2025年7月8日(火)、Xiaomiジャパンは同ブランドの最新タブレット『REDMI Pad 2』を日本国内向けに発売した。
公式サイトのほか、Amazonや楽天にて購入可能。
Wi-Fiモデルとセルラーモデルの2種類が用意されており、価格はそれぞれ以下の通り。
▼REDMI Pad 2の価格表
| モデル | 構成(RAM/ROM) | 通常価格(税込) |
| Wi-Fiモデル | 4GB/128GB | 21,980円 |
| 6GB/128GB | 29,980円 | |
| 8GB/256GB | 34,980円 | |
| セルラーモデル | 4GB/128GB | 25,780円 |
2022年10月に発売された「Redmi Pad」や、2024年8月に発売された「Redmi Pad SE」の後継にあたるモデルだ。
2万円前後から購入できる格安Androidタブレットであり、2560×1600解像度・最高90Hzリフレッシュレート対応の11インチディスプレイを搭載。鮮やかかつ滑らかな描画でコンテンツを楽しめる。
また、SoCには最新の「MediaTek Helio G100-Ultra」を採用。リーズナブルな価格に対してパワフルなパフォーマンスを発揮する。
今回、提携先より本製品(Wi-Fiモデル)を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていく。
| 項目 | REDMI Pad 2 |
| カラー | グラファイトグレー、ラベンダーパープル、ミントグリーン |
| OS | Xiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース) |
| ディスプレイ | 11インチ液晶(16:10) |
| 解像度 | 2560×1600 |
| リフレッシュレート | 最大90Hz |
| ピーク輝度 | 600nits |
| CPU(SoC) | MediaTek Helio G100-Ultra |
| RAM | 4GB/6GB/8GB LPDDR4X |
| ストレージ | 128GB/256GB UFS 2.2 |
| SIMカード | Wi-Fiモデル:非対応 セルラーモデル:対応 |
| マイクロSDカード | 最大2TBまでサポート |
| カメラ | フロント:5MP(f/2.2) リア:8MP(f/2.0) |
| スピーカー | クアッドスピーカー内蔵 (Dolby Atmos対応) |
| バッテリー | 9,000mAh (18W急速充電サポート) |
| 対応通信規格 | Wi-Fi 5 (802.11a/b/g/n/ac), Bluetooth 5.3, Miracast, 4G LTE(セルラーモデルのみ) |
| センサー | 加速度計 | 仮想環境光センサー | ホールセンサー |
| 搭載ポート | USB Type-C 2.0 |
| 本体サイズ | 254.58×166.04×7.36mm |
| 本体重量 | 510g |
『REDMI Pad 2』にはグラファイトグレー、ラベンダーパープル、ミントグリーンの3つのカラーバリエーションが存在している。
筐体サイズは254.58×166.04×7.36mmと薄型。携行性には十分優れている。
OSはXiaomi HyperOS 2 (Android 15ベース)を搭載。
11インチ液晶ディスプレイを搭載。2560×1600解像度と最高90Hzのリフレッシュレートに対応しており、美しく滑らかな映像を楽しめる。ピーク輝度は600nitsに達し、屋外でも問題なく使用できる。
Dolby Atmosに対応した、計4基のスピーカー(クアッドスピーカー)を内蔵。立体感のあるサウンドを楽しむことができ、映像視聴時の没入感が底上げされている。
最新SoCの「MediaTek Helio G100-Ultra」を採用。4GB/6GB/8GB LPDDR4X RAMを搭載し、ゲーミングにも対応できる優れた性能を備えている。
ストレージは128GB/256GB UFS 2.2を用意。最大2TBまでのマイクロSDカード挿入をサポート。
通信規格はWi-Fi 5 (802.11a/b/g/n/ac), Bluetooth 5.3, Miracastなどに対応。セルラーモデルのみ、SIMカードの挿入で4G LTE通信も可能だ。
前面に5MPf/2.2)フロントカメラを搭載。背面には8MP(f/2.0)リアカメラを搭載。ウェブ会議やオンライン授業用の端末としても利用できる。
9,000mAh大容量バッテリーを内蔵し、長時間の連続使用が可能。18W有線急速充電をサポートし、実用性は抜群だ。
『REDMI Pad』と『REDMI Pad 2』のスペック比較
今回リリースされた『REDMI Pad 2』と、2022年10月にリリースされた「REDMI Pad」とのスペック比較表を以下に示す。
上表の通り、REDMI Pad 2の方が大型化しており、ディスプレイ解像度も向上。OSおよびSoCも最新仕様のものを採用するなど、全体的にスペック構成が刷新されている。
パッケージ開封&付属品一式
▼『REDMI Pad 2』の外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧は以下の通り。
【内容物一覧】
- REDMI Pad 2本体
- 充電アダプタ
- USB Type-Cケーブル
- カードピン
- マニュアル
▼タブレットの外観。11インチディスプレイ搭載のスタイリッシュな外観。
▼前面中央には5MP(f/2.2)フロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には8MP(f/2.0)リアカメラを搭載。
▼タブレット本体の重量は、実測で約508g。11インチタブレットとしては一般的な重さ。
▼実際に手に取るとズッシリ感はあまりなく、長時間持ち続けても腕が疲れづらい。
▼筐体背面には金属特有の光沢やヒンヤリ感があり、格安タブレットの割には安っぽさは感じられない。指紋や皮脂が目立ちづらい点もGOOD。
▼筐体の厚みは7.36mm。カバンなどに入れてもかさばらない。
続いてインターフェースについて紹介していく。
▼上部の様子。電源ボタンのほか、スピーカーが2基搭載。
▼下部の様子。こちらにもスピーカー2基が搭載されているほか、Type-Cポート、3.5mmイヤホンジャックが用意。
▼左側面の様子。
▼右側面の様子。カードスロットと音量調節ボタンが用意。
▼付属のピンでスロットを開き、マイクロSDカードの挿入が可能(Wi-Fiモデル)。
AnTuTuベンチマークテスト
本機について、スマホ・タブレット端末の性能を測ることのできる『AnTuTuベンチマークテスト』を実施してみた。
▼Android端末におけるAnTuTuベンチマークテストの実施方法はコチラを参照
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Android端末でAnTuTuベンチマークテストを行う超簡単な方法(2025年時点)
2024年12月26日追記 記事内容を最新の状態に更新しました。 スマートフォン・タブレットなどのモバイル端末のスペック(スコア)を計測することのできるツールとして、『AnTuTu Benchmark ...
続きを見る
結果として、約40万点のスコアを記録した。
| 性能区分 | 総合スコア | 性能の目安 | |
|---|---|---|---|
| スマホ | タブレット | ||
| エントリー | 30万点~50万点 | 20万点~40万点 | 基本的な操作や軽量アプリの使用に適している |
| ミッドレンジ | 50万点~80万点 | 40万点~70万点 | 普段使いの操作、一般的なアプリ、軽めのゲームに快適に対応 |
| 上位ミッドレンジ | 80万点~120万点 | 70万点~100万点 | 重めのアプリや3Dゲームもある程度快適に動作 |
| ハイエンド | 120万点~150万点 | 100万点~120万点 | 高負荷な作業(動画編集、最新3Dゲーム)にも対応でき、スムーズなマルチタスクが可能 |
| フラッグシップ | 150万点~170万点 | 120万点~140万点 | 最先端の性能を備え、最新ゲームやAI処理、マルチメディア作業に最適 |
| ウルトラハイエンド | 170万点~ | 140万点~ | ゲーミング専用機並みの性能。最大限のパフォーマンスが必要なコンテンツや今後リリースされる最新アプリケーションに対応可能 |
2万円前後のタブレットとしては優れたスコア結果であると言える。ウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、『原神』などの激重ゲームアプリでも、設定次第では比較的スムーズに遊ぶことのできる性能の高さだ。
▼これまでにレビューしたスマホ&タブレットのベンチマークスコア一覧はこちら
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【2025年最新】スマホ&タブレットのAnTuTuベンチマークスコアまとめ(実測値)
更新履歴 2025/11/19:ベンチマーク表に「Blackview ZENO 10」を追加しました。 2025/11/06:ベンチマーク表に「REDMI K90 Pro Max」を追加しました。 2 ...
続きを見る
それでは以下からは、実際に使用した感想について紹介していく。
大抵のタブレット用途は快適
本機のパフォーマンスを確認するため、ウェブサイト閲覧時・動画視聴時の動作について検証した。
ウェブブラウジングは実に快適であり、画像が多めのサイトや、処理の重いサイトであっても スムーズに閲覧することができた。
▼ほとんどのウェブサイトが一瞬で表示される。
画像やスクリプト多めのサイトでも、読み込み時に遅延を感じたり、スクロール時にカクつきを感じることも無かった。
2560×1600解像度・90Hzリフレッシュレート対応の画面で描画される映像は鮮明で、ウェブサイトの小さな文字なども読みやすい。ページスクロールもスムーズに行うことができ、タブレット使用でストレスを感じることはなかった。
▼リフレッシュレートは設定画面から切り替え可能。
また、YouTubeやネットフリックスなどの動画サイトを閲覧した場合においても、スピーディかつスムーズに動画を再生することが可能であった。
▼最高画質設定の美しい映像を、スムーズに視聴することができる。
▼ディスプレイの発色は良好。映画からアニメに至るまで、深みのある色合いで楽しむことができた。
なお、WidevineはL1サポートであり、ネットフリックスやAmazon Primeビデオなどにおいて、高画質設定の映像を楽しむことが可能だ。
デジタルルクスメーター「Vici LX1336B」を使用して画面の明るさを計測したところ、明るさ最大で最高405nit、屋外モードをオンにした状態で屋外で測定した場合は最高476nitの明るさであった。
▼明るさ最大(自動明るさ調整:オン)にした状態で、真っ白なページの中央を測定。
なお、実際の見え方ベースでの明るさの目安は以下の通り。
| 明るさ (nits) | 実際の見え方・使用シーン |
|---|---|
| 0~150 nits | 真っ暗な部屋での使用に適切。明るい場所ではかなり暗く感じる。 |
| 150~300 nits | 暗めの室内なら十分。明るい部屋ではやや暗く感じることもある。 |
| 300~500 nits | 室内使用では快適。カフェやオフィスの明るさにも十分対応。 |
| 500~700 nits | 明るい部屋や日陰の屋外で問題なく見える。直射日光下は少し厳しい。 |
| 700~1000 nits | 日陰や曇りの日の屋外で快適。直射日光下では「まあ見える」レベル。 |
| 1000~1500 nits | 晴れた日の屋外で十分見える。直射日光下でも大きな不満はない。 |
| 1500~2000 nits | 強い日差しの下でも快適。HDR動画視聴時は非常に鮮やかに映る。 |
| 2000~3000 nits | 強烈な直射日光下でもはっきり見える。HDRピーク輝度としても十分優秀。 |
| 3000 nits以上 | 眩しさを感じるほど明るい。屋外でも反射を感じにくく、最高の視認性。 |
屋外モードをオンにした状態でも、ピーク輝度の公称値(600nits)には及ばない結果となった。
室内使用時には、タブレット使用において支障を感じることはないが、明るい日中の屋外では、画面が見づらく感じるかもしれない。
スピーカー品質はそこそこ良好
本機のスピーカー品質について確認してみた。
▼サウンド品質確認の様子
音質に関しては、そこそこ良好といったところ。
本製品はクアッドスピーカー(Dolby Atmos対応)を内蔵しており、中~高音域に関しては実にクリアに響き渡る。映画やアニメ視聴時にセリフを聴き取る分には申し分のない音質だ。スピーカー穴が上下2つずつに分かれており、音にある程度の立体感もある。
音圧に関しても、ボリュームを最大近くまで上げた場合は十分に迫力のあるサウンド体験が可能であった。ただし、低音の響きは弱く、ズンズンと響く感じはない。
より満足度の高いサウンドを楽しみたい場合は、下部の3.5mmジャックを活用して、イヤホンや外付けスピーカー等を接続することをオススメしたい。
▼なお、設定画面からサウンド効果を切り替え可能。
▼サウンドプリセットやイコライザー調整項目も用意されている。
実用的なフロントカメラ&リアカメラ
本機に搭載されているカメラの性能についても確認した。
▼実際にフロント(前面)カメラで撮影した写真。
画質自体はクリアであり、人物の表情から背景の様子に至るまで、鮮明に映し出すことができていた。発色も現実に近く、変に鮮やかさが強調されることもない。
激しく動いても残像などはほとんど発生せず、ウェブ会議やオンライン授業に利用しても全く問題ない品質だろう。
▼(参考)フロントカメラで録画した動画
▼実際にリア(背面)カメラで撮影した写真。
▼屋外撮影(1倍)
▼屋外撮影(5倍・最大ズーム)
リアカメラ画質自体は優れており、空気感が感じられるほど、鮮明な写真を撮影できた。5倍ズーム時でも、比較的クリアな輪郭の写真を撮影可能。
フロントカメラと同じく発色が自然であり、映像記録から簡単な記念撮影用途にまで利用できるだろう。
▼(参考)リアカメラで録画した動画
ゲーミング性能の確認
各種ゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスについても確認した。
『統合版マインクラフト(旧PE)』プレイ時
まずは『統合版マインクラフト(旧PE)』の場合について。
ワールドを作成して実際にプレイしてみたが、スムーズで快適に操作することが出来た。
▼チャンク読み込み時にも全く重さを感じない。
▼処理の重くなりがちなバイオームでも、フレームレート低下やカクつきを感じることはなかった。
▼マインクラフトプレイの様子
アドオンを導入したり、友人らと多人数マルチサーバーに参加した場合でも、スムーズなゲームプレイを楽しむことができるだろう。
『PUBG』プレイ時
続いて『PUBG』の場合について。
まずグラフィッククオリティに関しては『HDR』までを選択することができた。
実際に試合に参加してみたが、大人数のプレイヤーが密集する場所においても、処理落ちやカクつきなどはほとんど生じず、終始快適なゲームプレイが可能であった。
▼HDR画質設定時でも、高リフレッシュレート維持でスムーズに遊べる。
▼近くのテクスチャから遠くの風景まで、美しく描画される。
▼大きめの11インチディスプレイでは迫力のある映像でゲームを楽しめる。仮想コントローラーの各ボタンの間隔が広いため、操作もしやすかった。
▼PUBGプレイの様子
『PUBG』に関しても、満足度の高いゲームプレイが可能であった。
『原神』プレイ時
続いて "激重" ゲームとしても有名な『原神』の場合について。
非常に重いゲームアプリとして有名な『原神』であるが、本機では設定次第で十分スムーズにプレイすることが可能であった。
▼画質設定はデフォルト状態で "最低" に設定されており、デバイス負荷は "スムーズ" の状態。
▼画質を "低" まで上げるとデバイス負荷が高まるが、依然としてスムーズなゲームプレイが可能。
▼画質を "中" まで上げると、場面によってはフレームレート低下を感じることがあるものの、ゲームプレイ自体は問題なく可能であった。
画質設定を "低~中" あたりに設定した状態であれば、原神クラスのゲームアプリでもスムーズに遊ぶことが可能であった。
▼多少のカクつきを感じることもあるが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではない。
▼原神プレイの様子(中画質設定)
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能だ。
長持ちする9,000mAh大容量バッテリー
本製品は9,000mAhのバッテリーを内蔵している。
動画視聴、ウェブブラウジングなど一般的な用途でタブレットを使ってみたが、計13時間ほどは充電なしでも利用し続けることが可能であった。外出先に持参しても、バッテリー残量を気にせずに長時間使用し続けられるだろう。
▼バッテリーセーバーを起動すれば、より長時間の利用が可能。
なお、本製品は18W急速充電に対応しており、わずかな充電時間でバッテリーをあっという間に回復できる点も嬉しい。
まとめ:『REDMI Pad 2』の良かった点・悪かった点
今回紹介した『REDMI Pad 2』について、特長をまとめると以下の通りだ。
良かった点
- 指紋や皮脂が目立ちにくい筐体
- 2560×1600解像度・最大90Hzリフレッシュレートの鮮明かつ滑らかな描画
- 価格以上のパフォーマンス
- Dolby Atmos対応クアッドスピーカー
- Widevine L1サポート
- 設定次第でゲームアプリも快適にプレイ可能
- 大容量9,000mAhバッテリー
- 18W急速充電対応
悪かった点
- ディスプレイの実測輝度が控えめ
- スピーカーの低音は弱い
以上の通り、2万円前後というリーズナブルな価格ながら、WQXGA・90Hzの高精細ディスプレイやクアッドスピーカー、さらに「原神」などの重量級ゲームもこなせる性能を備えた高コスパタブレットなっている。
9,000mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、外出先で動画視聴、ウェブ閲覧、そしてゲームアプリなどを楽しむにはうってつけの端末と言える。セルラーモデルでは4G LTE通信をサポートしており、利便性が高い。
もちろん、ピーク輝度の実測値がやや控えめだったり、スピーカーの低音に物足りなさがあったりと、価格なりの妥協点はあるものの、それを大きく上回る実用性を持ち合わせているのが本製品の大きな強みと言える。
「とにかくコスパの良いタブレットが欲しい」「初めてのAndroidタブレットを探している」という方には、自信を持っておすすめできる一台だ。
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