『EDIFIER Comfo Q』レビュー、快適すぎる装着感と高音質を両立したイヤーカフ型ワイヤレスイヤホン

世界的な音響技術のリーダーであるEDIFIER(エディファイア)は、同ブランドの最新ワイヤレスイヤホンである『EDIFIER Comfo Q』を販売している。

通常価格は6,980円(税込)。ブラック、ホワイトの2色のカラーバリエーションが用意されている。

耳に挟むように装着する“イヤーカフ型”の完全ワイヤレスイヤホンであり、耳穴を塞がない快適な装着感と、チタンコーティング複合ダイアフラムを採用した12mmダイナミックドライバーによる、パワフルなサウンドとの両立を実現している。

今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。

ブランド	EDIFIER
モデル名	EDIFIER Comfo Q
公式サイト	https://www.edifier.jp/products/comfo-q
カラー	ブラック、ホワイト
タイプ	ワイヤレス
形状	イヤーカフ型 (オープンイヤー)
対応アプリ	EDIFIER ConneX
再生周波数	20Hz～20kHz
対応プロファイル	A2DP、AVRCP、HFP
対応コーデック	AAC、SBC
防水性能	IP56
ドライバー	12mmダイナミックドライバー
接続方式	Bluetooth 5.4
本体タッチ操作	対応
マイク	ノイズキャンセリング対応マイク内蔵
マルチポイント接続	対応
連続使用時間	イヤホン単体：最大8時間 充電ケース込み：最大32時間
充電時間	イヤホン：約1時間（15分急速充電＝2時間再生） 充電ケース：約1.5時間
急速充電	対応（15分で2時間分回復）
サイズ	イヤホン単体：28.1×20×25.5mm 充電ケース：64.05×48.56×26.7mm
重量	イヤホン単体：約5.4g 充電ケース+イヤホン：約48.4g

今回紹介する『EDIFIER Comfo Q』は、最近流行りのイヤーカフ形状のデザインを採用した、オープンイヤー型の完全ワイヤレスイヤホンだ。

耳穴を開放できるオープンイヤータイプならではの快適な装着感と軽さを提供。形状記憶特性を持つニッケル合金ワイヤーが使われており、耳の形を問わずやさしくフィットする。片側約5.4gの軽さのおかげで、長時間装着し続けても耳の痛みや疲れが感じづらい。

▼左右を自動で判別する機能を備えているため、装着時に向きを気にする必要がない。

圧倒的な装着時の快適さと、周囲の環境を把握できる認識性の高さを両立。耳の穴をふさがない構造のため、周囲の音を自然に聞き取りながら音楽を楽しむことができ、ランニングや通勤中など、周囲の環境に注意を払いながら使いたい場面などには最適だ。

▼IP56の防水仕様となっており、運動中でも安心して装着できる。

コンパクトかつ軽量なイヤホン本体には、12mmダイナミックドライバーを内蔵。チタンコーティング複合ダイアフラムを採用することで、サイズ以上にパワフルかつ繊細なサウンドを実現している。

独自の音響構造を取り入れた「指向性アコースティック技術」により、音漏れを抑えつつ、臨場感あふれる高音質を実現。

イヤホン本体にはマイクを内蔵。AIアルゴリズム技術により、人の声を周囲の雑音から分離し、騒がしい環境でも自分の声だけを相手にクリアに届けることができる。

バッテリー持続力も優れており、イヤホン単体で最大8時間、ケース込みで最大32時間もの連続使用が可能。いちいち充電する手間を省くことができる。

▼急速充電もサポート。わずか15分間の充電で2時間分のバッテリーを回復できる。

専用アプリ「EDIFIER ConneX」との連携に対応しており、アプリ上でイコライザーの調整やサウンドプリセットの変更、タッチ機能の変更など、イヤホンに関する様々な調整を行うことができる。

製品本体および付属品

▼外箱の様子

▼内容物を全て取り出した様子

内容物一覧は以下の通り。

【内容物一覧】

• イヤホン本体(左右)
• 充電ケース
• USB Type-Cケーブル
• ユーザーマニュアル

▼ユーザーマニュアルは日本語にも対応。

充電ケース

パッケージには、収納とイヤホンの充電器を兼ねた充電ケースが付属する。Type-Cケーブルによる有線充電に対応。

▼充電ケースの外観。

▼充電ケースは64.05×48.56×26.7mm。手のひらに収まるほどのコンパクトサイズ。

▼マットな質感で鈍い光沢も見られ、高級感がある。

▼ケース＆イヤホン込みの総重量は、実測で約48g。

▼正面にはインジケーターが内蔵。

▼下部には充電用Type-Cポートが用意。

▼右側面にはペアリングボタンが用意。

▼ケースのフタを開けた様子。左右のイヤホンがスッポリと収まっている。

イヤホン本体

▼イヤホン本体の外観。アルファベットの「U」を彷彿とさせる、イヤーカフ型のデザイン。

▼イヤホン単体は、実測で約5.47gと非常に軽量。

▼イヤホン単体のサイズ感は、イヤーカフ型の中でもひと際コンパクト。

▼横に大きく膨らんだ方はバッテリーコンパートメント。ブランドロゴが印字されている。

▼耳穴側にはスピーカー穴が空いている。

スピーカー部とバッテリーコンパートメントをつなぐブリッジには可とう性があり、手で柔軟に開閉できる。

▼ただし、大きく曲げないように注意しよう。

このように、充電ケース＆イヤホンともに洗練されたデザインとなっている。リーズナブルな価格に対して安っぽさは感じられず、造りがシッカリとしている。

デバイスとの接続（ペアリング）方法

『EDIFIER Comfo Q』はBluetoothによるワイヤレス接続に対応しており、接続（ペアリング）方法はいたってシンプルだ。

初回起動時には、充電ケースのフタを開けるとインジケーターが点滅し、すぐにペアリングスタンバイ状態となる。

するとデバイス側で "EDIFIER Comfo Q" が表示されるので、選択することで接続（ペアリング）が完了する。

これだけの手順で接続を完了できる。

次回以降は、ケースのフタを開くだけで自動的に接続されるようになるため、この手のデバイスの扱いが苦手な方でも、全く問題なく使用することができるだろう。

専用アプリのインストールを推奨

本製品にはiOS・Android対応の公式アプリ（無料）が用意されており、デバイスにインストールしておくことで様々な調節を行うことが可能だ。

▼公式アプリ(iOS・Android対応)

イヤホンを接続した状態でアプリを開くと、"EDIFIER Comfo Q" を追加できる。

▼アプリのメイン画面。イヤホンおよび充電ケースの充電残量や接続状態、音質に関する各種パラメータの調節などを行うことが可能。

▼設定項目が充実。自分だけのイヤホン環境を創り上げることができる。

▼ゲームモードをオンにすれば、低遅延サウンドを楽しめる。本格的なゲーミング時にもうってつけのモードだ。

▼イヤホンを探す機能が用意。イヤホン本体から大きな音を発生させて位置を特定することができる。イヤホンがどこに行ったのか分からない場合に、見つけ出すのに便利だ。

イヤホンの本格利用開始前に、一通り目を通しておくと良いだろう。

マルチポイント接続が可能

本製品はマルチポイント接続に対応しており、イヤホンを最大2台のデバイスと接続できる。

1台目のデバイスに接続した状態で、イヤホンをケース内に収納し、ケース側面のペアリングボタンを長押しして、二台目のデバイスでもBluetooth接続を行う。

サウンドを聴くデバイスを変更したい場合に、いちいち接続解除⇒再接続の面倒な作業を繰り返す必要がないので便利な機能だ。

ただし、2デバイス同時再生（2つのデバイスのサウンドを同時に聴くこと）はできず、最初に再生したデバイス側の音声が優先される点に注意したい。

非常に自然かつ快適な装着感

実際にイヤホンを装着してみた。

ペアリング済みのイヤホンをケースから取り出し、耳たぶの斜め下から挟み込む。

前述したように、ブリッジ部分は柔軟に曲がるため、耳への挟み込みはスムーズに行うことができた。脱着時にストレスを感じることはないだろう。

▼スピーカー部分が耳穴側に、バッテリーコンパートメントが耳の裏側にくるように装着。

▼左右を自動で判別する機能を備えているため、装着時に向きを気にする必要がない点も嬉しい。

EDIFIER Comfo Qを実際に装着してまず最初に感じるのは、驚くほど軽くて快適な着け心地だ。片耳わずか約5.47gという軽量さのため、装着してからしばらく経つと、着けていることすら忘れてしまうほどの自然さがある。

耳穴を塞がないため、長時間装着し続けても耳への違和感や痛みは感じられなかった。

人間工学に基づいたイヤーカフ型デザインのおかげで、耳たぶの外側に引っ掛けるタイプの一般的なオープンイヤー型イヤホンよりも装着時の快適さは数段上だ。長時間装着し続けても耳が痛くなったり、違和感や疲れを感じることはなかった。

▼形状記憶特性を持つニッケル合金ワイヤーが使われており、どのような大きさ・形状の耳にもやさしくフィットする。

耳たぶの裏に当たるバッテリーコンパートメントが平らで面積が面積が広く取られているおかげで、耳たぶを挟む感覚も和らいでおり、違和感の軽減につながっていると感じられた。

自然な装着感の一方で、シッカリと耳に固定されるため、激しく動き回ってもズレ落ちることはない。IP56等級の防水規格に対応していることもあり、激しい動きや発汗を伴う運動にもうってつけのイヤホンであると言える。

もちろん、サングラスやメガネ、マスクと一緒に装着した場合でも互いに干渉しない。

この快適さを一度味わうと、もはやイヤーカフ型のイヤホンを手放すことができなくなること間違いなしだ。

耳あたりの良い高解像度サウンド

実際に『EDIFIER Comfo Q』を装着して、様々な楽曲を視聴してみた。

まず最初に感じたのは、12mmダイナミックドライバーとチタンコーティング複合ダイアフラムによる迫力のある低音だ。オープンイヤーモデルにも関わらず、しっかりとした重低音の輪郭が感じられ、ビートの効いた楽曲でも明らかな物足りなさはなかった。

リーズナブルな価格のモデルの中でも音の解像度が高く、中音域ではボーカルが自然に前に出てくる。特にJ-POPやアコースティック系の楽曲では、楽器の分離感がしっかりあり、聴いていて心地よさを感じた。

そして高音域は、繊細さよりも耳当たりの良さを重視したようなチューニングで、高音特有の刺さり感は控えめ。長時間聴いていても耳が疲れにくい音作りになっている。

また、独自の「指向性アコースティック技術」により、音が耳元にピンポイントで届く感覚があり、周囲への音漏れもかなり抑えられている。1万円未満のオープン型でここまで没入感の高い音楽体験を得られるのは非常に珍しい。

繊細なクラシック音楽から、迫力のあるEDMまで、幅広い楽曲の視聴に対応できるモデルとなっている。

この価格帯のイヤーカフ型イヤホンとしては、トップクラスの音質を実現できていると感じた。

音漏れは軽微

本製品は独自の音響構造を取り入れた「指向性アコースティック技術」により、音漏れを抑えつつ、臨場感あふれる高音質を実現している。

実際に試してみたところ、ボリュームを80%以上に上げるとさすがに若干の音漏れはあるものの、常識的なボリューム設定(50〜70%程度)であれば、音漏れはほとんど気にならないレベルであった。

▼耳を近づけると、かすかに一部の高音が漏れ聴こえる程度。

音漏れの程度としては、特に音漏れ対策を施していないインイヤー型イヤホンと同程度といったところ。イヤーカフ型イヤホンでこれだけの音漏れ低減を実現できている点は素晴らしいと言える。

最大ボリュームあたりにまで上げなければ、音漏れはほとんど感じられず、周囲の人に迷惑をかけることはないと感じられた。

よほど周囲が静かな環境でなければ、公共交通機関で使用しても特に問題にはならないだろう。

複数のイコライザープリセットが用意

公式アプリ上では、複数のイコライザープリセットを利用できる。

計5種類用意されているイコライザープリセットでは、低音強調、高音強調、クラシックモードなど、視聴する楽曲のジャンルに最適なサウンド環境をワンタッチで実現できる。

選択するプリセットによって全く異なる傾向のサウンドを楽しめる。しかも微々たる違いではなく、同じ楽曲でも体験がガラリと変わるほど、各プリセットが差別化されていた。「低音ブースト」モードでは低音がはっきりと強化されるため、EDMなどのズンズン響く楽曲を視聴する際には最適だ。

音響にあまり詳しくない方にとって、イコライザーをイジるのは敷居が高いが、このようにプリセットがいくつも用意されているおかげで、音の変化を気軽に楽しめるのは便利な機能であると感じた。

なお、「カスタマイズ」から詳細なイコライザー調整も可能だ。

高感度ノイズ低減マイク内蔵

本製品にはノイズ低減マイクが内蔵されており、イヤホン越しに高品質なハンズフリー通話を行うことが可能だ。

ノイズキャンセリング効果は高く、周囲が少々騒がしい環境でも、装着者の声をクリアに拾い上げて相手側に伝えることができていた。

▼肉声で読み上げている様子

▼EDIFIER Comfo Qで収録した音声

動画内の音声と、イヤホン内蔵マイクで収録した音声を聴き比べてみると分かるが、周囲の環境ノイズ（空調音、本に触れる音）などが効果的に低減されており、装着者の声のみを明瞭に拾い上げることができている。

さすがに専用のハイエンドマイクと比べると録音品質は劣るものの、普通に通話するには十分に優れた性能となっている。特に装着者の発言内容が強調されており、非常に聴き取りやすい。

通話だけでなく、オンライン会議用のマイクとしても問題なく利用できるだろう。

汗をかいたときの不快感が皆無

筆者は日課のランニングの時に、よく耳汗をかく。その汗が耳穴とイヤホンのスピーカー部との間に入り込み、音が聞こえづらくなるという不快な経験をよくした。

しかしイヤーカフタイプのオープンイヤー型イヤホンである『EDIFIER Comfo Q』の場合は、そもそも耳の穴を塞がずに音楽を聴くことができるため、汗に関わるストレスはほぼゼロになった。

耳穴が解放されているのに音楽を楽しめるという感覚は、一度体験すると病みつきになること間違いなしだ。

チタン合金のフレームは変形することなく、耳の形状に合わせてシッカリと固定してくれるため、激しい動きの場合でも耳に保持できる。

IP56等級の防水防塵仕様である点も合わせて、運動用イヤホンを探している方にもうってつけのモデルと言えるだろう。

タッチで様々な操作が可能

本製品はタッチ操作に対応しており、タッチする方向・回数に応じて様々な機能を利用できる。そしてアプリ上では、ボタンを操作した際の機能を自由にカスタマイズすることができる。

▼左右イヤホンの2回タッチ、3回タッチでそれぞれ異なる機能を割り当てることが可能。

これらの機能をうまく活用することで、より快適に本製品を活用できるだろう。

なお、タッチ機能が邪魔な場合には、機能を「オフ」に設定することで、タッチ操作自体を無効にすることも可能だ。

▼タッチ感度の調整も可能。運動時にタッチの誤検出を防止する機能も用意されている。

スムーズな利用が可能

実際に『EDIFIER Comfo Q』を使用すると、取り回しが実に楽なことに気が付くだろう。

まずケースからイヤホンを取り出すと瞬時にペアリングされ、耳に装着する頃にはサウンドを出力する準備が完了している。ワイヤレスイヤホンによってはペアリングに時間のかかるタイプもあるが、本製品はその点でストレスに感じることは無い。

そして使い終わった際は、チャージケースに収納することでBluetooth接続が解除され、充電が行われる。

▼本製品には左右の形状に差異がないため、イヤホンの左右を気にせずスムーズに装着・収納できる。

この流れが非常にシンプルでラクなため、日常の中でストレスなく自然に使用し続けることが可能だ。

長時間持続するバッテリー

本製品は、イヤホン単体のスタンドアローン状態で最大8時間のあいだ利用でき、ケースを含めると最大32時間もの連続使用が可能となる。

よほどヘビーに利用しなければ、1週間ほどは連続して使用できる。実際に1週間ほど試用してみたが、1日に4～5時間程度使用する分には、1週間で1回充電を行うだけで事足りた。いちいち充電する手間を省くことができる点は実に嬉しい。

そしてチャージケースは急速充電にも対応しており、わずか15分の充電で2時間使用できる分のバッテリーを回復できる点がGOOD。

▼ただ、安定しないのでType-Cポートはケース下部に設けてほしかった。

まとめ：『EDIFIER Comfo Q』の良かった点・悪かった点

今回紹介した『EDIFIER Comfo Q』について、特長をまとめると以下の通りだ。

以上の通り、比較的リーズナブルな価格に対して、非常に完成度の高いイヤーカフ型イヤホンとなっている。

耳穴を塞がずに音楽を楽しめるというオープンイヤー型の利点を最大限に活かしつつ、快適な装着感、長時間バッテリー、満足度の高い音質、そして優れた通話品質まで、あらゆる面でバランスが取れている。

最も優れているのは、なんといっても軽量かつ自然なフィット感だ。仕事や家事、運動などの日常生活に違和感なく溶け込み、長時間装着し続けてもストレスを感じることはなかった。

また、価格帯を考えれば音質の完成度も非常に高く、J-POPからクラシック、EDMまで幅広いジャンルを快適に楽しめた。

専用アプリによるカスタマイズ性や、マルチポイント接続、防水性能など、安価でも使い勝手をシッカリと追求している点は、さすがEDIFIERといったところ。

「最近流行りのイヤーカフ型ワイヤレスイヤホンに興味があるが、高価なモデルは手が出しづらい。でも安価なモデルを選んで後悔もしたくない...」という方には、現時点で間違いなくオススメしたい高コスパな一台だ。

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