世界市場、特にヨーロッパ、アフリカ、アジアで多くのモバイルデバイスをリリースしてきたBlackview(ブラックビュー)から、最新スマートフォン『Blackview WAVE 9C』が登場しました。
通常販売価格は税込19,999円ですが、Amazonなどで不定期に開催されるセールでは、1万円台前半で購入できることもあります。
Android 15を搭載したコスパ重視のSIMフリーモデルです。「Unisoc Tiger T603 オクタコアプロセッサー」を搭載、12GB(4GB+8GB拡張)RAMと128GBストレージを備え、一般的なスマホ作業はスムーズにこなせます。
顔認証に加え、指紋認証(サイド)にも対応。5,000mAhの大容量バッテリーを搭載するなど、実用的なスペック構成のモデルです。
こんな方におすすめ!
- 初めてスマホを持つ方やシニア世代の方
- SIMフリーのサブスマホを求めている方
- 付属品が充実したスマホが欲しい方
今回、メーカーより本製品(64GBモデル)を提供していただいたので、実際に使って感じた「良かった点・悪かった点」をレビューしていきます。
『Blackview WAVE 9C』のスペック・仕様表
| ブランド | Blackview |
| モデル名 | Blackview WAVE 9C |
| カラー | ブルー、ブラック |
| ディスプレイ | 6.56インチ IPS |
| 解像度 | 720×1612(HD+) |
| OS | Android 15(DokeOS 4.2) |
| CPU (SoC) | Unisoc Tiger T603 オクタコアプロセッサー |
| RAM | 12GB (4GB+8GB拡張) |
| ストレージ | 64GB / 128GB |
| miscoSDカード | 最大2TBまでサポート |
| SIMカード | デュアルnanoSIMサポート |
| カメラ | フロント:8MP リア:13MP |
| スピーカー | 搭載 |
| バッテリー容量 | 5,000mAh |
| 対応通信規格 | Wi-Fi(IEEE802.11 b/g/n)、Bluetooth 4.2、4G LTE |
| 対応バンド | 2G:B2/B3/B5/B8 3G:B1/B2/B4/B5/B8 4G LTE:B1/B2/B3/B4/B5/B7/B8/B12/B17/20 /B26/B66/B28A/B28B/B40/B41 |
| 位置測位 | GPS+GLONASS+Galileo |
| 認証機能 | 顔認証、指紋認証(サイド) |
| 搭載ポート | USB Type-C、3.5mmイヤホンジャック |
| 本体サイズ | 75.8×163.6×9.15mm |
| 本体重量 | 公称値:191.8g 実測値:195.69g |
※参照元:Blackview公式サイト(WAVE 9C製品ページ)
『Blackview WAVE 9C』のパッケージ内容
▼外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- Blackview WAVE 9C本体
- スマホケース
- miscoSDカード(32GB)
- SIMカードピン
- 電源アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル
パッケージにはmiscoSDカード(32GB)が付属。ストレージ容量を拡張し、より多くのデータを保存できます。
また、専用のスマホケースも付属。背面には360度回転するスマホリングも付いており、スマホスタンドとしても機能します。
このようにパッケージ内容が充実しており、購入後すぐに本格的なスマホ利用を開始できる点はメリットといえます。
『Blackview WAVE 9C』の本体外観&インターフェース構成
Blackview WAVE 9Cは6.56インチIPSディスプレイを搭載した、シンプルかつスタイリッシュなデザインです。
正面中央には8MPフロントカメラを内蔵。
背面の手触りはサラサラして心地よく、指紋や皮脂汚れなども目立ちづらいです。淡いグラデーション模様もオシャレに感じられ、デザイン性を重視する方にもオススメです。
背面には13MPのリアカメラを搭載。
本体重量は実測で約195.7g。サイズは75.8×163.6×9.15mmで携行性に優れています。
▼ポケットに入れて持ち運びやすい厚み。
続いてインターフェース構成について見ていきます。
右側面には電源ボタン、音量調節ボタンが用意。
電源ボタンは指紋認証に対応しており、登録した指を当てることでスピーディに認証を完了できます。
左側面にはカードスロットが用意。
付属のピンでスロットを開き、デュアルnanoSIMカードおよび最大2TBまでのmiscoSDカードを挿入できます。
下部には3.5mmイヤホンジャック、USB Type-Cポート、スピーカー穴が用意。
このように、インターフェース構成自体はシンプルです。
『Blackview WAVE 9C』のAnTuTuベンチマークテスト結果
「Blackview WAVE 9Cについて、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみました。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
続きを見る
結果として、約19.6万点のスコアを記録しました。
| 性能区分 | 総合スコア | 性能の目安 | |
|---|---|---|---|
| スマホ | タブレット | ||
| エントリー | 30万点~50万点 | 20万点~40万点 | 基本的な操作や軽量アプリの使用に適している |
| ミッドレンジ | 50万点~80万点 | 40万点~70万点 | 普段使いの操作、一般的なアプリ、軽めのゲームに快適に対応 |
| 上位ミッドレンジ | 80万点~120万点 | 70万点~100万点 | 重めのアプリや3Dゲームもある程度快適に動作 |
| ハイエンド | 120万点~150万点 | 100万点~120万点 | 高負荷な作業(動画編集、最新3Dゲーム)にも対応でき、スムーズなマルチタスクが可能 |
| フラッグシップ | 150万点~170万点 | 120万点~140万点 | 最先端の性能を備え、最新ゲームやAI処理、マルチメディア作業に最適 |
| ウルトラハイエンド | 170万点~ | 140万点~ | ゲーミング専用機並みの性能。最大限のパフォーマンスが必要なコンテンツや今後リリースされる最新アプリケーションに対応可能 |
エントリークラスのスマートフォンとしては標準的な性能といえます。SNSや動画視聴、ウェブサイト閲覧などの作業は快適にこなせます。
一方で、GPUスコアがやや低めのため、『原神』などの高負荷ゲーミングは厳しいでしょう。
▼これまでにレビューしたスマホ&タブレットのベンチマークスコア一覧はこちら
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【2025年最新】スマホ&タブレットのAnTuTuベンチマークスコアまとめ(実測値)
更新履歴 2025/11/19:ベンチマーク表に「Blackview ZENO 10」を追加しました。 2025/11/06:ベンチマーク表に「REDMI K90 Pro Max」を追加しました。 2 ...
続きを見る
『Blackview WAVE 9C』の基本パフォーマンス&明るさ検証
ウェブサイト閲覧や動画視聴、各種アプリなどを起動して、Blackview WAVE 9Cの実機パフォーマンスを検証してみました。
まず、ウェブブラウジングはいたって快適であり、画像多めのサイトからスクリプトを多用したサイトまでスムーズに閲覧できました。
6.56インチ・720×1612(HD+)解像度のディスプレイは、細かな文字まで十分鮮明に描画されて見やすかったです。
また、YouTubeやネットフリックスなどで動画を視聴した場合も、高画質設定でスムーズかつ安定した動画再生が可能でした。
発色は良好で隅々までカラフルに描画されます。輪郭もクリアであり、十分に満足度の高い映像視聴が可能でした。
ただし本機のWidevineはL3のため、Netflixなどの著作権保護コンテンツはSD相当での再生となります(HD再生は不可)
そのほか、一般的な作業用・娯楽用アプリを多数試してみましたが、いずれの動作も快適で支障なく利用できました。よほど負荷のかかる用途で使用しない限り、性能不足でストレスを感じる場面はないでしょう。
デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して画面の明るさを計測したところ、最高500nitの明るさを得ました。
屋内では十分に明るく、屋外の直射日光下でも視認性は良好です。色のコントラストもはっきりしており、価格帯を考慮すればディスプレイ品質は高水準といえます。
なお、実際の見え方ベースでの明るさの目安は以下の通り。
| 明るさ (nits) | 実際の見え方・使用シーン |
|---|---|
| 0~150 nits | 真っ暗な部屋での使用に適切。明るい場所ではかなり暗く感じる。 |
| 150~300 nits | 暗めの室内なら十分。明るい部屋ではやや暗く感じることもある。 |
| 300~500 nits | 室内使用では快適。カフェやオフィスの明るさにも十分対応。 |
| 500~700 nits | 明るい部屋や日陰の屋外で問題なく見える。直射日光下は少し厳しい。 |
| 700~1000 nits | 日陰や曇りの日の屋外で快適。直射日光下では「まあ見える」レベル。 |
| 1000~1500 nits | 晴れた日の屋外で十分見える。直射日光下でも大きな不満はない。 |
| 1500~2000 nits | 強い日差しの下でも快適。HDR動画視聴時は非常に鮮やかに映る。 |
| 2000~3000 nits | 強烈な直射日光下でもはっきり見える。HDRピーク輝度としても十分優秀。 |
| 3000 nits以上 | 眩しさを感じるほど明るい。屋外でも反射を感じにくく、最高の視認性。 |
スピーカー音質の検証
いくつかの楽曲を再生してみて、内蔵されているスピーカーの音質を検証しました。
▼音質確認の様子
Blackview WAVE 9Cのスピーカーは本体下部にのみ搭載されており、音に立体感はあまり感じられません。音圧も控えめで、低音の響きは弱く迫力には欠けます。
一方で、中〜高音域は比較的クリアに再生されるため、映画やアニメのセリフなどは問題なく聞き取ることができます。
スマホ内蔵スピーカーとしては最低限のレベルであり、音楽やゲームで迫力あるサウンドを楽しみたい方はBluetoothや3.5mmジャックを利用して、イヤホンや外部スピーカーの接続をおすすめします。
フロント・リアカメラ性能の検証
また、本機に搭載されているカメラの性能も検証しました。
まずはフロント(前面)カメラについて。
▼実際にフロントカメラで撮影した写真。
8MPフロントカメラに関して、発色はやや薄い印象を受けますが、画質は十分に良好であり、ヒトの輪郭から表情までクリアに映し出すことができていました。
動いた際に生じる残像はほとんど気にならないレベルであり、ウェブ会議やオンライン授業など、オンライン通話用途に利用しても問題のない品質です。
▼(参考)フロントカメラで録画した映像
続いてリア(背面)カメラについて。
▼実際にリアカメラで撮影した写真。
▼屋外(1倍)
▼屋外(4倍ズーム)
13MPリアカメラに関しては、フロントカメラよりもクリアで発色の良い写真を撮影できました。画質は十分に良好です。4倍最大ズーム時でも、遠方の被写体の輪郭を比較的クリアに映し出すことができていました。
映像記録用やウェブ会議、オンライン授業には問題なく活用できるカメラ性能となっています。
▼(参考)リアカメラで録画した映像
ゲーミング性能の検証
Blackview WAVE 9Cでゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても検証しました。
PUBG
まずは『PUBG』の場合について。
グラフィッククオリティに関しては『バランス』までしか選択できませんでした。
実際に試合に参加してみましたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能でした。
▼ "バランス" では描画クオリティは最低限レベルですが、ゲームプレイ自体には支障ありません。
激しく動き回っても、ラグやフレームレート低下などはほとんど生じません。
6.56インチの筐体サイズは、手に持ちながらゲームプレイするのに適しています。仮想コントローラーのボタン同士の距離も近く、タッチ操作しやすいです。
▼PUBGプレイの様子(バランス設定)
PUBGではバランス設定で動作に支障はなく、快適なプレイが可能でした。
マインクラフト
続いて『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみましたが、スムーズかつ快適に操作できました。
▼大規模チャンク読み込み時にも処理の重さを感じません。
処理の重いバイオームを移動する際にも、フレームレート低下やカクつきなどはたまにしか感じられず、終始スムーズなゲームプレイが可能です。
▼マインクラフトプレイの様子
以上の通り、『PUBG』や『マインクラフト』レベルのゲームアプリであれば、設定次第で問題なく快適に遊べることが確認できました。
原神レベルの高負荷ゲームは厳しい
一方、『原神』などの高負荷ゲームもプレイしてみましたが、カクつきやフレームレート低下が顕著に生じ、お世辞にも快適なゲームプレイ体験とは言えませんでした。
本機はあくまで軽量級ゲーム向けのモデルであり、高負荷タイトルを快適に楽しみたい場合は、より高性能なスマートフォンを選ぶことをおすすめします。
バッテリー駆動時間と充電機能
Blackview WAVE 9Cは5,000mAhバッテリーを内蔵しており、普通に使用する分には丸1日持続するバッテリー容量です。
実際に基本的なスマホ用途(ウェブサイト閲覧や動画視聴)で使ったところ、約7~8時間ほどの連続使用が可能でした。
設定から「バッテリーセーバー」をオンにすれば、より長時間の利用も可能に。ここぞという時に使うスマホとして運用したい場合には、常時オンにしておいても良いでしょう。
『Blackview WAVE 9C』の良かった点・悪かった点
『Blackview WAVE 9C』を実際に使って感じた「良かった点・悪かった点」は以下の通りです。
良かった点
- ケースやmiscoSDカードなど付属品が充実
- スタイリッシュでオシャレさも感じるデザイン
- 3.5mmイヤホンジャック搭載
- Unisoc T603で日常動作は軽快
- 3スロット(nanoSIM×2+microSD)構成
- 顔認証+サイド指紋対応
- 実測で最大500nits輝度で屋外でも見やすい
- 5,000mAhで丸一日使えるバッテリー持ち
- リーズナブルな価格
悪かった点
- Widevine L3
- スピーカーは音圧・低音が弱め
- 高負荷ゲームには向かない
- 充電が10Wと控えめ(急速充電は非対応)
よくある質問(FAQ)



総評:エントリー帯ながら日常使いに強い高コスパスマホ
『Blackview WAVE 9C』は、約1.5万円という手頃な価格ながら、Android 15搭載・顔&指紋認証対応・トリプルスロット構成・充実したパッケージ内容など、実用性をしっかり押さえたコストパフォーマンス重視のスマートフォンです。
性能面ではAnTuTu約19.6万点とエントリークラス相応ですが、SNSや動画視聴、ウェブブラウジングなどの日常用途では十分スムーズ。PUBGやマインクラフトといった軽量ゲームも設定次第で問題なくプレイでき、普段使いには問題ありません。
また、実測500nitの明るいディスプレイや5,000mAhのバッテリーによる持ちの良さ、ケース+32GB microSD付属など、細部における満足度の高さも魅力。
一方、スピーカー音質やHD+解像度/Widevine L3といった点は価格相応ですが、全体として「初めてのスマホ」や「サブ機」に最適な完成度となっています。
コスパに優れたSIMフリーのサブスマホを探している方にとって、選択肢の一つに入れても良い一台でしょう。
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