スマートフォン向けモバイルコントローラーの開発・販売を手掛けるGameSirは、2022年6月に同ブランドの最新モデルとして『GameSir X3 Type-C』を発売した。
USB Type-Cポートを搭載したAndroidスマホ向けのコントローラーであり、背面には冷却ファンを搭載。スマホの発熱を抑え、ハイパフォーマンスを維持しつつ快適なゲーミングを提供するガジェットとなっている。
今回、開発元より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思う。
Androidスマホ向け高性能モバイルコントローラー
今回紹介する『GameSir X3 Type-C』は、Androidスマホ向け高性能モバイルコントローラーだ。
▼Type-C端子接続式
接続方式 | 有線(USB Type-C) |
対応OS | Android 9.0以降 |
対応スマホサイズ | 長さ110~179mm |
対応スマホ要件 | OTG機能オン, Type-Cポート搭載 |
本体サイズ | 180×88×48mm |
本体重量 | 約270g |
本製品は、Type-Cポートを備えるAndroidスマホ向けのモバイルコントローラーであり、iOS端末には装着することができない。
コントローラー自体にバッテリーを搭載しておらず、接続するスマホからの給電により使用可能となる。
背面には冷却ファンを搭載。高負荷によるスマホの発熱を抑え、ハイパフォーマンスを維持した状態でゲームに集中できるようになっている。
▼冷却ファンを使用する際は、コントローラー下部へのUSB給電が別途必要になる。
▼スマホの発熱を抑え、パフォーマンスに与える影響を低減。
▼冷却ファン内部にはLEDライトが備え付けられており、ゲーミングガジェット特有のカラフルな点灯を見せる。
コントローラー自体には、Xboxゲームパッドのように充実したキー・ボタン類が搭載されており、PCゲームや家庭用ゲーム機の場合と同様、スマホアプリでも快適かつスムーズな操作を楽しめるようになる。
▼スマホディスプレイをいちいちタッチ操作する必要が無くなるため、指紋や汚れの付着も抑えることができるだろう。
▼付属の交換用ボタンを用いて、各ボタン・スティックのカスタマイズが可能。
このように、機能的・デザイン的にも優れた最新型のモバイルコントローラーとなっている。
製品本体および付属品
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- モバイルコントローラー本体
- 収納バッグ
- USB Type-Cケーブル(1.5m)
- 交換用ボタン各種
- ユーザーマニュアル一式
- 合格証
- 保証カード
▼説明書は日本語にも対応しているので、扱い方に関しては簡単に理解できるだろう。
ゲーミングコントローラー本体および付属品一式は、すべて専用ポーチに収納することが可能。
▼持ち運びや収納の面で実に便利だ。
▼コンパクトなサイズで持ち運びにも適している。
▼コントローラー本体の外観。180×88×48mm、約270gのコンパクトな大きさ。
▼一般的なスマホと並べても、大差ないサイズ。
▼ぱっと見ではニンテンドースイッチの携帯モードのようにも見える。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼本体左側には、Gボタン、アナログスティック、十字キー、スクリーンショットボタンが搭載。
▼本体右側にはSボタン、ABXYボタン、アナログスティック、ホームボタンが搭載。
▼正面内側には、スマホ接続用のType-C端子が搭載されている。
▼コントローラーを左右に引っ張ることで、長さ110~179mmまでのスマホを装着することが可能だ。
▼背面の様子
▼背面中央には大きな冷却ファンが内蔵。LEDライトも仕込まれており、ファン回転時にパターン変化で点灯する。
▼左右のグリップは握りやすい形状となっている。
▼上部から見た様子
▼上部左右にはL1/L2トリガー、R1/R2トリガーが搭載。
▼下部の様子。
▼下部中央には冷却ファン給電用のType-Cケーブルが、下部右下にはパススルー充電用のType-Cポートが用意されている。
このように、コンパクトな筐体に必要なインターフェースが詰め込まれており、デザイン的には洗練されていると言える。
ボタンやスティック類の配置はXboxコントローラーに近く、PCゲームなどと同様の感覚でスマホゲーを操作することができるだろう。
ボタン・スティックの付け替えが可能
なお、付属の予備ボタン・スティックを好みに応じて付け替えることができる。
▼スティックやボタンは手で簡単に取り外することが可能。
▼自身が最も操作しやすいように、自由にカスタマイズしていこう。
Type-C接続にすぐに利用可能
本コントローラーを利用するにあたり、特別なアプリのインストールや設定は不要だ。
対応するサイズのスマホを、コントローラー内側のType-C端子に接続するだけであっという間に利用可能状態となる。
▼実際に装着した様子。
▼接続すると本体左側のLEDインジケータが点滅し始める。点滅から点灯に変化したら、仕様準備は完了だ。
ちなみに、スマホに装着しているケースによっては、Type-Cポートへの接続不良が起こってしまい、コントローラーが正常に認識できない場合がある。
▼本コントローラー使用時は、スマホケースを外しておくことをオススメする。
ちなみに、私が普段愛用している折りたたみスマホ(OPPO Find N)でも、コントローラーを接続することができた。
▼対応横幅以内に収まっており、Type-Cポートが接続できるスマホであればコントローラーの使用が可能だ。
快適な操作性
実際にコントローラーを接続した状態で、スマホゲームを遊んでみた。
▼対応するスマホアプリ『マインクラフト』をプレイ
コントローラーを使用した操作は実に快適で、ゲームパッドでPCゲームを遊ぶ場合と同じ感覚で、スムーズに動かすことが可能であった。
各ボタンの反応性も良く、ディスプレイに表示される仮想ボタンをタッチするよりも遥かに機敏で繊細な動きが可能になる。
▼ニンテンドースイッチを携帯モードで遊んでいる感覚にも近い。
▼本体左側のスクリーンショットボタンを押すことで、簡単にスクリーンショットを撮影できる。
また、画面をタッチせずに操作できるため、ディスプレイが指紋や手油で汚れることもない。私のように画面の汚れが気になってしまうユーザーにとっては嬉しい点だろう。
▼実際にコントローラーで操作している様子
上動画を観ても分かる通り、家庭用ゲーム機のコントローラーのように、スムーズに動かすことが出来ている。
ただし、各ボタンを押す音が結構大きいため、外出先などで利用する場合は場所に気を付けた方が良いかもしれない。
優れた冷却性能
続いて、コントローラー下部にType-Cケーブルを接続して、冷却ファンを使用してみた。
▼冷却ファンを使用する場合は、本体下部のType-Cポートへ別途給電を行う必要がある。
給電を開始すると背面ファンが回転し始める。
▼LEDライトも点灯。ゲーミングデバイスならではのカラフルに変化する点灯パターンを見せる。
ただ、コントローラー使用中に背面のLED点灯を自身で見ることはできないため、正直あまり意味のない装飾のように感じた。
▼実際にファンを回転させている様子
ファンの回転音はそこそこ大きく、回転数などを調節することも出来ないため、ゲーム音に集中したい場合にはイヤホン等の装着をオススメする。
ただ、冷却効果は優れており、ファンの回転開始からものの数分で、スマホ接続部がかなり冷たく冷やされる。
▼霜ができるほどかなり冷たくなる。
実際に冷却ファンを回転させた状態で長時間ゲームアプリを遊んでみたが、スマホ本体の発熱がかなり抑えられており、パフォーマンスへの影響はほとんど生じなかった。
長時間の連続使用後、スマホをコントローラーから取り外してみたが、ほとんど熱を感じず、逆にかなりの冷たさを感じるほどであった。
発熱によるパフォーマンス低下を抑えられるため、安心して長時間ゲームアプリに集中することができるだろう。
対応アプリが少ない
スマホゲーの操作性がかなり向上する一方で、現時点(記事執筆時点)において、コントローラー対応アプリが少ない点が残念だ。
▼『マインクラフト』のような一部タイトルは対応しているものの、『PUBG』や『原神』、『APEXモバイル』のようなメジャータイトルは対応していない。
今後対応アプリの種類は増えていくだろうが、現時点で本コントローラーを購入する場合は、自分が遊ぶつもりのアプリがコントローラーに対応しているか否かを事前に確認しておく必要がある。
『GameSir X3 Type-C』のまとめ
今回紹介した『GameSir X3 Type-C』について、特徴をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 持ち運びに適したサイズ
- 収納バッグが付属
- 充実した操作インターフェース
- 使用開始にあたり、専用アプリのインストール等が不要
- スマホからの給電に対応
- 優れた冷却ファン効果
悪かった点
- ボタンを押すときの音が大きい
- 現時点(記事執筆時点)においてコントローラー対応アプリが少ない
以上の通り、快適な操作性でスマホゲーを遊ぶことの出来るモバイルコントローラーとなっている。
各ボタン類の操作性は良好で、家庭用ゲーム機のゲームパッドと同じように、スムーズかつストレスのない操作でスマホゲーを楽しめるようになる。
冷却ファンの冷却効果も優れており、熱によるパフォーマンへの影響を気にせずに、長時間ゲームアプリを遊び続けたい方にはオススメだ。
一方で、記事執筆時点においてコントローラー対応アプリの種類が少ない点が欠点だ。
自分が遊びたいゲームアプリがコントローラーに対応しているか否かを、事前に確認してから本製品を購入することをオススメする。
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