数々のモニターをリリースしてきた Key To Combat(KTC)は、27型ゲーミングモニター『KTC M27P6』を販売しています。
通常価格は税込89,980円ですが、不定期開催のセール期間中は税込7万円前後で購入できます。
4K 160HzとFHD 320Hzをワンタッチで切り替えられる、量子ドットQD-MiniLED採用の27インチゲーミングモニターです。MiniLEDバックライトとHDR1400により、1000000:1の圧倒的コントラストと145% sRGBの広色域表示を実現。ゲームや動画を非常に鮮明かつ深みのある映像で楽しめます。
HDMI 2.1×2、DP1.4、USB-C(65W給電)、USB3.0×3など豊富な端子を備えるほか、KVM機能を搭載し複数デバイスを1組のキーボード・マウスで操作可能。
スタンドはチルト・スイベル・高さ調整・ピボットのすべてに対応するなど、映像性能・応答性・操作性を高水準で備えた、高性能4K MiniLEDゲーミングモニターとなっています。
こんな方におすすめ!
- 高解像度と高リフレッシュレートを手軽に切り替えたい方
- MiniLED+HDR1400で映画クオリティの映像表現を求める方
- PS5・PC・ノートPCを1台のモニターで快適に使い分けたい方
今回、メーカーから本製品を提供していただいたので、実際に使って感じた「良かった点・悪かった点」をレビューしていきます。
▼ショート動画を投稿しました!使用感はコチラでもご確認いただけます。
『KTC M27P6』のスペック・仕様表
| ブランド | KTC |
| モデル名 | M27P6 |
| ディスプレイ | 27インチ Fast IPS-Mini LED 非光沢 |
| 解像度 | 3840×2160 |
| リフレッシュレート | 4K@160Hz/FHD@320Hz |
| 縦横比 | 16:9 |
| コントラスト比 | 1000000:1(HDR 時) |
| 輝度 | 1400cd/㎡(HDR 時) |
| 応答速度 | 1ms |
| ブルーライトカット機能 | 搭載 |
| 表示色 | 1.07億色 |
| 色域 | 145% sRGB、HDR1400対応 |
| 搭載ポート | HDMI2.1×2、DP1.4×1、Type-C(65W)、USB3.0×3、3.5mmジャック |
| スピーカー | 非搭載 |
| 調整範囲 | ・前後チルト:前傾-5°±3°、後傾20°±3° ・左右スイベル:±45° ・高さ調整:130±5mm ・ピボット回転:±90° |
| VESA規格 | 対応(100×100mm) |
| 本体サイズ | 616.6mm×547.3mm×211.3mm |
| 本体重量 | ディスプレイのみ:約4,939g(実測値) ディスプレイ+スタンド+ベース:約6,995g(実測値) |
| 保証 | 15 日間返品ポリシー、3 年間保証、30 日間価格一致保証 等 |
※参照元:Key To Combat公式サイト(M27P6製品ページ)
『KTC M27P6』のパッケージ内容
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
見出し(全角15文字)
- モニター本体
- スタンド
- ベース
- 電源アダプタ
- 電源ケーブル
- ユーザーマニュアル
- USB Type-Cケーブル
- DPケーブル
電源アダプタは比較的大きめなため、設置場所には少々工夫が必要です。
▼モニターを設置するためのベース部分
▼ベースとモニターをつなぐためのスタンド部分。
モニター本体
▼モニター本体の外観。27インチ 非光沢 Fast IPS-Mini LEDパネルを搭載。
▼背面の様子
背面中央にはスタンド取り付け用ポートが用意。VESA規格対応で100mm×100mmサイズの四つ穴も開いており、モニターアーム等を接続することが可能。
背面上部にはKTCのロゴ型のLEDライトが内蔵されており、電源オン時に多彩な点灯パターンを楽しめます。
背面左下には、操作スティック/電源ボタンが用意。
右下にはケンジントンロック穴が用意。
背面下部にはポート類が集約。画像左からUSB Type-A 3.0×2、USB-UP、HDMI 2.1×2、DisplayPort 1.4、USB Type-C(65W給電対応)、3.5mmオーディオジャック、DC電源が用意。
ただ、モニターにはスピーカーが内蔵されていないため、サウンド出力には外付けスピーカーを用意する必要があります。
モニター本体部分のみの重量は、実測で約4,939g。やや重量感があります。
Type-C(65W給電)やHDMI 2.1×2、DP 1.4を搭載し、最新のゲーム機やノートPCとも高い互換性を確保しています。
モニターの設置手順
モニターを組み立てる手順はいたって簡単です。
まず、モニター背面中央にスタンドを取り付けます。
続いて、スタンド下部にベースを挿入して取り付けます。
ベース底部に用意された固定用のネジは、素手でも簡単に締めることが可能。ドライバー不要で組み立てられるのでラクです。
これだけで、モニターの組み立ては完了です。
モニター+スタンド+ベースの合計重量は、実測で約6,995g。27インチモニターとしてはやや重い部類に入りますが、一人でも簡単に移動できます。
モニターの安定性は優れており、ちょっとやそっとの揺れで倒れることはありません。
外観は、以前レビューした「KTC H27P6」に酷似しています。
▼真上から見た様子。
▼真横から見た様子。
▼背面の様子。
ホワイトトーンで統一された筐体デザインにはスタイリッシュな印象を受け、どんなデスクにも自然に溶け込みます。一般的なブラック系ゲーミングモニターと比べても圧迫感がなく、インテリア性も高いです。
▼筐体外観(360度)
自在に動かせる可動域
本製品は自在に動かせる可動域を備えており、高さ・チルト・スイベル・ピボットを柔軟に調節することができます。
ディスプレイの高さは、設置面から約6.4cm~19.5cmの範囲で調整可能。
チルト(前傾/後傾)は -5°±3 ~ 20°±3°の範囲で調節可能。
スイベル(首振り)は、左右45°程度の範囲で調節可能。
そしてディスプレイ自体を、縦方向に90°回転(ピボット)させることも可能です。
設置場所や用途に応じて柔軟な調整ができる点も、本製品の大きなメリットの1つです。
MiniLED×HDR1400で奥行きのある映像体験
『KTC M27P6』を使ってウェブサイトを閲覧したり動画を視聴してみました。
4K解像度×27インチという組み合わせにより、非常に鮮明な描画を実現。ウェブ閲覧時には文字のエッジが滑らかで、小さなフォントでもにじみがなく読みやすいです。写真や図表も細部までしっかり描写されるため、情報量の多いページでもストレスがありませんでした。
▼MiniLED特有の深みのある黒色が、文字をより引き立ててくれる印象があります。
また、視野角も広いため、斜めから見ても色の変化が少なく、デュアルディスプレイ環境でも違和感なく使えるでしょう。
YouTubeやNetflixなどで動画を視聴すると、HDR1400とローカルディミングの効果を顕著に感じられます。明るいシーンはより明るく、夜景などの暗いシーンでは有機EL(OLED)に一歩及ばないものの、液晶とは思えないレベルで黒が沈み込みます。
これにより、一般的な液晶モニターよりも映像に奥行きが生まれ、ワンランク上の映像体験を楽しめました。
そしてsRGB 145%の高色域により、人物の肌色から自然風景の緑まで非常に鮮やかに描画されます。派手になったり濃くなったりと過度な彩度感が前に出ることはなく、細かな色差がしっかり見える感覚があります。
▼動画視聴の様子
▼ゲームプレイ時の様子(4K/60Hz)
総じて、KTC M27P6は4Kの鮮明さに加え、「黒の深さ」「明暗の迫力」「色彩の豊かさ」がしっかり伝わる映像表現を持ったディスプレイといえます。映画・アニメ・ライブ配信など、特に色と光が映像の魅力を決めるコンテンツほど、本機の実力を強く体感できるでしょう。
なお、実際にデジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用してHDR時のピーク輝度を測定したところ、画面中央で1394nits、画面端でも1145nitsを記録しました。
画面中央の輝度はHDR1400クラスとしてほぼ公称値通り。かなりの眩しさを感じるほどの明るさがあり、ハイエンド級のピーク輝度といえます。
端部の輝度も十分高水準であり、MiniLEDとして輝度の落差が小さく、HDRの明るさを隅々まで活かせる性能となっています。
ベゼル幅は一般的なレベル
本製品のベゼル幅(非描画部分)は約10mmであり、一般的な厚みです。
狭額縁(フレームレス)とは言い難いですが、一般的な用途において気になる厚みではありません。ただ、複数台を横に並べてデュアルディスプレイ化した場合、つなぎ目がやや目立つかもしれません。
縦表示に対応
本製品はディスプレイを90°回転させて、映像の縦表示が可能です。
SNSの投稿など、縦に長く連なる情報を表示させたい場合や、Excelなどの表計算ソフトにおいて、複数行にわたってデータ入力する場合にもうってつけの形態となっています。
高解像度×高リフレッシュレートによる圧倒的なゲーム体験
KTC M27P6でゲームをプレイした際の感想を述べていきます。
本機は「4K@160Hz」と「FHD@320Hz」をワンタッチで切り替えできるデュアルモードを備えており、グラフィック重視から反応速度重視のプレイまで柔軟に対応できます。
4K/160Hzプレイ時 | 映像の美しさと滑らかさを両立
▼FPSゲームプレイの様子(4K/160Hzモード)
まず「4K/160Hzモード」でFPSゲームをプレイして感じたのは、4K特有の細かな描写と高次元での滑らかさが両立していることでした。遠距離の敵のシルエットや位置、物陰から覗くわずかな動きが判別しやすく、索敵がとにかく快適。
160Hzの滑らかさも十分で、カメラ操作時のブレが少なく、視界が乱れないため素早く状況把握できます。
ある程度のリフレッシュレートを維持しつつ、描写品質を優先したいプレイヤーには理想的なモードといえます。
FHD/320Hzプレイ時 | 動きの滑らかさが別次元
▼FPSゲームプレイの様子(FHD/320Hzモード)
※Ryzen 7 9800X3D + GeForce RTX 4090環境で300fps前後を実現しています。
320Hzに切り替えると視界の追従性が一段階跳ね上がり、動きの滑らかさが別次元になります。視点移動やフリック(照準合わせ)が一瞬で反映され、エイムの微調整も実にスムーズ。カーソルが手の動きと完全に同期する感覚があります。
横移動・ジャンプ・スライディングといった高速挙動が残像なく描画され、敵の軌道を目で追いやすいため、近距離の撃ち合いで有利になると感じました。
FHD解像度のため、描画は4Kほど綺麗ではありませんが、そのぶん負荷が軽いので、反応速度や視点の追従性を何より優先したいプレイヤーには大きなアドバンテージだと感じました。競技系FPSや格ゲーを本気でやり込みたい人にとって、まさにうってつけのモードです。
ただし、160Hzでも十分に滑らかで反応の良いゲーミング体験が可能なため、高リフレッシュレートへ特段のこだわりが無い限り、4K/160Hzでも快適にゲームを楽しめるでしょう。
充実した設定項目 | KVM機能も搭載
背面の操作スティックを押し込むと、メニュー画面を呼び出すことができます。
メニュー画面では、明るさやコントラストと言った一般的な設定から、ゲーミング用の機能まで、豊富な項目が用意されています。
▼複数種類の映像プリセットが用意。
▼複数種類の映像プリセットが用意。
▼ブルーライトフィルターが備わっており、仕事用モニターとしても活躍します。
▼ゲーミングを補助する機能も充実。
そして特筆すべきは、KVM機能を標準搭載している点です。1組のキーボード&マウスを使って、複数のPCやデバイスをモニター側で切り替えて操作できるため、仕事用PCとゲーミングPCを行き来するようなデュアル環境では実に役立ちます。
USB-C(65W給電対応)でノートPCを接続すれば、映像出力・給電・USB機器の切替をケーブル一本で完結できるのも大きな利点です。
豊富な設定項目とKVMの利便性が合わさることで、これ一台でゲームも仕事も快適にこなせるモニターに仕上がっていると感じました。
『KTC M27P6』の良かった点・悪かった点
『KTC M27P6』を使って感じた「良かった点・悪かった点」は以下の通りです。
良かった点
- スタイリッシュでどのような場所にも溶け込むデザイン
- 充実のインターフェース構成
- 高さ・チルト・スイベル・ピボット調整が可能
- QD-MiniLED+HDR1400による奥行きのある映像
- sRGB 145%の広色域で色彩豊か
- 輝度ムラが少ない
- 4K/160HzとFHD/320Hzをワンタッチで切り替え可能
- KVM機能搭載
悪かった点
- スピーカー非搭載のため、外付けスピーカーやヘッドホンが必須
- 外部電源アダプタが大きめで、設置場所や配線に少し工夫が必要
- 本体+スタンドで約7kgとやや重め
よくある質問(FAQ)



総評:ゲーム・動画・作業のすべてで高い満足度を得られるモニター
KTC M27P6は、4K×MiniLED×HDR1400という映像性能を備え、ゲーム・動画・作業のすべてで高い満足度を得られるモニターです。
黒の沈み込みや明暗表現は液晶としては頭ひとつ抜けており、有機ELに負けず劣らずの「映像の厚み」や「光の迫力」をしっかり体感できました。さらに145% sRGBの広色域により色彩も豊かで、映画やアニメ、ライブ映像の没入感が非常に高いです。
また、FHD/320Hz×4K/160Hzのデュアルモードにより、グラフィック重視と反応速度重視をワンタッチで切り替えられる点は注目ポイント。カジュアルゲーマーから競技系FPSプレイヤーまで幅広く対応できます。
さらにUSB-C(65W給電)+KVM機能により、ノートPC作業やデュアルPC環境にも強く、「仕事とゲームを一台で完結したい」方には非常に魅力的といえます。
スピーカー非搭載や本体の重量感など多少のデメリットこそあるものの、それらを踏まえても価格帯以上の価値を感じられる完成度だと感じました。
10万円未満で実用的な高リフレッシュレート×MiniLEDゲーミングモニターを探している方には、間違いなくおすすめできる一台です。
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