちづらい。鈍い光沢やヒンヤリ感もあり、比較的リーズナブルな価格の割に安っぽさは感じられない。
▼厚みは7.5mm。比較的薄型であり、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないだろう。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部には2基のスピーカーが内蔵。
▼下部にも2基のスピーカーが内蔵されているほか、Type-Cポート、カードスロットが設けられている。
▼付属のピンでスロットを開き、nanoSIMカードおよびマイクロSDカードの挿入が可能だ。
▼右側面には電源ボタン、音量調節ボタンが用意。電源ボタンは赤く着色されている。
▼左側面の様子。
以上の通り、必要最低限のポート類のみが用意された、シンプルな設計となっている。
『AvidPad A90』のAnTuTuベンチマークテスト結果
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
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結果として、約41.1万点のスコアを記録した。
| 性能区分 | 総合スコア | 性能の目安 | |
|---|---|---|---|
| スマホ | タブレット | ||
| エントリー | 30万点~50万点 | 20万点~40万点 | 基本的な操作や軽量アプリの使用に適している |
| ミッドレンジ | 50万点~80万点 | 40万点~70万点 | 普段使いの操作、一般的なアプリ、軽めのゲームに快適に対応 |
| 上位ミッドレンジ | 80万点~120万点 | 70万点~100万点 | 重めのアプリや3Dゲームもある程度快適に動作 |
| ハイエンド | 120万点~150万点 | 100万点~120万点 | 高負荷な作業(動画編集、最新3Dゲーム)にも対応でき、スムーズなマルチタスクが可能 |
| フラッグシップ | 150万点~170万点 | 120万点~140万点 | 最先端の性能を備え、最新ゲームやAI処理、マルチメディア作業に最適 |
| ウルトラハイエンド | 170万点~ | 140万点~ | ゲーミング専用機並みの性能。最大限のパフォーマンスが必要なコンテンツや今後リリースされる最新アプリケーションに対応可能 |
2万円台のAndroidタブレットとしては、かなり優れたスコア結果であると言える。
ウェブサイト閲覧や動画視聴などの一般的なタブレット作業はもちろん、ゲームアプリも快適に遊べるほどの性能の高さだ。この価格でこれだけのパフォーマンスを実現できた点は素晴らしいの一言。
▼これまでにレビューしたスマホ&タブレットのベンチマークスコア一覧はこちら
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【2025年最新】スマホ&タブレットのAnTuTuベンチマークスコアまとめ(実測値)
更新履歴 2025/11/19:ベンチマーク表に「Blackview ZENO 10」を追加しました。 2025/11/06:ベンチマーク表に「REDMI K90 Pro Max」を追加しました。 2 ...
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それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
一般的なタブレット用途はスムーズ
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について確認した。
まず、ウェブブラウジングは快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することができた。
▼ほとんどのウェブサイトがスムーズに表示される。画像やスクリプト多めのサイトでも、読込時やスクロール時にカクつきを感じることは無く、閲覧に支障をきたすことはなかった。
▼2000×1200解像度のディスプレイでは、画面上の小さな文字まで明瞭に描画される。
最高90Hzリフレッシュレートに対応しているため、ページスクロール時もスムーズに描画されて見やすい。ウェブサイト閲覧時にストレスを感じることは一切なかった。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替え可能。
設定より最大16GBの仮想RAM拡張も可能だ。
そして、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼発色も良好。色合い鮮やかな映像を楽しめる。
▼アニメから実写映像まで、満足度の高い映像視聴体験が可能であった。
WidevineはL1サポートとなっており、ネトフリやAmazon Primeビデオなどのサービスで高画質設定の映像を楽しめる。
また、本製品のベゼル幅(非表示領域)は約8.5mmほどと、この手の格安タブレットの中では比較的薄めの部類だ。このおかげで、筐体の大きさを最大限に活用して、映像への没入感を向上させることに成功している。
▼全体的にスタイリッシュな印象を受ける。
以上の通り、一般的なタブレット作業に関しては、支障なく利用できることが確認できた。
ちなみに、デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して画面の明るさを計測したところ、メーカー公称値通り、最高367nitの明るさであった。
▼明るさ最大(自動明るさ調整:オン)にした状態で、真っ白なページの中央を測定。
なお、実際の見え方ベースでの明るさの目安は以下の通り。
| 明るさ (nits) | 実際の見え方・使用シーン |
|---|---|
| 0~150 nits | 真っ暗な部屋での使用に適切。明るい場所ではかなり暗く感じる。 |
| 150~300 nits | 暗めの室内なら十分。明るい部屋ではやや暗く感じることもある。 |
| 300~500 nits | 室内使用では快適。カフェやオフィスの明るさにも十分対応。 |
| 500~700 nits | 明るい部屋や日陰の屋外で問題なく見える。直射日光下は少し厳しい。 |
| 700~1000 nits | 日陰や曇りの日の屋外で快適。直射日光下では「まあ見える」レベル。 |
| 1000~1500 nits | 晴れた日の屋外で十分見える。直射日光下でも大きな不満はない。 |
| 1500~2000 nits | 強い日差しの下でも快適。HDR動画視聴時は非常に鮮やかに映る。 |
| 2000~3000 nits | 強烈な直射日光下でもはっきり見える。HDRピーク輝度としても十分優秀。 |
| 3000 nits以上 | 眩しさを感じるほど明るい。屋外でも反射を感じにくく、最高の視認性。 |
室内使用では十分に快適な明るさを備えているが、明るい日中の屋外では、画面がやや見づらく感じるだろう。
スピーカー性能は及第点レベル
本機のスピーカー品質について確認してみた。
▼音質確認の様子
本製品はクアッドスピーカーを内蔵しており、上下のスピーカー穴よりサウンドが出力される。そのためサウンドに多少の立体感があり、中~高音域に関してはクリアに出力できていた。
一方、低音に関してはほとんどつぶれてしまっていた。ボリュームを最大まで上げた場合にも音圧がそこまで強くなく、迫力に欠ける。
音質は悪くはないが、良いとも言えない及第点レベルと言ったところだ。普通に映像を視聴する分には問題ないが、満足度の高いサウンドを楽しみたい場合は、Bluetoothイヤホンや外付けスピーカー等を利用することをオススメしたい。
実用的なフロント&リアカメラ
また、本機に搭載されているカメラについても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した写真。
画質自体はクリアであり、人物の表情から背景の様子に至るまで、鮮明に映し出すことができていた。発色も現実に近く、変に鮮やかさが強調されることもない。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼(参考)フロントカメラで録画した動画
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した写真。
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(4倍)
リアカメラ画質自体は優れており、空気感が感じられるほど、鮮明な写真を撮影できた。4倍ズーム時でも、比較的クリアな輪郭の写真を撮影可能。
フロントカメラと同じく発色が自然であり、映像記録から簡単な記念撮影用途にまで利用できるだろう。
▼(参考)リアカメラで録画した動画
ゲーミング性能の確認
各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認した。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることはなかった。
▼マインクラフトプレイの様子
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HDR』までを選択することができた。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼HDR画質設定時でも、高リフレッシュレート維持でスムーズに遊べる。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼大きめの12インチディスプレイでは迫力のある映像でゲームを楽しめる。仮想コントローラーの各ボタンの間隔が広いため、操作もしやすかった。
▼PUBGプレイの様子
『PUBG』に関しても、満足度の高いゲームプレイが可能であった。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定次第で十分スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質を "低" まで上げるとデバイス負荷が高まるが、依然としてスムーズなゲームプレイが可能。
▼画質を "中" まで上げると、場面によってはフレームレート低下を感じることがあるものの、ゲームプレイ自体は可能であった。
画質設定を "低~中" あたりに設定した状態であれば、原神クラスのゲームアプリでもスムーズに遊ぶことが可能であった。
▼中画質設定ではフレームレート低下を感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではない。
▼原神プレイの様子(中画質設定)
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
長持ちする8,180mAh大容量バッテリー
本製品は8,180mAhの大容量バッテリーを内蔵している。
動画視聴、ウェブブラウジングなど一般的な用途でタブレットを使ってみたが、計12時間ほどは充電なしでも利用し続けることが可能であった。外出先に持参しても、バッテリー残量を気にせずに長時間使用し続けられるだろう。
▼バッテリーセーバーを起動すれば、より長時間の利用が可能。
なお、本製品は18W急速充電に対応しており、わずかな充電時間でバッテリーをあっという間に回復できる点も嬉しい。
まとめ:『AvidPad A90』の良かった点・悪かった点
今回紹介した『AvidPad A90』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 12インチ・高解像度ディスプレイ
- SIMフリー&4G LTE対応
- MediaTek Helio G99搭載による優れたパフォーマンス
- 実用的なカメラ性能
- 設定次第でゲーミングもスムーズ
- 8,180mAhの大容量バッテリー
- 18W急速充電対応
- 比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- スピーカーの低音が弱い
- 明るい屋外での視認性はやや低め
異常の通り、税込2万円台という価格帯にもかかわらず、性能・機能のバランスが非常に優れた高コスパタブレットとなっている。
ウェブサイト閲覧や動画視聴といった日常的な用途はもちろんのこと、『PUBG』や『原神』といった重量級のゲームアプリまである程度スムーズに動作し、ライト~ミドルユーザーにとっては十分以上の性能を発揮してくれる。
加えて、12インチの大画面・高解像度ディスプレイ、Widevine L1対応、SIMフリー&GPS搭載、大容量バッテリーと急速充電など、実用性の高い構成となっている。
もちろん、スピーカー音質や画面輝度など、価格相応に感じる部分はあるものの、使い方によってはそれらの弱点も補えるだろう。
「なるべくコストを抑えつつ、実用的なタブレットが欲しい」という方には、現時点で間違いなくオススメ度の高い一台だ。
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